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1年のカウントダウン

まなみのりさの解散発表から1か月。こうなったから否応なく感じてしまうのだが、ライブ一本一本がカウントダウン、て感覚がやっぱり馴れないなー。4月はライブ本数が少なかったものの、5月はGWに福岡、広島、大阪で固め打ちでライブがあるし、自分が参加できないライブも多いので余計その辺感じてしまいそう。

でも、こうなったから顕在化してるだけで、普段それに目を瞑ってるけど本当はどのライブもカウントダウンなんだよな、と改めて。

門松や 冥土の旅の一里塚
めでたくもあり めでたくもなし

一休宗純

自分の年代だと鮮明に覚えている人もいるんじゃないかと思うのだが、アニメ「一休さん」で一話だけ普段と違う異様な回があった。具体的にはどういった話だったか覚えてないんだけど、正月にドクロのついた杖を持ちながら歩く一休さんに街の人たちは気味悪がって中には石を投げる人もいる、という画は当時幼少だった自分たちにとっては衝撃だった。で、そのテーマの元となっているのが一休宗純のこの歌。正月はめでたいと皆が浮かれているけれど、それは一つずつ年を取り、死に近づいている、ということ。

そう、アイドルグループに限ったことではないけど、一回一回のライブは終焉へのカウントダウンなんだ。もちろんそんなこと普段から意識していたら身が持たない訳だけど、自分も50歳の半ばを過ぎて、気がついたらもう人生半分も残っていないんだよなぁ、なんてことをふと考えたりもする訳で。

まなみのりさは解散までに100回ライブをやる、と宣言してくれたけど、カウントダウンとして考えると今はほとんどのライブで演ってるあの曲だってもうライブではあと100回も聴けないんだ…などと思ってしまう。まぁあと100回近くも聴ければそれだけで充分贅沢なんだけどね(笑)

というか期限付きではあるもののまだ観る機会がある、ってだけで贅沢な話なんだよな。旧曲は予告なくある日を境に観れなくなっちゃったんだから。

今更語ることでもないかもしれないが、5年前に半年間の活動休止を経て復活したときにまなみのりさは過去曲を封印した。自分は今のまなみのりさの楽曲は好きだしその方向性については支持している。そしてその方向性は旧曲を封印しなければあるいはなかったかもしれないと思っているので、活休から復活した時に旧曲を封印したことは結果的に肯定的に捉えてる。だけど改めて考えると旧曲が好きでそれに拘りたい人からしてみれば酷い話だよね。むしろグループは存続してるだけにより残酷かも。実際にそれが原因(と思われる)で離れて行った人たちも少なくなかった訳で。

そう考えると、予告してカウントダウンで終わらせるのと、できるだけ続けつつ不慮の出来事である日突然終わるのはどっちが残酷なんだろう?ということを考えてしまう。確率的に考えれば結果としては後者の方がより多くのライブを観れる機会がある。でもそれである日突然観ることができなくなった時にはものすごくモヤモヤするんだろうなぁ、と思う。

少なくとも5年前の活休時期には突然終焉する可能性だってあった訳だし、その時点で解散していたら自分も多分相当にモヤモヤしてたと思うのよね。そういう意味では充分時間をとって終焉させてくれるのはありがたいことなんだよなぁ、ということを改めて噛みしめている。

盟友である大阪☆春夏秋冬が昨日4/29の10周年記念日を持って現体制を終了した。まなみのりさも「15年の節目」というのであれば15周年の今年8/8の記念日に終焉っていうストーリーも選択肢の中にはあったんじゃないかな、と思う。ただ、そこから半年以上も猶予期間を伸ばしてくれたのは、4か月じゃあまりに短すぎる、もっと十分な期間を取って、ということなんだろうけど、実は5年前の半年間の活休期間の埋め合わせの意味もあるのかな、とも思ったりして。アディショナルタイムだ。

そして、その1年という期間は改めて思うと破格だなー、と思うんだよね。

まなみのりさにとっては事務所の先輩であるミオヤマザキが現在の4人体制での活動休止を発表したが、現体制ラストが12/24。8か月の猶予期間というのはそれでも期間は取ってくれている方だと思うのだが、まなみのりさと比べるとライブの本数もそんなに多いグループではないからね。

この例に漏れず、まなみのりさの発表後もアイドル、アーティストの解散、脱退、現体制終了、活動休止などの報は絶えない。でも1年という期間をとってライブを100回やると宣言してくれたというのは、他を見ても例があまりないと思う。

考えてみてほしい。年間100本っていうのがどれだけすごいのかを。去年、一昨年のざっと3倍だ。コロナ禍前の‘2018年、2019年の水準だし、その時ですら年間100本は惜しくも超えていないんだから、年間100本ライブ自体が新生まなみのりさにとって「挑戦」なんだ。


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