【VR体験記】THE VOIDがこれまで体験したどのVRアミューズメントより最高だと感じた3つの理由
先日、アメリカにてVRアミューズメント施設のTHE VOIDを体験してきました。
このTHE VOIDは自分が今まで体験したどんなVRアミューズメントよりも最高だと感じ、本当に感動しました。
今回はなぜTHE VOIDの体験がそんなによかったのかという自分なりの理由を3つほど挙げて紹介します。
以下が本投稿の目次になっています。
- THE VOID とは?
- 理由① 徹底的に追求されたハプティクスの仕組み
- 理由② 仮想空間に対応した現実空間の設計
- 理由③ VRをプレイする場所を見せない迷路の存在
- THE VOIDの唯一の欠点
- まとめ
THE VOIDとは?
THE VOIDはVRゴーグルをつけて、約330平方メートルのステージ内を実際に歩いて体験する『バーチャル エンタテインメント センター』です。
迷路のような広い空間が用意されたTHE VOIDのステージにはバーチャル世界でも同じ形状の通路内を歩いて回りながら、仮想空間で繰り広げられるストーリーを体験することができます。
ちなみに今回体験したコンテンツはトゥルーパーに扮してStar Warsの世界を冒険するこちらのタイトルでした。
今回行ったTHE VOIDはモール内に他のお店と同じようにならんで設置されていて、最初THE VOIDの施設だって気づきませんでした笑
理由① 徹底的に追求されたハプティクスの仕組み
まず最初に感じたのがとことん追求されたハプティクスでした。
今回冒険の舞台はマグマが吹き荒れる灼熱の惑星だったわけですが、溶岩の上空を歩くとそこかしこから熱風が吹き込んできます。
そしてエレベーターに乗り込むと足元が揺れてエレベーターの振動が伝わってきます。
またTHE VOIDを体験する際にはベストを着せられますが、そのベストにもハプティクスの仕組みが仕込まれていて、敵に銃で撃たれると実際に撃たれた体の部分にフィードバックが発生します。
このように仮想空間で起こる全ての現象が実際に体の感覚にフィードバックされるため、没入感が本当に素晴らしかったです。
僕は今までハプティクスというのは視覚の次に大事なものくらいの位置付けでしたが、仮想空間の現象に合致したハプティクスがあるとないでこんなにも体験が異なるのかというのをTHE VOIDの体験を通して思い知らされました。
理由② 現実空間にオーバーレイされた仮想空間の設計
今回のStar Warsのストーリーの中ではいくつかミッションが与えられます。
その中の一つに「司令官からの指示通りにボタンを押す」というミッションがあるのですが、その際に押すボタンは実は全て現実世界にもボタンが用意されています。
どういう事かというと仮想空間に設置されて居るボタンに手を伸ばすと実際に手にボタンが触れて、押すことができるんです。
何度か歩き回れるVRアミューズメントを体験したことがありますが、これらは仮想空間内に設置されているボタンは仮想なままなので、実際に押した手応えはありませんが「押した」ことにしています。
しかしTHE VOIDでは実際にボタンが押せるので、「ボタンを押した」という感覚がきちんと自分の中にあるんですね。
そして仮想空間と現実空間のボタンの場所も全くずれていない。
また本作の最後にはR2D2が近づいてきて、目の前に現れるシーンがあるのですが、ここでも実際に手を伸ばすとR2D2に触れることができます。
ちょっとVRゴーグルをずらして現実世界に目をやるとR2D2のオブジェがそこに設置されていました笑
逆に敵のトゥルーパーなど動くものや現実空間にオブジェクトを用意できないものはプレイヤーからは絶対に手の届かない場所に存在するように設計されていました。
このように仮想空間に存在するものに手を伸ばすと実際に触れるようになっていると没入感が桁違いに上がります。
理由③ VRをプレイする場所を見せない迷路の存在
実は僕はこの仕組みがTHE VOIDが一番他のVRアミューズメント施設と異なる部分なのではないかと思って居るのですが、設計上THE VOIDで遊んで居る人や場所を他のVRゴーグルをつけていない人が見ることはできません。
これはTHE VOIDは人の身長よりも頭二つ分くらい高い壁で作られた巨大な迷路の中をVRゴーグルをかけながら歩いていくからです。
そのため自分がVRゴーグルを装着して歩いて居る時、自分がどのような場所にいて、どのように見えて居るのかが全く想像できないのです。
僕がこれまでやったVRアミューズメントだと自分より前に体験して居る人がVRゴーグルをつけて歩きながら叫んだり、何もないところで狼狽えているのが見えていたりしたので、「VRつけてる間はこういうところを通るんだな」とか「驚いても実際には何もないんだな」と考えてしまいます。
でもTHE VOIDでは自分が歩いている場所がどのような場所なのか想像できないため、視覚情報としては今自分の目の前に広がる仮想空間しかない事になります。
そうすると先ほど言及したハプティクスや手で振られられるオブジェクトも相まって、VRの没入感が最高潮に達します。
このようにこれからVRをプレイするプレイヤーに現実を見せて、「これはあくまで仮想である」ということを意識させないことをどれだけできるかというのは実は大事なことなのでは無いかとTHE VOIDをプレイして感じました。
THE VOIDの唯一の欠点
上記の3つの理由からTHE VOIDは自分が知る限り、最高のVRアミューズメントだと感じました。
ただそんなTHE VOIDにも一つ欠点があります。
それは少し値が張るという事です。
今回体験したコンテンツは10~15分程度のコンテンツでしたが、それ一回で32ドル、軽く3000円を超えてきます。
同形態のVRアミューズメントとしてお台場に設置されている「CORRIDOR」と「Zero Latency VR」がありますが、CORRIDORで2,400円、Zero Latency VRでも1人で2,000円になります。
ただあれだけハプティクスやギミックを盛り盛りにすれば費用がかかることも間違い無いですし、自分としてはこの値段でも充分満足な体験でした。
まとめ
以上、実際にプレイしてみて感じたTHE VOIDの魅力を3つご紹介させていただきました。
VRというとどうしても視覚的なコンテンツのみに目がいってしまいがちですが、それ以外の部分を工夫する事でも充分没入感を生み出せるVRコンテンツを作れると考えています。(実際にTHE VOIDのVRの画質自体は結構粗かったです)
MESONでは、VR/ARが将来もたらす新たなユーザー体験と、それを実現する技術についてのリサーチと検証にも取り組んでいます。もし興味がある方がいらっしゃいましたら、会社のWEBサイトかTwitterなどでお気軽にお声がけください!
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