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解説|文章に「の」「が」が続くときの言い換えと助詞を使いこなす方法!
日本語にはさまざまな品詞があります。
その中でも「助詞」は使い方の難しい品詞のひとつです。
プライベートでの会話や文章で、助詞の使い方が気になることはほとんどありません。
しかしライターとして活動していくなら、正しい助詞の使い方を心がけたいですよね。
助詞など普段は使い方が気にならないような所まで気を遣えたら、ライターとしても1ランクUPできそうです。
助詞の中でも「の」「が」は使用頻度が高いものです。
「文章として意味は通じるけど、何度も続くと違和感を感じる」
「同じ助詞を何回まで使っていいのかわからない」
このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、助詞「の」「が」を使いこなして文章力をアップさせる方法を教えます!
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助詞「の」「が」が続いて文章に違和感が!2つの対処法とは?
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助詞「の」「が」はとても使い勝手が良いので、文中では多用してしまいますよね。
しかし使いすぎると文章が幼稚になるだけでなく、意味が伝わりにくくなってしまいます。
例)私のライティング用のパソコンのデスクトップの表示がおかしい。
たしかに「の」が続く、くどくてわかりにくい文章ですね。
「の」「が」って普段何気なく使っていますが、どのような役割があるのでしょうか?
助詞「の」「が」にはそれぞれ4つの役割があります。
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助詞「の」「が」が続いて文章に違和感があるとき、どのように対処したら良いのでしょう。
ここでは2つの対処法を紹介します。
助詞「の」は他の言葉に置き換える
助詞「の」は文章を書く上で欠かせない大事なパーツです。
しかし、あまり使いすぎると文章がくどくなってしまいます。
助詞「の」が続いたらまずは省略できないか試してみましょう。
もし省略できない場合は、ほかの言葉に置き換えます。
省略できない「の」には、「場所」「時間」「対象」「所有」の4つの要素があります。
ここでは例文を使いながら一緒に「の」の置き換えをしていきましょう。
場所に関する「の」→「~にある」「~にいる」「~に」
例)地元のカフェで執筆すると、当時を思い出して懐かしい気持ちになった。
↓
地元にあるカフェで執筆すると、当時を思い出して懐かしい気持ちになった。
時に関する「の」→「~における」「~での」
例)平安時代の女性のメイクは「眉化粧」と「お歯黒」が一般的でした。
↓
平安時代における女性のメイクは「眉化粧」と「お歯黒」が一般的でした。
対象に関する「の」→「について」「~に対する」「~に関する」
例)以前は番組制作の仕事をしていました。
↓
以前は番組制作に関する仕事をしていました。
所有に関する「の」→「~が持っている」「~が所有する」
例)県外のあなたの別荘に泊まっても良いですか?
↓
県外のあなたが所有する別荘に泊まっても良いですか?
文字数は増えますが、「の」を使わないように意識するとより伝わりやすい文章になります。
助詞「が」は思い切って省略する
逆接と単純接続の助詞「が」は省略可能なことが多い助詞です。
そのため、文中で続く場合は思い切って省略してしまいましょう。
例)私が運営しているライティングサロンが配信しているLINEの登録者数が200名を超えました。
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私が運営しているライティングサロンのLINE登録者数は200名を超えました。
助詞「が」を削除すると、文章がすっきりと読みやすくなりますね!
また助詞「が」の連続で、文章の中に2つ以上の情報が出てきてしまう場合は思い切って二文に分けるのもおすすめです。
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登録者数は200名を超えました。
文章を分けると更にすっきりとした印象になりました!
同じ助詞は何回まで使っていいの?
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一般的には、同じ助詞は2回まで使って良いとされています。
それ以上使うと文章が間延びした感じになり稚拙な印象を与えるので、省略したり別の言葉に置き換えたりしましょう。
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私が運営しているライティングサロンで配信しているLINEの登録者数は200名を超えました。
今回は2つ目の「が」を「で」に、3つ目の「が」を「は」に置き換えました。
同じ助詞が続くと口語的な表現になってしまうことも。
メディアによっては口語的な表現を避けるので、推敲のときに意識してチェックしましょう。
助詞は4つのグループに分けられる!それぞれのはたらきとは?
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助詞には言葉と言葉をつなぎ、微妙な意味を肉付けする役割があります。
助詞の特徴は付属語であり、活用がないので後ろに来る言葉によって形が変わりません。
付属語とは
それだけでは意味がわからない語、他の語に付属する言葉のこと
助詞にはたくさんの言葉があり、4つのグループに分けられます。
4つのグループの主なはたらきと使い方を紹介します。
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助詞を全て覚える必要はありません。
しかし、助詞が種類ごとにどのようなはたらきをするのかだけでも覚えておくと表現の幅が広がりますよ!
