産む側としての気づきと会陰保護
▲出産のとき、会陰保護をしなければ裂けてしまう。
▲裂けると縫うのが大変だし、赤ちゃんも早く出たほうがいいのではさみで切って出した方がいい。薄く伸びているので、切るのもいたくない。
▽お産の時に赤ちゃんが出てくるときにはさみでおまた(会陰)を切られて痛かった。と、高校生の時10歳年上のいとこからお産の生々しい声を聴いた。
その時のインパクトはすごかった。
実際に自分が妊娠した時に、上記のような話はすごく根強いものがあった。
助産院では、会陰が切れないように助産師さんが丁寧に会陰を伸ばしたり保護したりするということも知った。が、しかし、それでは寝るか会陰を保護してもらえるような体制をとらなければならない。
写真でしか見たことのない海外の立ち産や上体を起こしたお産は会陰を保護していなかったが、どうだったんだろうと調べに調べたが、日本人との骨格の違いなどでそう切れないということぐらいしかわからなかった。
ところが、実際自分でこの疑問をもってお産してみるといろいろなことがわかってきた。そして、このわかったことを、もしかして同じ原理であれば、誰でも可能だと思い、いろいろなところでのお産に立ち会わせてもらったときに産む本人に試してもらった。そうして、お産のためのワークショップでも事前に参加者に伝えたり、実際のお産の時に立ち会わせてもらって、助言を求められたときはちょっとだけ伝えると皆きれいに裂傷もなく、誰の手も入らず、会陰保護を誰かにしてもらわなくても産むことができた。
しばらくして、神奈川に会った片桐助産院で何人かの方のお産に立ち会わせてもらった(私の持ち込んだプールを使って妹もそこでお産したのだが)。
その時に、会陰の保護は本人が望まない限りしない。静かに見守っていてほしいと伝えた。
あるときに片桐助産院の院長が私の『あなたは、助産師でなかったから気づいたのね。』と、言ってくれたことがあった。それは、対等な人としてのうれしい誉め言葉だった。
確かに、もし私が看護学校を辞めずに(昔、ちょっと入ったけど…詳細はまた)助産師になっていたら、たぶん教育によって会陰は保護してあげるものだと思っていたかも。
ただ、私は、お産の時に誰かの手が保護のためにあったり、その手のために体の動きを制約されることは嫌だった。それと、寝てのお産はできないと思ったのもあった。
お産の時に会陰が切れないで自分で産めるということをまたワークショップでお伝えしたいと思った今日であった。ご希望の方は問い合わせてね。