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「育てる」を知ろう!

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魚を飼育するときに生じる「何これ?なぜ?」を一緒に学んでいきます。魚を育てている方、魚が好きな方、養殖のことを勉強していきたい方が読んで貯め占める発信をまとめます。
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#魚

ドヤ顔で魚と水温とカネを語れるようになる記事(魚と水温 フランクver.)

ドヤ顔で魚と水温とカネを語れるようになる記事(魚と水温 フランクver.)

水温という魚と生きようとするやつに漏れなく絶対につきまとうやつ。

全国の魚系おじさんが口々に言う。水温だけは必ず見とけ、水温変わったから魚いなくなったんだ、水温高いといっぱい食うんだ、水温で成長コントロールしてんだ…これだけ言われたら水温がすごく大事なものだってことは、嫌でもわかるサルでもわかる、「魚の飼育は水温が9割」「けっきょく、すいおん」なんて啓発本が出てもおかしくないかも。

でも全国の

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キンッキンに冷えた手で、魚を生かす。研究者が真冬の水に手を浸けるワケと願い

キンッキンに冷えた手で、魚を生かす。研究者が真冬の水に手を浸けるワケと願い


育てるを育てる。AQSimです。

素手で触るな!水産の現場では、生きた魚に触れるとき、かつ、触ったあとも元気でいて欲しいときに「素手で触っちゃダメだ!」と注意を受けることがあります。

これはなぜでしょう?

大抵は「魚がヤケドをしてしまう。」という表現で説明されます。
変温動物である魚にとって人の体温35-37℃はかなり熱いものであり、ダメージを受けてしまう、そうです。

でも、もう少し理解

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養殖界の希望の光は何色か?

養殖界の希望の光は何色か?

育てるを育てる。AQSimです。

緑色の光を浴びせると、
ヒラメがグングン成長する!

青色光で、魚の子どもの動きを操れる!

そんな話があったら、皆さんは信じますか?

まるで魔法のような話ですが、これらは科学的な検証から示されてきています。本記事では近年急速に発展が進んでいる「魚と光」のお話しを紹介していきましょう。

光の色って?私たちが普段目にする光の中には、たくさんの波長をもった光が混

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ストレスで食べちゃう人、食べない魚

ストレスで食べちゃう人、食べない魚

育てるを育てる。AQSimです。

「どうにも食べ過ぎてしまう…。」
そんな悩みを抱える人は少なくないでしょう。

では、こちらは?

「魚が餌を食べてくれない…。」

こちらの悩みを抱える人はぐっとニッチになると思いますが…、
魚を飼育する、とくに養殖する人にとっては重たい問題ですね。

ヒトと魚で逆のことが起こっているのに、
実はこの原因には共通部分があるのだとか。

ヒトの「感情食い」人間が

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水温を下げるクーラーの仕組み~冷媒ガスは旅をする

水温を下げるクーラーの仕組み~冷媒ガスは旅をする

育てるを育てる。AQSimです。

暑い季節。

クーラーが効いた部屋に入ると生き返る心地がします。

魚だって同じです。

気温が高くなれば水槽内の水温も上がっていってしまいます。水温の解説記事で説明したように、魚にとって水温がよき範囲で保たれることは超重要。だからこそ、アクアリウムや陸上養殖では大きな電気代を費やしてヒーターやクーラーで水温を維持する必要があるのでした。

では、ここでみなさん

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水質って何?ChatGPTと一緒に整理してみた。

水質って何?ChatGPTと一緒に整理してみた。

育てるを育てる。AQSimです。

日本で急拡大中の陸上養殖事業。その事業展開は凄まじいスピードで進んでいます。一方で、さまざまな技術や要素が凝縮されたシステムとしての陸上養殖をしっかり理解するには、基礎の部分もしっかりと理解しておく必要があるでしょう。

さて、魚は水中で生きる動物ですから、水質は重要です。

私たち人間が空気中で生きる動物で、空気の質が重要なのと同じく。

でも、そもそも水質っ

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エアレーションの視えない効果?気にするべきは魚の密度!

エアレーションの視えない効果?気にするべきは魚の密度!

育てるを育てる。AQSimです。

水棲生物を飼育するときのおとも、エアレーション。

水槽内にブクブク泡を吹かせるエアレーションの目的が何かと聞かれたら、「魚に酸素を供給するため」と誰でも答えられるはず。

しかし皆さん、視えてますか?
酸素がどうやって供給されているか。エアレーションが他にも果たしている役割とは何か。さらには、適切なエアレーションの量について。

本記事では、実は視えていなかっ

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「水温」はなぜ魚を育てるときに重要と言われているのか?

「水温」はなぜ魚を育てるときに重要と言われているのか?

育てるを育てる。AQSimです。

魚を健康に育てていくために、水質を適切に保っていくことは重要です。

この「水質」の中身には、じつに多様なパラメーターがあります。

ただ、漁業でも、陸上養殖でも、ご家庭のアクアリウムでさえも、誰もがモニタリングしているものとなると限られてきます。

そんな普遍的なパラメーターとして、まっ先に思いつくのは「水温」ではないでしょうか?

では、なぜ「水温」が魚にと

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