機動戦士ガンダムAGEざっくり感想(フリット~キオ編まで)
最近ガンダムAGEの登場人物である「フラム・ナラ」に物凄く惹かれて、公式で配信があるなら見たいと思っていたところ、公式配信が38話と終盤も終盤から始まってしまったので、だったら折角バンダイチャンネルに入ったんだし最初から見てみよう...とのことでガンダムチャンネルで見ていた様々な作品を全て切ってAGE一本に絞って視聴。公式で38~41話を見た後、1~37話まで視聴しました。かなり流れで見たので、各編ごとにざっくりまとめたいと思います。(ネタバレありますので注意を)
フリット編(1~15話)
従来のガンダムシリーズ慣れしている人ほど、ここが一番辛いだろうな...というのは分かりました(^^;AGEは割と否定的な意見もよく見かける作品ではあるのですが、多分フリット編でリタイアしてしまった人が相当数いるんだろうなぁと...
今作、当時「イナズマイレブン」や「ダンボール戦機」を始めとして、子供向け作品の分野を席巻していたレベルファイブが開発に深く関わっているのですが、今作もそれにならい、特に作品の初期は凄くレベルファイブ、という感じ。これを敢えて悪くいうとガキっぽいということであり、特にファーデーン編で登場するボスの取り巻きの「イエス!ドンの言う通りです!」のようなキャラは如何にも子供向け作品、みたいな感じで、このノリはあまり子供向け作品に触れない人にとっては辛いかもしれません(^^;
フリット編で一番語られているのは恐らく、そのファーデーン編で登場するイワークさんの「強いられているんだ!(強調線)」だと思うのですが、ストーリーに難があってそういうところくらいしかネタにするところがない、というのは、オンドゥル語を擦られた「仮面ライダー剣」の前半戦に似たものを感じます(笑)
またストーリーが後になるにつれて、ちょっとこの辺り展開が急すぎ...と思わないでもないところもあり、フリット編の数話を後の方に持ってこれれば...と思わないでもないところがありました。正直49話中の15話と結構な話数をとっているフリット編ですが、もう1話か2話か削れればなぁ...と思わずにはいられず。あまり全体としては重要ではない...というかそこまで危機的状況ではない話にじっくり時間をかけてしまったために、展開が冗長になってしまった感はあります。
とはいえ、最終2話は盛り上がり、やっとお世辞抜きにこの作品を面白いな、と思えたところ。日野晃博さんは「ファーデーン編まで見て切るかどうか選んでほしい」との発言を残していたとのことですが、個人的にはフリット編を最後まで見ないと分からないかなぁ、と思いました(^^;
ただXラウンダーの適性があったというだけで戦場へと駆り出され、そして死んでいくユリン、可愛げがありながらもその性格は残酷なデシル、そして後の彼の元となる不穏な芽が芽生えてしまうフリットと、この辺りを見て「子供向け」とは正直言い難い位にドラマがシリアスになり、深みが増したと思います。
とはいえAGEは三世代主人公制ゆえの、前の世代で登場したキャラが次の世代に成長して出てくる!というのが醍醐味だと思っているので、フリット編を見ただけではやはり本当に面白いかどうかは分からない、というのが個人的な意見ですが...その点でも最初のフリット編がグダグダと長く続き気味になってしまったのは割と致命的だったと思います。
アセム編(16~28話)
フリット編最終回から25年の月日が流れ、フリットの息子アセムに主人公が交代。また敵のUEがヴェイガンという正体を明かし、従来のシャア的なポジションとしてゼハートが登場。まだアセム編ではそこまでゼハート以外のヴェイガン側のストーリーは展開されませんが...
