【私考】事勿れ主義の世の中へ
「見てみぬフリ」
「言ってもムダ」
「私一人くらいなら大丈夫」
こういうことを思ったことのない人って
たぶんいないと思います。
悪行について注意したりすると
何をされるかわからない御時世ですが
いざ何か起こったとき、どのように行動すれば良いか
日ごろから心構えをしておかなければ
ならないのではないでしょうか。
まずその前に”コミュニケーションの必要性”を
感じていこうかと。
一言でコミュニケーションと言っても
男性と女性ではコミュニケーションの方式も
認識にも違いがあるので難しいところではありますが
他人同士が気軽に声をかけられる世の中であれば
避けられるトラブルもあると思うので。
__現代社会で起こっている様々な問題の多くが
”コミュニケーション不足”から来ているのでは?__
昔は近所に1人は「かみなりおやじ」と呼ばれるような
口うるさい大人がいて悪いことは悪い、と
他人の子供であろうと叱ってくれていました。
今ではそんなことしようものなら
その子の親御さんに白い目で見られたり逆切れされたり。
そんな親に限って子供に対して自分の感情で過剰な甘やかをしたり
躾と虐待の違いがわかっていなかったりしているのが目立ちます。
自分目線なんですよ。
子供と目を合わせて会話してますか?
保護下にある子供からすると
親は絶対的権力なのでその言動すべてが世界になってしまいます。
そうすると、間違った常識でもその子にとっては正しいことになってしまう。
間違った常識で育ち間違った過保護に守られた子供たちは
それを笠に着て、諭そうとしてくれる”大人”を攻撃したりもする。
そうしてモンスターペアレントやクレーマーが蔓延り
公共の場で悪さをしていても近所で事件が起こっても知らんふり。
クレーマーには悪い評判を立てられたくないからと
臭いものにはふたをしろ的な
”事勿れ主義”(ことなかれしゅぎ)が増えたと考えます。
事件・事故・災害時などパニック状態に陥ったとき、
利己的になるのではなく協力し結びつけば
一人では出来ないことでも乗り越えられるのです。
とあるハイジャック事件のとき
一人の男性が率先して協力を呼びかけ
皆で犯人たちをねじ伏せたと聞きました。
悪いことすれば叱られる、
ケンカをすれば怪我もする。
でもごめんね、の一言で仲直りできる。
そういった様々なことを体験せずには
人間として成長出来ないと思うのです。
いつも言ってますが子供は本当に親をよくみています。
感情で怒り、子供に八つ当たりのようなことをしていると
その子は親の前ではイイコでいようとしますが
ストレスが溜まるのか見えないところで悪さしたりします。
そんな親の姿を見ている子どもたちは
同じように対処法を知らずに「大人はこういうもの」
と思い込んで育ってしまうのです
間違った常識と過保護で育ってしまい
社会に出て自分の過ちをイヤというほど気づかされたときに
修正しようという自我が芽生えたとしても
修正方法がわからない。
「おかしい」とわかってしまった我が親には相談出来ない。
世間からは非難されるばかり。
そうすると自己防衛の為にますます利己的になり
周りが悪い、社会が悪いと自暴自棄になる。
親のほうも、成長して口や態度・図体ばかり
大きくなってしまった我が子に手が付けられない。
そんなケースが多いように感じています。
もう10年ほど未成年の子ども達の相談に乗る
ボランティアをしていますが
きっかけはバンドのメンバーの16歳の子の
話を聞いてアドバイスをしたときに彼が
「今日、生まれて初めて生きてて良かったと思う」
という言葉でした。
やってはいけない事などを正し、話を聞いて
アドバイスをしてやるのが大人の責任だと思います。
それが他人であってもね。
今更・・・と諦めるのではなく
今からでも遅くないと思いたいです。
一人ひとりが意識を持ち
世の中がそのような環境になっていけば
みんなで協力し合えることも増えるだろうし
孤独死・虐待死などは減ると思います。
事勿れ主義がこのまま根付いてしまわないように願いたいです。
正義は恥ずかしいことじゃないんだよ。
必要なのは少しの勇気。