🦈7.相模川ふれあい科学館(神奈川県)
水族館レビュー7本目です。よろしくお願いします。
神奈川県相模原市にある科学館。
相模川の環境と、生き物の魅力を知る。
神奈川県相模原市にある科学館。入館料450円。
「え、水族館レビュー記事なのに水族館じゃなくて科学館???なんで????」って思った人、安心してください。めっちゃ魚おるから。
この施設、科学館なのに生き物の展示がめちゃくちゃ豊富。
飼育されているのは主に相模川に生息している淡水生物たちで、その数およそ100種類!
館内の規模はそれほど大きくはないけど、他の水族館にはないような面白い展示もたくさんあるし、「相模川」の生物に特化しているということで施設全体のコンセプトが明確に定まってるのもGood。
個人的にかなりオススメできる施設でした。
さっそく紹介していきます!!
アクアリウムさがみはら
1987年に開館した相模川ふれあい科学館、実は2014年にリニューアルオープンしたばかり。
このリニューアルを機に「アクアリウムさがみはら」という愛称が付き、より水族館としての機能が強化されました。
リニューアルしてからはさらに生き物の展示に力を入れていて、淡水魚はもちろん、両生類・水棲昆虫も多数飼育されています。
そしてこの施設の良いところは、館内の解説が非常に充実していること!
館内には至る所に解説版が設置されていたり、実際に触ることのできるタッチパネル型の展示があったりと、相模川の自然環境や生き物について非常に詳しく学ぶことができます。
見ての通り「学習施設」感は結構強いけど、ひとつひとつの展示内容が面白いおかげで長居しても退屈に感じたりはしませんでした。
むしろ普通の水族館よりも体験型の展示が多くて新鮮な気持ちで楽しめた。
この日は平日だったけど、自分以外にも子どもから年配の方まで幅広い年齢層のお客さんで賑わっていました!
流れのアクアリウム
ではさっそく見所をいくつか紹介していきます!
まずはこの施設の一番の目玉といってもいい「流れのアクアリウム」。
水槽の長さはなんと40メートル!
相模川(全長113km)の水源から河口までをすべて再現しているという激アツ展示なのだ!!!!!!!!
驚いたのはその大きさだけじゃなくて、水槽内のジオラマもめちゃくちゃ凝ってること。
水面に差し込む陽光と、川の流れにあわせて泳ぐたくさんの淡水魚たち。
まるで自然環境をそのまま切り取ってきたかのようなクオリティの高さでした。すげ〜
ここ最近はずっと海水魚メインの水族館ばかり行ってた自分ですが、改めて「淡水水槽もいいな………」って感じました。
なんだろう、こう、カラフルなサンゴ礁メインの熱帯魚水槽とかにはないワイルドさとか川特有の澄んだ空気感みたいなのがあるよね。伝われ。
あと下流域にいたエイがかわいかったです。
坂道お魚観察水槽
続いては「坂道お魚観察水槽」。
見ての通りドーナツ型の水槽で水がぐるぐる流れてます。
解説によると、この水槽では「魚が堰(せき)を越える姿を観察することができるよ!」とのこと。
……せき??
堰っていうのは、人間が農業・工業に川の水を利用する目的で川の水位を調整するために造った、ダムとか堤防以外の河川を横断する施設のこと。
つまりこの水槽からは、「魚たちは人間が造り出した環境下でも、上手に人工物を利用しながら生きている」っていうことを学べるのです。
魚、かしこい。
他にもこの水槽にはカニ用のロープが置かれていたり、魚が住みやすいように川の流れを緩やかにするための「木杭」が設置されていたりと、色々な工夫が施されています。
「人間と川に住む生き物の共存」について学ぶことができる素敵な展示だと感じました。
あとこの水槽は中に入って内側からも見ることもできます。色々な角度から生き物を見てみるとまた新しい発見があるかも。
タナゴ水槽
ここ相模川ふれあい科学館は、専用の水槽があるほど「タナゴ」の展示が豊富!
神奈川県の野生下で既に絶滅してしまったミヤコタナゴやゼニタナゴをはじめ、数種類のタナゴの仲間を見ることができます。
日本の淡水魚は全体的に質素な見た目というか、カラフルな熱帯魚とかと比べたら地味なイメージがあったんだけど、ここにいるタナゴたちはけっこう綺麗な見た目の子が多くて見ていて楽しかった!
外来種とか環境の悪化のせいで、野生下で見られなくなってしまった日本固有の生き物って思ってる以上に多いんですよね。
水族館巡りをしてるとそういう生き物たちに触れる機会って結構あるから、自分ももっと関心持たなきゃいけないなって思う、、!
湧水と小川のアクアリウム
最後は「湧水と小川のアクアリウム」。
このエリアではコイやウグイ、オイカワなどの川魚たちに餌をあげることができます!!
この水族館の中でもかなり人気の展示らしい!
そう、餌、あげられるんだけど………
数、多くない??????
近づくとバシャバシャ音を鳴らして次々と押せ寄せてくる魚たち。軽く恐怖を感じる。
これも相模川の環境を忠実に再現した結果なのか。
ちなみにエリアごとに★1から★3まで餌やりの難易度が設定されています。
オイカワとかアブラハヤは警戒心が結構強いみたいでなかなか寄ってこないこともあるんだって。
なので餌やりビギナーは比較的難易度の低いコイとかウグイから攻めるのがオススメかも。
餌の値段は200円です。
その他の生き物たち
9月の期間限定展示「魚でお月見」。
細長い腹びれをひらひらさせながら泳ぐ小さな魚は「ムーンライトグラミー」。綺麗すぎる。
まるくてかわいいカニ「カラッパ」。
淡水生物がメインだけど、隅っこの方に少しだけ海水魚たちの水槽もありました。チンアナゴだ!
コバンザメとホンソメワケベラ。
ちょっと漢字の「人」に見える。…見えない?
おめめがくりくりでキュートな「カヤネズミ」。
あと9月25日までの期間限定で「アマゾン展」なる企画もやってました。
生きてるヘラクレスオオカブト初めて見た。
「リーフフィッシュ」。
普通に葉っぱにしか見えなくてすごい。
…とまあこんな感じで常設展示の他にも色々なテーマの期間限定展示もあったりするから、行く度に違う生き物に出会えて楽しそう。
入館料450円でこのボリュームはなかなかお得なんじゃないでしょうか!?
総評
ということで相模川ふれあい科学館、事前に想像してたよりも見どころがたくさんあってとても良かった!!!!!!!
特に「流れのアクアリウム」からは、科学館側の「相模川の環境をとことん忠実に再現してやろう」っていう情熱が感じられました。
これには相模川ガチ勢もにっこり。
ここはもともと川に関する道具や科学技術の紹介が中心の施設だったこともあり、やはり今でも学習施設としての側面が色濃く残っているなという印象はありました。
ただ生体展示もなかなか豊富だし、面白いコンセプトの水槽もたくさんあるしで決して退屈はしないと思います!
自分はまだ水族館巡りを始めて日が浅いけど、1つの河川をここまで深く扱っている水族館は初めてでかなり新鮮でした。
今回の訪問では改めて淡水水槽の魅力にも気づけたし個人的には大満足。
相模川の近くに住んでいる人はもちろん、「相模川ってどこにあるん????」っていう人でも十分楽しめると思うからぜひ1度行ってみてください!!!!
以上!!!!!!!!
相模川ふれあい科学館
https://sagamigawa-fureai.com/