マジシャンズ8は現在国民的声優となった津田健次郎さんをはじめ、有名声優揃いの凄いメンバーが揃っており、自分は割と好きなポジションだなぁと思っていたのですが、AGE2の試し台にされたり、魔中年と化したデシルの捨て駒にされたりと、まぁ予想は出来たとはいえあまり活躍しなくて残念(^^;
そんなデシルも含めてフリット編で登場したキャラが継続して登場し、これがAGEならではの面白さ、と感じられました。特にウルフ隊長はアセムの良い兄貴分としてだけでなく、戦闘面でもマジシャンズ8の一人を完全な実力差で倒すなどフリット編に続いて活躍が続き、良かったです。そしてグルーデック艦長...フリット編から復讐鬼としてキャラが立っており、既にその時点で一際フリット編のキャラとしては異彩を放っていた艦長ですが、そのグルーデックの最期は実に凄惨で、もうここまできたらガンダムAGEに「子供向け」の言葉は似合わないなぁ、というところまで来たなぁ、と思いました。
また一番意外だったところでは、まさかレミ(オブライトに告白されたメカニックの子)が死ぬとは思いませんでした(^^;普通にオブライトと結婚して子供がキオ編に出てくる流れだと思っていたので。死亡シーンについても、たったあれだけの傷で死ぬの!?と思ってしまいました。これに関しては「スクライド」の君島もあれだけの傷で...と思った記憶があるのですが、思えばレミも君島も非戦闘要員であり、それはまぁかすり傷程度でも致命傷になりえるのかなぁ...とは(^^;
アセム編最終回ではフリットがヴェイガンと癒着していた連邦の要人を追い出し、ヴェイガン殲滅の意を出したところで、アセムがロマリーと結ばれ、世代は次へ...
キオ編(29~39話)
アセムとロマリーの間にキオが生まれてすぐにアセムが宇宙で行方不明になり、それから時が経ってキオが13歳の頃、遂にヴェイガンの指導者イゼルカントが地球の本格的な侵略開始を宣言する...といったところで新たなストーリーが開始。
個人的にゲームの先入観があり、キオ=不殺主義の優しい子、というイメージがあったので、最初はバンバンキルしていたのは驚きました。そんなキオの人格が、おひげのガンダムに乗っていそうな声をしているシャナルアさんとイゼルカントの思想の影響を受けて後の不殺主義に繋がっていくわけですが...
個人的にキオ編の不満点の一つが、このシャナルアさん絡み。悪くはなかったのですがあまりにも裏切りと死ぬまでの展開が速すぎて、もう1話か2話くらい(それこそフリット編の1話か2話分をこっちに持ってきて)キオとシャナルアの絡みは欲しかったなぁとは思わずにはいられません(^^;
またキオ編でのディーヴァのパイロットは艦長も新人に代わり、オブライトさんのような一部を除いてかなり見知らぬ顔が増えた印象。キャラ立てに関しては、やれるだけのことはやった、という感じで悪くはないと思います。個人的にはアビス隊長の好感度が高め。
そして家族を13年間もほったらかして宇宙海賊やってたアセムはそりゃ何やってんだと思わないでもない気持ちはありますが、まぁとにかく現状はかっこいいからいいか、の方向で(笑)強いし。
一方でヴェイガン陣営は、マジシャンズ8のリーダーだったドールの妹にして、今作を見る一番のきっかけだったフラム・ナラがゼハートの監視役として登場。また、ゼハートと目的を同じにするものながら思想はまた違えていそうなザナルドというキャラも出てきたり、ヴェイガンの指導者であるイゼルカントが本格的に顔を見せたりと、ヴェイガン側のドラマもだいぶ力が入ってきた印象。
個人的に一番気になっていたフラムに関しては、エクバで聞いていた声より声が想像以上に若くてびっくりしました。(本編の声を聞いてからだとエクバの方の声は若干お局様っぽく聞こえる...表情は逆にロリ化していますが)徐々にゼハートの気遣いにより、心が打ち解けていくさまが描かれていて丁寧。一応見た範囲(38~41話)の間で既にフォーンファルシアに乗ってパイロットとして参戦してはいますが、今後の活躍も楽しみです。
そして37~39話のイゼルカントの思想が分かる流れ...ヴェイガンの世界編はもっとじっくりやってほしかったとも思いつつ、じっくりやったらやったで戦闘が挟めなかったりでダレてしまうのでこの辺りが妥当だったとも思うのですが。
イゼルカントは視聴前はゼハートに前線を任せて自分は本国で待つタイプ...と思っていたのですが、あまりにも壮絶なプロジェクト・エデン、そして自らガンダムレギルスに乗ってAGE3を追い詰めるなど、予想以上にアクティブな指導者でびっくりしました。視聴前と視聴後で一番印象が変わったキャラであり、好きになれたかもしれません。プロジェクト・エデンに関しては...まぁ働きアリの法則とかもありますし、無謀な計画、という感じはしますが(^^;
何はともあれキオ編まで見てきたので、40話と41話の感想をざっくりした後、42話から最終回までの3世代編、短いですが感想を書いていきたいと思います。
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