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伊豆・天城で見る星々

関東で天の川を見るなら?

夜空に煌めく星々は本当に美しい。『星屑』とも表される無数の星には人々の心を癒す圧倒的なパワーがありますが、もっとも煌びやかとも言われる夏のいて座の天の川を眺めるにはいくつかの条件があります。もちろん晴れなければ見れませんし、月が小さい“新月期“でなければきれいには見えませんが、そのほかに

南方面が暗い

標高が高い

という二つの条件が必要になります。

この二つの条件を高い次元でクリアするのが伊豆、その中でも天城高原は天の川を観望するには関東では最高のロケーションです。『天体撮影の聖地』とも言われ、私も毎年のようにさそり座や夏のいて座の天の川付近を撮りに3月の新月期に足繁く通っています。

関東の大部分では南を向くと『トーキョー』が存在しているため、光害に埋もれてきれいに星は見えませんが伊豆・天城高原は南を向くとどこまでも続く大海原、太平洋。光害の“こ”の字もない圧倒的な暗さ。さらに標高1,000mで大気の透明度も抜群。

おまけに、伊豆スカイラインから眺める富士山や駿河湾の美しさも一級品。

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私は山岳写真をメインにしているので、撮影した『天体写真』というものをそれほど自信を持ってお見せできないのですが、やはり撮影中に目にすることができる煌びやかな星々やおいしい澄んだ空気、撮影が終わった時の満足感、そして美しい夜明けの瞬間に立ち会えることが最高に気持ち良くて、それを体験したくて撮影に行っているんだと改めて思う。

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そう考えるとやっぱり私にとって写真というのは上辺だけの『画像の美しさ』を追い求めるものではなくて、目の前の素晴らしい景色に対する純粋な『感動』であったり、今まで目にしたことが無いような景色に対する『ワクワク』を残すものなんだと…。

毎年のように伊豆・天城高原で目にすることができる星たちは、私に

『純粋な気持ちを忘れて写真なんか撮るなよ』

と、窘めてくれているようにも思えてくる。

美しい夏の天の川を眺めるといつも感動して、その感動は何回眺めても薄れることはない。いつも私を初心に帰らせてくれる。

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