DevHRが、戦略によるチームの最大出力を考える。
この記事は、株式会社キャスターさん主催「採用Advent Calendar 2021」に当てた投稿で、私は6番目の投稿となります。
錚々たる採用のプロフェッショナルの顔ぶれで、私も皆さんの記事を読ませて頂くのがとても楽しみです...!
■今回の記事は、こんな方にオススメな内容です
■自己紹介
私は、READYFOR株式会社エンジニアリング本部でDevHR(Developer’s HR)をしております。
※今回、DevHRの定義に関しては、エンジニアリング本部のHRとして、採用のみならず組織開発を含めた人事業務・テックブランディングも横断的に担い、カルチャーを醸成・構築していくことを役割としています。
■DevHRとして、私が担う3つの役割とミッション
1. プロダクト領域の採用(エンジニア採用チーム全体のマネジメント含む)
2. Tech Branding
3. エンジニアリング本部の組織開発を含めた人事業務
ちなみに...「エンジニアリング本部の組織開発ってどんなことやってるの?」と良く聞かれるのですが、例をあげると以下のような取り組みをしています。
他にも、オンボーディングプログラム制度整理、評価制度の理解度を可視化や、毎月のオンライン飲み開催等、今期は主にコミュニケーション施策を中心に実施していますが、組織開発については、また別途どこかの機会でお話できたらと思っています!
■2021年のチャレンジと記事概要
去年の記事では、私がエンジニア採用担当にアサインされ、手探りの中苦戦しつつ身につけたTipsを書かせて頂きました。
今年は、エンジニアリング本部の組織開発業務に加え、エンジニア採用チームをまとめる立場となり、より現場エンジニアとのスクラム体制強化やチームとしての動き方を思考する中で、戦略によるチームの最大出力を考えた際に構築した体制とtipsを記載します。
下記図でいう、ピンク色全体の話になります。
※主な必要知識・スキルをマトリクスとしてまとめました。MECEにするのが難しく...今回粒度はざっくりです。
■Tips.1 採用戦略から実務への落とし込みフロー
みなさんは、人員計画からどうやって採用計画〜実務まで落とし込んでいますか? 特にエンジニア採用において戦略は要となりますが、思考作業もかなりパワーを使うと思います。
いきなり「スカウトでどのチャネルを使うか?」という各論の議論に入るのは本質的ではなく、まずは中長期目線での戦略から抽象→具体に施策を落とし込む必要があると思っています。
頭の整理も兼ねて、採用戦略を落とし込むフローをまとめてみました。
・1-1 中長期の目標を決める
まず、事業計画からプロダクト計画、そのロードマップに紐づいたヘッドカウントといわれる人員計画が決定されると思います。
その計画を採用文脈で中長期で考えた時に、施策として何が必要かを整理します。
・1-2 施策をプロジェクト単位で洗い出し、担当者を割り振る
上記の議論をもとに、人員計画〜採用計画〜施策割り振り〜実行まで落とし込んでいき、採用活動を行います。
eまで決まったら、次にチームにプロジェクト単位でのタスクを割り振っていきます。
最終的には、下記のようにシートでプロジェクトを管理しています。
・1-3 〜プロジェクト具体事例〜 カジュアル面談の分析
例えば、カジュアル面談から正式選考のCVRが低い場合、プロジェクトの1つとして「カジュアル面談の分析」を行います。
各プロジェクトのPDCAをまわすことで、全体の採用活動の促進に繋がりますので、是非戦略的にアップデートしていきましょう!
■Tips.2 エンジニア採用チームの体制づくり
私は、エンジニアリング本部組織企画室でVPoE伊藤さんのもと、採用業務・組織開発等含む人事業務・技術広報を横断する立場にいます。
その中で、チームの出力を最大化させる為に、エンジニア採用チームを更に細分化させ、戦力を高めるべく体制を整理しました。
エンジニア採用チームの中で細分化した主なチームは以下です。
役割を明確にすることで、各プロジェクトも進行しやすくなりますので、ご参考まで...!
・2-1 主なチーム構成
a)採用戦略・企画チーム
b)リクルーターチーム(母集団形成)
c) CX向上 (候補者対応) チーム
■Tips.3 現場とのスクラム体制強化
これまで、エンジニア採用担当としては私一人しかいませんでしたが、採用ポジションの難易度も高まり、より現場とのスクラム体制を構築していかないと採用活動自体が長期目線で持続可能ではないと思い、下記のような整理を改めてしました。
・3-1. 意思決定者を明確にする
現場エンジニアと人事がMTGで議論をしている時に「結局、この部分の最終責任って誰が持つんだっけ?」というお見合い状態にならない為に、意思決定者を敢えてテキスト化して可視化させました。
正直かなり細かく言語化したので、全部覚える必要はないのですが、MTGで一度読み上げながら方向性の認識合わせをすることに価値はあると思います。
・3-2. MTG帯を整理する
現在MTGは、下記のようにセットしています。
▼現場エンジニアとのMTG
a) CTO、VPoE、EM陣+HR(西和田)のMTG(1時間/週)
b) 採用優先度の高いポジションの現場責任者とのMTG(30分〜1時間)
上記は現場エンジニアとのMTG体制ですが、エンジニア採用チームのMTGも戦略・企画チーム、リクルーター(母集団形成)チーム...と分けて目的別にMTGを行っています。
■まとめ
エンジニリング本部の組織開発を含めたHRというと、「開発経験のあるエンジニアの経歴を持っている方のほうが適任なのでは...?」という意見もあると思います。
そういう意味では、尚私はチャレンジングなミッションを担わせてもらっていると感じます。その中で、トップダウンとボトムアップの中間的立ち位置として、敢えてエンジニア経歴のない私がDevHRとして出せるValueを考え、またエンジニア採用チームにおいても、戦略部分を主に担う自分が「しっかり責任取れる施策決定をしているか。」は常に問い、プロジェクトを推進する理由をチーム全体に浸透させ、ミッション達成に繋げていきたいと思います。
ということで、私もまだまだDevHRとしての自分のValueの出し方は模索中です。
リクルーターチーム・エンジニア組織どちらの文脈においても、戦略と体制構築により、チームの出力を最大化させることにより、プロダクト価値を向上し事業貢献に繋げられるようにしたいと思っています。
明日の採用Advent Calendarは、ナイルの渡邊さんの登場です。お楽しみに!