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【本】人類の物語

Amazon.co.jp: 人類の物語 Unstoppable Us どうして世界は不公平なんだろう : ユヴァル・ノア・ハラリ, リカル・ザプラナ・ルイズ, 西田 美緒子: 本

暇だったので図書館で借りた本のレビューです。

ユヴァル・ノア・ハラリさんと言えば、言わずと知れた、
「サピエンス全史」
みなさん読みました?
↑正直読むのは、本がぶ厚すぎて、断念すると思います。
というか、本屋で本を見たら、買う前に諦めます。
しかも上下巻ありますし。
要約をyoutubeでも見てください。

まぁこの本は、サピエンス全史を子供向けに簡単にしたものです。
是非お子さんにおすすめしてください。

本の内容としては、
人間が、
・なぜ生命体の頂点に君臨し
・不平等な人間関係を作り出し
・やりたくもない仕事をいつまでも続けるのか
と言うことを説明しています。

一番の根本にあるのが、
「狩猟民族から、農耕民族になったから」です。

狩猟民族だった時はどんなんだったのか?

それこそ今のサルのような感じだそうです。
・生きていくために狩りをしたり、木の実をたべます。
・食べ物を求めに、いろんな場所に移動します。
・そのため、住居を構えず、ものを持ちません。
・養える分だけの子孫を残すため、1つの集団で多くても数十人です、それ以上増えません。
・集団内では役割分担をするため平等に近い。
・他の集団と争いません。(問題があれば移動すればよい)
・他の動物や植物の生態系を変えるほど干渉することはありません。

農耕民族になるとどうなるのでしょう?

・集団で生活し、1カ所に定住します。
・畑を耕し、水路を作り、住居を作り、穀物を蓄えます。
・人手が必要なのでたくさん子孫を作ります。
・集団が大きくなるほど有利で、100万人規模になります。
・管理する側と管理される側に分かれ、上下関係ができます。
・より良い土地を求めて、他集団と争います。
・固有の植物を育て、動物を飼い、人間の都合の良い生態系にします。
・同じものを食べ、同じ場所にずっといるため、病原菌が発生します。

この中で人間特有のものと考えられるのが、
「人を人が管理する」というところです。
どのように管理するでしょう?

最初は、
言うことを聞けばご褒美を与え、
言うことを聞かなければ罰を与えるというものでした。

それだけではうまくいかなかったと言います。

そこで誕生したのが、「物語」です。

世界には神様がいて、
良いことをすれば天国に行き、
悪いことをすれば地獄に行くという話です。
キリスト教やイスラム教ですね。

それとか、人間は4つの身分に分かれて、
良いことをすれば、来世を上の身分になり、
悪いことをすれば、来世はカエルになります。
なので、現世では身分を変えれないし、違う身分とは結婚できないし、女性は身分が低く、男性の所有物だとも考えます。
ヒンドゥー教です。

仏教でも、悪いことをするとバチが当たると言いますね。

こういう話をすると、「私は無宗教なのでどれも信じません」と言うかもしれませんが、「物語」はそれだけではありません。

誰しも「お金」の存在は信じます。
ただの紙切れなのに、新聞紙は捨てますが、札束は大事にします。
価値があると信じています。

それに、「国家」もそうです。
日本人と中国人とアメリカ人と何が違うのでしょうか。
見た目は違いますが、近い場合もあります。
生まれた国というのもありますが、日本で生まれたアメリカ人がすぐにアメリカに帰ったらどうでしょう。

日本国旗が燃やされると心痛みますよね。

人類が共通する「物語」を持つことで、人を管理してきました。
人が増えることが本当に幸せに結びつくのか、考えさせられます。


話が長くなりましたが、日々当たり前だと思っていたことを考えさせられる視点で書かれています。是非ご一読ください。

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