いつまでも元気で過ごせるためのモノヅクリ。
【モノヅクリでゆるやかに繋がる】(その5)
自分が子どもの頃の話、
自分の子どもとの話、
シュタイナー学校でのこと、
子育て支援でのことと、
子どもや子育てと関係する中での、モノヅクリとコミュニケーションについて書いてきましたが、
最後はそれらの(子ども・学校・子育て)時代を経て、自分の時間を過ごしている年配の方々のモノヅクリとコミュニケーションのお話。
元気なお年寄りの皆さんの居場所づくりに関わる仕事を7年ほどしていました。(前の投稿の子育て支援の仕事をしながらでした)
多種多様なスポーツ交流・文化交流を行っていて、その企画や運営を行っていました。
その中の1つに手工芸の展示会がありました。
50~60点ほどの作品を、文化施設で約1週間の展示をし、何百人もの方が見にいらしていました。
高齢者の皆さんが作られるものは、いわゆるおかんアート的なものだったり、
職人さんが作るような繊細で本格的なものだったり、
芸術家なの?!と驚かされるようなダイナミックなものもありました。
(写真がお見せできないのが残念)
作品を作ること自体もそうですが、展示して多くの方に見てもらうことを目標にすることや、
また次の年にも同じように出店したいという思いが、
高齢者の皆さんの元気にも繋がっていました。
老人会で集まって手芸を楽しんだり、地域のボランティアさんが主催する手芸クラブなどがあります。
前述したように目標や意欲だけでなく、様々な役割をしています。
高齢者同士のコミュニケーション
認知症予防やリハビリ
生存・安否確認
順序立てて作ることや手先を動かすことは、脳への刺激になります。
また、定期的に行っていることで、みんなで自分達の見守りができるのです。
手の動きやお喋りの具合で体調も分かります。
来る予定だった人が急に来なかったりすれば、何か問題が起きているのではないかと気に掛けることができます。
実際、自宅へ様子を見に行ったら、倒れていた とか、亡くなっていた…などということもあるようです。
前の投稿で「月に一度ではなく、好きな曜日の好きな時間に、ノックもなく入れる場所でできたらいいなぁ…」という、私の手芸カフェへの願望を書きましたが、
高齢者の方達が、地域の中で似たような活動をされていることを知ります。
横浜市では老人会が主体となって、居場所・たまり場づくりがすすめられています。
町内会館や空き家を借りたりして、外で体を動かせないような方でも室内で集まり、閉じこまらずに誰かと繋がっていこうという試みです。
高齢者の誰でも参加できる(会員のみも多い)
お喋りしたりお茶したり(小額の参加費が必要な場合も)
手芸や室内体操などを行うこともある(やらなくても良い)
常設ではないものの、月に1~2度から、多い所では週に2回ほど、その場所が開かれています。
私が漠然と思い描いていたことは、それに似たようなことを、なんとお年寄りの間ではごくごくフツーに行われていたという事実!!
自分達の居場所は自分達で作るそのパワーに、勇気をもらいますね!
※老人会という呼び方は減っています。自分達で自分達のことを老人とは呼ばない若々しさ!「シルバークラブ」等と呼ばれることが多いですが、分かりやすく老人会表記しています。
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