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目をそらさない男性の心理

好きな人や気になる人を目で追ってしまうのは、男性も女性も同じ。
しかし、狩猟本能があるとされる男性は、その傾向がより顕著です。

ただし、“見つめる”にも、いろいろなパターンがあります。

無意識のうちに見つめてしまう。
つい見てしまう。

言葉面ではどちらも同じように見えますが、実はこの「無意識のうちに見つめてしまう」と「つい見てしまう」では、温度感がかなり違います。

では、「つい見てしまう」状況とは、どのような状況なのでしょうか?

多くは、初対面のとき。
一目見て「うわ、すごい美人」「めっちゃ可愛い」「超タイプ」と感じたとき、男性の視線は無意識のうちにその女性の方へ吸い寄せられていきます。
そして、目が合ってもそらしません。

下戸の私を気持ちよく酔わせてくれる、こちらのAさん。

初めて会った日のAさんが、そうでした。
私が挨拶に行ったとき、Aさんは目の前に立つ私をじっと見つめ、少し言葉に詰まってから「すごいきれいな方だと聞いてましたけど、想像以上でした」と。
私の名刺には目もくれず、ずっと私の顔を見つめています。

その日は、私のそばを通るたびに無遠慮なほど私の方を見つめてきたAさん。そりゃ、私も動揺しますよね。

だけど、その日だけでした。それ以降、Aさんが私を無遠慮に見つめることはなく、むしろ控えめで紳士的な態度で接してくるように。

思うに、無遠慮に見つめる、目が合ってもそらさない男性は、その時点では相手の女性のことを“ひとりの女性”として認識していないのです。
文字通り“獲物”として、狙いを定めている。
あるいは、気に入った絵を眺めるのと同じ感覚で、その造形や価値を確認しているのかもしれません。
美術品を見ている感覚なら目が合ってもそらす必要はないし、獲物であれば、むしろ目をそらすわけにはいきません。
完全に無自覚なので、もしかしたら見ている自覚すらないのかも?

一年ほど前に知り合った松宮さんという男性も、そうでした。
初対面のその日。私が別の女性と二人で話していたとき、松宮さんもすぐそばにいて一緒に話を聞いていました。
私が意見を聞こうと松宮さんの方へ視線を向けると、じっと私の方を見ている彼と目が合いました。
目が合っても慌てるわけでもなく、声を発するでもなく、表情ひとつ変えずに、私の顔を見つめ続ける松宮さん。思わず見つめ返す私。

このとき、目が合って慌ててそらす男性は、「獲物に狙いを定める」段階を過ぎ、「ひとりの女性として好意を持つ」気持ちを抱いています。
完全な無意識ではなく、つい見てしまう。見たいから見る。どうしても見てしまう。
だけど、気持ちを悟られてはいけないので、慎重に見る。
だから、目が合うと慌ててそらすのです。

松宮さんとはその後、数回会う機会がありました。
2回目以降は無遠慮に見つめられることはありませんでしたが、少し前に会ったとき、松宮さんの態度が明らかに変化していることに気付きました。

そのとき、松宮さんは私に背を向ける形でイスに座って、ほかの人と話をしていました。
私は少し離れた場所から彼らの方を眺め、ぼーっと話を聞いていました。
ふとこちらを振り返った松宮さんと、一瞬目が合いました。
その後から松宮さんは急に落ち着きをなくし、ソワソワと横を向いたり、急に後ろ(私の方)を向いて机の上の書類を整理し始めたり。

こちらの記事で、気持ちが変化した日を境に男性が女性を見る時の表情がガラッと変わるとお伝えしましたが、この日、何度となく私に声をかけてきた松宮さんは、露骨に顔赤らめ、今までになく緩んだ表情をしていました。

どうやら私は、いつの間にか松宮さんの中で“獲物”から“気になる女性”へと変化を遂げていたようです。
男の人って、わかりやすいですね。

ちなみに、目をそらさない男の人のなかには、女性に好意を伝えるためにわざと見つめている男性もいます。
ただ気を惹こうとしているだけの男性もいますから、この辺の見極めは慎重に。

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