助詞を使いこなしたい!練習方法を紹介します
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ライターとして助詞に気を遣えたら素敵だなと思いますよね。
さまざまな助詞を適切に使うのは難しいことです。
ですが、助詞を使いこなすと文章が読みやすくなりますよね。
今は苦手意識があるかもしれませんが、練習すれば助詞を使いこなせるようになります。
今回は助詞を使いこなすための練習方法を3つ紹介します。
自分の文章を音読する
あなたは自分が書いた文章を音読したことはありますか?
自分が書いた文章の違和感は、黙読だけでは見つけにくいものです!
読みやすい文章を書きたいなら、絶対に音読した方が良いですよ。
文章を音読するメリットは以下の3つです。
誤字や脱字、「てにをは」の違和感を視覚だけでなく聴覚でも感じ取れる
黙読だと文章が長くても読めてしまうが、音読だと息継ぎが必要だから読めない
文章のリズムをつかめるようになる
音読すると黙読では見つけられない文章の違和感を見つけられます。
その結果不要な助詞を削るなどして文章を短くするので、文章が全体的にすっきりとして読みやすくなるという嬉しい効果もあるのです。
プロのライターでも、納品前に必ず音読をしている人は多いです。
もちろん、私も実践していますよ!
恥ずかしい気持ちもあると思いますが、コスト0でメリットが多いのでぜひお試しください。
正しい日本語の文章を読む
自分の知識だけで、正しく助詞を使いこなすのは限界がありますよね。
やはり助詞を使いこなせるようになるには、インプットし続けることが重要です。
せっかくなら、質の高い文章を読んで勉強したいと思っている方も多いでしょう。
私のおすすめは五大紙を読むことです!
五大紙とは、こちらの5つの新聞のことを指します。
朝日新聞
読売新聞
毎日新聞
産経新聞
日本経済新聞
新聞の文章の特徴は5W1H、真っ先に結論を書きその後に説明を加えていく「逆三角形」の文章です。
5W1HとはWhen(いつ)・Where(どこで)・Who(誰が)・Why(なぜ)・What(何を)・How(どのように)のこと。
5W1Hを意識した文章は、伝えたい情報の主旨がとてもわかりやすいのが特徴。
また限られたスペースの中で多くの情報を伝えている新聞は、助詞をはじめとした文法や表現の勉強にうってつけです。
新聞を読むと確実に文章の勉強になりますが、時間やコストがネックですよね。
もっと手軽に文章の勉強をしたい方には、各新聞社の校閲部のサイトがおすすめです!
毎日新聞の「毎日ことば」では「ことば」に関連するコラムなどを毎日更新しています。
1日1記事の更新なので、私も毎日チェックしていますよ。
各新聞の校閲部のTwitterでは、さらに手軽に文章表現の勉強ができます。
力を合わせて行動する「きょうどう」の表記。多数派は「協働」でしたが「共働」も3割超の支持を得ました。「協働」のみ掲載している辞書が多数派で、「共働」は現在は強い思いを込めて使われている場合が多そうです。https://t.co/5PCcXF2Q15
— 毎日新聞 校閲センター (@mainichi_kotoba) September 20, 2022
「口腔(こうこう)」や「鼻腔(びこう)」などの「腔」を医学関係では慣用で「くう」と読み、それが一般にも浸透しているのと似ているとも言えます。施策を「しさく」と読んでも「せさく」と読んでも間違いではなく、ほかに施行、施工、施術なども「し」と「せ」の両様の読み方があります。
— 日経 校閲 (@nikkei_kotoba) September 11, 2022
Xならスキマ時間にサクッと見られます。
時事ネタに関連したツイートもあって勉強になりますね。
添削を受ける
独学は低コストかつ自分のペースで進められるメリットがあります。
一方で独学のデメリットは、本当に上達しているかどうか実感しにくいところです。
また、疑問点があっても自分の力だけではなかなか解決できないという方も多いのではないでしょうか。
独学で行き詰まってしまった方には、文章添削講座の添削サービスがおすすめです!
文章添削講座には通学の講座のほかに、自宅で受けられる通信講座やオンライン講座があります。
私が運営する「Site New Tourisn(通称SNT)」でも添削サービスを展開しており、約100名の女性ライターが日々切磋琢磨しながらライティングの技術を学んでいますよ。
SNTの添削の特徴は、マンツーマンのきめ細やかな添削サービスです。
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SNT以外の文章添削講座についてはこちらの記事で紹介しています。
現役ライター推薦|オンライン文章添削講座5選!本当にオススメできるのはSNT!
助詞を使いこなして文章を1ランクUPさせよう!
今回は助詞「の」「が」が続くときの対処法と、助詞を使いこなすための練習法を紹介しました。
「の」「が」が続く時の対処法は以下の2つです。
助詞「の」が続いたときは、ほかの言葉に置き換える
助詞「が」が続いたときは、思い切って省略する
同じ助詞は1つの文章に2回まで使えます。
また助詞を使いこなすためには、日ごろからインプットとアウトプットを繰り返すのが大切です。
助詞は種類が多く、普段から意識して使うものではありません。
だからこそ助詞を正しく使えるようになれば、文章が洗練されてほかのライターとの差別化もはかれますね。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。