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なぜ人間性が重要なのか
答えはシンプルです。
確かな人間性がないと『越えられない壁』が出てくるからです。壁には様々な種類や高さがあります。特殊な形をしていたり、特別な越え方をしないといけない場合もあります。
初期の壁は低く、越えやすいです。
これを利用して自信をつけたり、好きになってもらったり…。幼少期に身につけたい基本的な壁の越え方です。そして成長するにつれてその壁の高さがどんどん高くなっていきます。ただある一定の壁は指導者がスイッチを使って高くしたり、低くしたりしながらある程度コントロールすることもあります。厳しく高い壁ばかりに挑んでいては、もう越えるのは嫌だと思ったりすることもあります。それでも競技生活の中で、数回、絶対に越えなければならない壁が出現します。これを越えるためには、指導者と選手のみならず、保護者、仲間、トレーナー、治療家、周りの大人、学校の友達…など、多くの人の手を借りる必要性が出てきます。その時、手を貸してくれる人がどのぐらいいるのか?今までの自分の行動や言動が大きなポイントとなります。
自分さえよければいい。ルールを守らない。言動に問題がある。態度が悪い。
そんな人に手を貸してくれる人はいるのでしょうか。
普通に考えれば、いないですよね。
周りを見渡してみると、この人の助けになりたいって思う人もいますよね。その人は普段から人を助けたり支えたりしている人なのかもしれません。つまり『愛される人』です。
僕は自分の選手を愛しています。同じように僕以外の人にも良さをわかってもらいたいという想いもあります。ただ、僕の力だけでは周りの人は動いてくれないでしょう。一生懸命歯を食いしばって努力し、人が困ったら助け、ちゃんとありがとうが言える。まずはこの辺から出来るようにしっかりと伝えたいと思います。どうせなら愛された方が良いに決まっている。