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ボディタッチはとても効果的だけど…

男性の気を引く上で、最も効果的なのが“ボディタッチ”です。
恋愛テクニックなどと言うまでもなく、女性に触られれば単純に嬉しい、ドキドキしてしまうのが男性なのですから。

しかし、いくら喜んでもらえるからといって、むやみやたらとベタベタ触ればよいというものでもありません。
あくまでもさりげなく、ちょっと触る程度にとどめておきましょう。

特に、40代女性のボディタッチは注意が必要です。
若い女の子なら男の人をベタベタ触っても「しょうがないな~」で済むでしょう(せいぜい、同性から反感を買う程度)。
しかし、40代、50代のいい大人の女性が男性をベタベタ触る姿は見苦しいだけ。
大人の女性なら、傍目に見て不愉快でないボディタッチを心がけたいものですね。

昔勤めていた会社で、当時50代の女性が懇親会で酔っ払い、上司の膝に座るという暴挙に出たことがありました。
上司は咄嗟に彼女を突き飛ばして避けていましたが。
これは、言うまでもなくダメな例。とにかくみっともない。

そして、これはPTAの懇親会でのこと。
外見は派手な飲み屋のおねえさん風、だけど中身はおっとりして非常に可愛らしいママさんがいました。
彼女は隣の席の40代男性教諭と楽しそうにお喋りしていましたが、お酒もすすんだ頃、その男性教諭が正座したまま硬直していることに気が付きました。
ふと見ると、そのママさんとしっかり手を繋いでいるではありませんか。…というより、手を握られていたんですね。
これも、ダメな例です。手を握られる男性はまんざらでもないでしょうけれど、女性側にはどうしても節操のないイメージが定着してしまいます。
実際、それが事実なのかどうかは別として、彼女には不倫の噂が後を絶ちません。

「上手だな」と思ったのは、雪乃さんという私より1つ年上の女性。
きちんと手入れされたロングヘア、可愛いとキレイが入り混じったような雪乃さん。
男性と話している時、彼女は話を上手く(たまたまかもしれませんが)体型の話にもっていくのです。
そして、相手がスリムな男性であろうと、ちょっと肥満気味であろうとおかまいなしに、

「もしかして、お腹出てきたんじゃない?」
「ちょっとスリムになったんじゃないですか?」

などと言いながら、スリッと相手の腹部を撫でるのです。
相手の男性が一瞬ドギマギするのが、傍目にもわかります。
そして、悠然と微笑んでいる雪乃さんをしり目に、私は見てはいけないものを見てしまったような気分になるのでした。

お腹に限らず、雪乃さんは日頃から相手の肩を小突いたりというちょっとしたボディタッチの多い女性でした。
それが癖なのか、策略なのかはわかりませんが、触れられたのをきっかけに彼女を意識するようになった男性は、きっと少なくないでしょう。

ただ、雪乃さんのボディタッチのいただけない点は、「誰にでも」「無差別に」行っていること。
女性から男性へのボディタッチは、破壊力としてはかなりのものです。
乱発するのではなく、使うのは「好きな人の気を引きたい時」だけに留めておくのが無難でしょうね。
まわりの女性は見ていますからね。やり過ぎると何を言われるかわかりませんよ。

時々、だれかれ構わずボディタッチしていながら「すぐに好意を持たれてしまう」と悩んでいる(?)若い女の子がいますが、そういう話を聞くと正直、

「バカじゃなかろうか」

と、思ってしまいます。
好意を持たれるのがイヤなら、自制すればよいのです。
無意識でやっている、触っている自覚がないという方は、男性から同じようにベタベタされても平気なのでしょうか?
「無意識だから」と言われれば許すのでしょうか?

私は相手が男性であっても女性であっても、むやみに触られるのが好きではないので、自分から触ることはまずありません。
ただ、一度だけ、ボディタッチの破壊力を目の当たりにしたことはあります。

それは、この記事の最後にある、私が大好きなAさんの隣の席で少しだけお酒を飲んだ時のこと。

ちょこっと飲んで、ちょっとだけ酔っていた私。
Aさんの配慮でウーロン茶に切り替えた後も、しばらくポーッとしている状態が続いていました。
すると、Aさんの前の席に座っていた30代の男性が、

「Aさん、何してんですか! 見ましたよ!」

と、不意に叫んだのです。
何かと思えば、Aさんがグラスに残っていたビールをこっそり小皿に開け、空になったグラスにウーロン茶を注いで飲んでいたというのです。
Aさんはちょっとバツが悪そうに「うるさい」と呟くと、その後もウーロン茶を飲み続けました。
いつも快活なAさんが、その時はどこかぎこちなく言葉少なに俯いていました。

そして、気付いたのです。
私の膝が、Aさんの足に触れていることに。

酔ってポーッとしていたせいで、私自身は膝が触れていることにまったく気付いていませんでした。
いつになくAさんが緊張感を漂わせていたのは、これが原因だったのでしょう。
反対隣の子に話しかけるふりをしてさりげなく足を離したところ、間もなくAさんはいつものAさんに戻って、お酒を飲みながらまわりの人と話し始めました。

お互い独身なら触れたままにしておくところですが、そうもいかないのが既婚者のつらいところです。

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