ぼくは魔法使いになりたかったが、大魔法使いの見習いしています!続編
「ハルク聞いてくれ、待てってば」
「話すことは何もない。」ハルクはこちらに一瞥もくれず、足早に離れていく。
「ぼくは決めた。ここに残るよ」満面の笑みを浮かべた僕に、ハルクは舌打ちしかねない表情を浮かべた。
なんでだ?
「大きな声を出すな、回りをみろ。この世界中からお前の動向は注目されてる。この世界には、大魔法使いどころか、魔法使いさえいない国もある。隣国のように・・・」先を聞かずとも言いたいことはわかる。
2人もいるのなら、こちらに1人位わからないでもない。
その上、後継者の大魔法使い見習いは若いらしい。これから何年もこの国に居て貰えたら、魔法使いを育て国を変えることすら出来る。
周辺事態法・・・近隣諸国は互いに連携し、攻め込む敵に共同して対策する。例え力が無くても、敵に協力することはない。(俗にご近所法と呼ばれ暗黙の了解がある)
少なくとも、竜がいる隣国には攻め込まない。何かあれば、龍の反撃を喰らう。国を滅ぼすのに躊躇わないだろう。
狙うなら若い大魔法使い見習い。
そう、ハルクは言っている。
連れ去られ自由もなく、親しい者すらいない社会にいくかもしれない。
だから、早く帰れと
利用するだけの人間に捕まるなと
ハルクの想いに戸惑っていると、いきなり魔法詠唱が聞こえた。ハルクが魔法効果無効を発動。無敵状態になる。
いつきたのか?複数の魔法使い僧衣の色から水系ばかり、しつこそうだな内心舌打ちする。魔法使うのにここはまずい
城を破壊すれば、貰った金は毎回返済になるだろう。この世界で貧乏はイヤだ。
攻撃がハルクに向いている?まさか?ハルクも魔法は効かなくても、衝撃は来るから辛そうだ。
1人が防護壁を立てる、大きな魔法を使うのだろう。だんだんイラついて来た。ハルクの前にファイヤーオールを立て単発魔法を鬼打ちした。
城の庭が焼けようがしらん。
土龍から、(なんか愉しそうですね。)ときた。こっちも色々あるので、行けませんからと、何かあるのを匂わした。
同時に来たのか、
(こっちもバタバタしてる。大事なもの無くすなよ)
(はいはい)口調ほど悠長な状況じゃないらしい。珍しく美しく怖い人が話しに入ってこない。
(片付いたら、応援に行く)
さて、本気でいくぞ。
覚悟しろ。