【初めての幽体離脱】
金縛りはそれまでも結構あって、苦しく怖い思いもしていましたが
この時は少し違っていました
寝ているとふと全身の硬直とアリが這うような痒みに襲われ
金縛りの状態であることに気づき目が覚めました
「あれ?金縛り?この痒みはなんだ?!」
と身体中を掻きむしりたい衝動に耐えながら
金縛りが解けるのを待っていると
身体がズレていくように感じ始めました
「いつもの金縛りじゃないぞ」と
思った途端、突然フワリと浮いたのです
焦って身体に戻ろうと思う気持ちと
どうなるのだろうと言う好奇心の狭間で揺れていると
磁石のS極同士、N極同士を近づけているかのように
身体と意識?が反発して上手く自分の身体に戻れず
そのうち「まぁいいか」と半ば諦めの心境で
流れにに任ることを決めると一気に天井まで上がったのです
暫く、仰向けの状態で 天井スレスレのところを
フワフワ漂っていると、だんだん楽しくなってきたので
全身が映る 鏡の前に行き 「おお!鏡みてるのに映ってない!」とか
壁はすり抜けられるのか、なんて試した後
自分の身体がどうなっているか確認するのを忘れていたことに気づき
恐る恐る振り返ってみました
私の身体はベッドにありました 自分の目(意識)で
自分の姿をみたのは初めてで不思議な気持ちでした
しばらくの間自分の寝姿を見ていましたが
ふと当時付き合っていた実家暮らしの彼の家に行ってみようと
思い立ちました
詳しい住所も知らなかったので彼を思い浮かべて
彼の家に行く!と思った瞬間、知らない和室にいました
「おばあさまのお部屋かな?」家族構成は聞いていたので
とっさにそう思いました
床の間に姫だるまと生け花がありしばらく観察していましたが
おばあさまが寝ていることに気づいて申し訳ない気持ちになり
彼の部屋!と思うと瞬時に移動していました
初代のiMacが置いてあり本が床に高く積まれていて彼が寝ていました
思ったより狭いお部屋で少し意外な気持ちに
そぉっと彼の枕元に座り眺めたり触ったりして遊んで
満足したのでその日は帰りました戻りました、かな?)
翌日彼にそのことを話すと「もう😆寝てる時に勝手に来ないで?」と
私が不思議ちゃんなのを知っていた彼はさほど驚かず
興味津々で幽体離脱のことを聞いてくれていました
後日、写真を撮ってきてくれたので確認すると
私がみた最初の和室はやはりおばあさまのお部屋
彼のお部屋も幽体離脱時に 見たままでした
また別の日、自分の実家に行くと 飼っていたワンちゃんが目を覚まし
私(の幽体)を見上げて 嬉しそうにシッポをフリフリ吠えたことがないのに 突然現れた私に興奮したのか 何度か吠えていました
この時も翌朝、実家に電話して確認したら母が
「あの子、珍しく吠えていたのよ」と言っていました
何度か試して、ほぼ思った所に行けるようになり
海外にも飛んで行っていたのですが ある日、南極で遊んでいたところ
グイっと引っ張られる感覚がありびっくりして振り返ってみると
自宅にある私の身体に知らない女性が入ろうとしていたのです
ぞーっとして慌てて身体に戻り事なきを得ましたが
間に合わなかったら身体に戻れなかったのかも?
と思うとしばらく動悸がおさまらず
それ以降、幽体離脱を意識的に行うことをやめたのでした
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