バルサム切れの修理方法
レンズ界では不治の病と恐れられているバルサム切れを対処していきます。
通常の分解清掃とは違って、特殊な工程を踏みますので、一つ一つ処理すると大変です。
今回は、4つまとめてやっていきます。
Pentax SMC PENTAX-M 40㎜ F/2.8
Pentax SMC PENTAX-M 50㎜ F/1.4
Pentax SMC PENTAX-A 50㎜ F/1.4
Pentax SMC PENTAX-M 100㎜ F/4
この他バルサム切れで有名なレンズとしては、SMC PENTAX67やマミヤの中判レンズなどがあげられます。
貼り合わせレンズの取り出し
PENTAX-M 40㎜ F/2.8
人気のパンケーキレンズで、ヤフオクなどだとかなり高値で取引されています。
でもほぼバル切れしてるんで、ちゃんとそのこと知ってんのかな?といつも心配になります。
クモるというか、独特な反射光がでていることが多いです。
後ろから2枚目のレンズが元凶です。
特に難しいことはなく、レンズ部分を直接回していけば良いです。
いいクモリっぷりです。
PENTAX-A 50mm F/1.4
見事に真っ白で、このままではろくな写真は撮れないでしょう。
参考: PENTAX SMC PENTAX-A 50mm F/1.4の分解
完全に白濁してますが、バルサム切れを治すときは、症状が進んでしまっている方がやり易いので、これはある意味ラッキーです。
PENTAX-M 50mm F/1.4
お目にかかるのは多いのにほぼバル切れしている困ったレンズ
ちなみに、50mmだとF/1.7→F/2とF値が低いほどバル切れの発生率が低下します。
このレンズは取り出すのが少し大変です。
参照: PENTAX SMC PENTAX-M 50mm F/1.4の分解
Pentax Macro 100mm F/4
このマクロも前玉が放射状の模様でクモっていることが多いです。
銘板を外してレンズを取り出します。
取り外して一枚目がクモリの元凶です。
バルサム切れの処理の流れ
バルサム切れは、貼り合わされたレンズ内部の接着剤の劣化が原因です。
その為、一旦接着面を完全に剥がし、貼り直せば治せます。
バルサム切れでネット検索すると、”ヒートガンによる自動バルサム剝がし器”というのに行き当たりますがそれとは別の方法です。
どちらも大変な面あるんですが、より時短で処理できると思います。
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