コニカ iiiAの分解
コニカiiiAは、レンジファインダー機の中でも最高峰の機種の一つです。
レンズは、50mm F/1.8と48mm F/2の二種類があります。
巻き上げはレンズ横のペダルのようなレバーを上から下へ押し込むという独特な機構でしかも2回巻き上げる必要があります。
基礎知識
裏蓋の外し方
初見殺しなのが、裏蓋の開け方です。
レバーを立ち上げてOの方向に回します。
(Cを向いていた矢印をOに合わせます。)
さらにレバーをO側に倒して押すと裏蓋が開きます。
ダイヤルの回し方
シャッター速度と絞りリングは、片方を回すと両方回ってしまいます。(LV方式のカメラというらしい。)
絞りリング奥のダイヤル(LVのダイヤル)を後ろに押し込むと、シャッター速度ダイヤルと絞りリングの連動が解けて単独で調整できるようになります。
シンクロ接点MFXの設定
レンズの横に、M F Xの切り替えレバーがあります。
ナニコレ?と意味わからない人も多いと思いますが、Xにしておけば良いです。
Konica IIIAに限らず、この時代のレンズシャッター式のカメラについていて、「マニュアルだからMかな。」と間違えて合わせてる人多いです。
トップカバーの分解
ホットシュー→巻き戻しレバー→カウンターと外していきます。
飛び出たピンを外して、カバーを後ろに引抜きます。
マイナスネジを2本外しホットシューを取ります。
ちなみに、カバー下の穴から二重像の縦軸調整ができます。
フィルム室内の二股を固定しつつ、巻き戻しレバーを回すと、下側の二股部分が取れます。
そのあとレバーを上に引き抜きます。途中で内部の針金に引っ掛かりますが、気にせず引き上げれば外せます。
巻き戻しレバー横のシャフトを先の細いペンチで挟み、ネジのように回して外します。
フィルムカウンターのカバーを外します。
中央のカニ目をペンチ等で外し、カバーを上に引き上げます。
分解に必要なパーツはすべて外したので、トップカバーを上に引き抜きます。
ファインダー上のカバーは外せます。
内部はミチミチに詰まっているのでたいした清掃はできません。
中央の窓はよくカビてます。清掃するの忘れやすいので注意。
トップカバーアイピースのガラス面の清掃もお忘れなく。
組み戻し
巻き戻しレバーを戻そうとすると、針金に阻まれます。
マイナスドライバーで針金を外に押し込みながら巻き上げレバーを入れてください。
二重像の調整
縦軸、横軸ともにトップカバーを外さずとも調整可能です。
横軸は後ろ側のカバーを回して外すと内部に押しネジがあります。
縦軸はホットシューのカバーを外した下にあります。
どちらとも、トップカバーを外した時に調整するとやり易いです。
レンズの分解
レンズは前玉一式抜けてすぐシャッター羽根まで到達します。
Konica IIIほどではないですが、絞り羽根が外れやすいのでレンズを外したあとは注意が必要です。
48mm F/2
銘板をゴムオープナーで押し回せばよいです。
50mm F/1.8
画像中央のイモネジを緩めた後、その上のレンズ側面をひねって下さい。
ちなみに、Konica IIImも同じです。
後玉の内側は、バルブでシャッターを切りながら清掃できます。
また、レンズを抜いた際は絞り羽根が滑落する危険性があるので、注意しつつ作業をしてください。
レンズ下側のシャッター機構へのアクセス
かまぼこ形のパーツを回転させます。
平たい面を内側にすると、前面のリングが回せます。
20°程回すと、リングのでっぱりと中心の溝が合わさって上に抜くことができます。
外した後にシャッターを切ると押えがないので色々と位置がズレて大変です。
リングの下の金属パーツまで外してしまうと戻すのが少し難解です。
矢印あたりのパーツが内側に寄ってしまい、金属パーツを単純にはめようとしても戻りません。
また、無理に押し込むと金具が曲がって不具合を生じます。
動きを確認しながら、位置を調整しつつ戻す羽目になります。
レンズ前面の分離
鏡筒の前面部の外し方です。
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