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稲とアガベインターン日記一日目

7時起き。健康。

稲とアガベが運営するSANABURI FACTORYの加工場からスタート。

 まずは洋梨の皮むきとカットから。インターン開始早々「ようなし」「カット」とは、なかなかドキドキする文字列である。

任期満了まで必要とされ続けたいものだ。

 人生において洋梨に触れた回数など片手で十分なほどなので、皮むきもカットも手こずるかと思われたが、洋梨は案外正直な果物であった。

こう切れてくれよと思う方に切れてくれるのである。柑橘類や熟れた柿をカットした経験が活きたのかもしれない。洋梨のカットに手こずるようでは(略)である。

 午前9時に市役所に呼ばれていたため、洋梨のカットをキリのいいところで切り上げ、キリっとした表情で霧雨の中市庁舎へと向かった(本当は小雨でした)。

市役所の方から男鹿市地域おこし協力隊の委嘱状をいただき、少しだけ歓談した。ここではじめて東北を感じさせるイントネーションを聞けた。少しうれしかった。

頂いた名刺のデザインがかっこよくて驚いた👹。

対外的に誇れるものがその地域にあること、そしてそれがカッコいいということ(重要)は、強みであり財産であるのだ。まさしく「アイコン」として機能している。創作において「自由」ほど難しいものはない。あらゆる創作物の補助線となる「アイコン」が存在しているということは、これほど価値があることなのかと連日肌で感じている👹。

 市役所を後にして一度事務所に戻り、インターン中の予定を確認した。完全週休二日のシフト制ということは事前に伺っていたため、どれどれどんなものかと目をやった。

めちゃくちゃホワイト!!!

バイト3つ掛け持ち生活に慣れていたため、休みの多さに笑みがこぼれた。「やりたいことをやりたい人が業務外でやる分には止めないけど、それを強いるのは違うから」らしい。当たり前のようでなかなか「当たり前」にはならないことである。真っ白。素敵。

 雨の合間に加工場に戻ると、洋梨の姿はもうなく、今度は酒粕とご対面だ。酒の飲み過ぎで内臓を壊して禁酒中の人間に最も有効な言葉「酒カス」

「ようなし」に「酒カス」とは、なかなか示唆に富む素材たちである。

SANABURI FACTORYでは、醸造段階で出た酒粕を再利用した「発酵マヨ」なるものが売られている。そう、この酒粕たちは「ようなし」ではないのである。全種類味見させていただいたが、猛烈に野菜スティックが食べたくなってしまった。からし味に至っては「唐揚げと合うよ」という悪魔の囁きつきである。

胃、頑張れ!!

そんな酒粕たちは薄くのばされ、残っているアルコールを飛ばす作業にかけられる。その後に、さまざまな素材と混ぜ合わされ新たな姿となる。

 酒粕と戯れた後は、瓶詰された製品のラベリング作業である。やればやるほど効率よくできるようになって楽しい。でも毎日続けていたらいつか発狂して山中を駆け回ってしまいそうである。すべて手作業で行われていることに驚いた。感謝しなければいけない。

 ランチは歓迎会を兼ねていただき、近くの居酒屋さんへ。ブリの漬け丼を注文。大輪の花と見紛うほどに、きれいな円形に並べられたブリ。

これ見たらaikoは多分「チョウ」って曲つくってた

テンションがあがる。揚げ物を食べられない分テンションはあげる。

 ランチから戻ってからも引き続き同様の作業をし、退勤。退勤後は道の駅OGAREへ。引くほど魚が安い。しかもまるまるそのまま。これは男鹿滞在中に魚のさばき方を覚えねば。

併設のジェラートショップでジェラートを食べ、一日目はおしまい。

 この日記もいつまで続けられるかわからないが、退勤後の空き時間、たくさんいただけたお休みを有効活用し、男鹿生活を満喫したい。

追記 お昼ごはんが忘れられなくて夜ごはんも来てしまった。

「三色丼」

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