ぼくは魔法使いになりたかった25
「ワシらにとっては、恵まれた世界に見えた彼方たちの世界も、暮らしやすいものばかりじゃない。」
「生きづらくなることもある。」
「わしが、いったり来たりするうちに娘に相手が出来た。若い二人じゃ気づかぬうちに子どもまで、まったく。人の気も知らんと」
「相手の男は真面目なやつじゃが、どうも融通が利かん。娘にここでの出産は難しかった。連れ合いとわしの弱いとこばかり似たようでな」
「仕方なく、娘とわしの連れ合いをお前の世界に連れていった。じゃが、その男は信じなかった。」
「自分に力がないからウソをついたと、違う世界でお前を待っている。何度も言ったが信じなかった。」
「仕方なくワシが行くことにした。どうせなら、先々を考えわしの子や孫達が幸せに暮らせる様にしてくるつもりだった。」
「1つ1つ手をうった。勇者の丘に現れた人間は必ず守れと龍に頼み、国の王には為になると暗に匂わせた」
勇者の丘?ぼくがハルクにあったところかな?
「そうじゃよ。あの場所はわしが連れ合いに会った場所。秘密の花園じゃ」また、笑う。
「じゃあ、なんで裸?スゴイ恥ずかしかったよ。」ブーブー文句を言った。
「すまないなぁ、妖精の花園はよそ者を拒むでな。異世界の服は着せられん。そのかわり直ぐに来たじゃろ。」そういえば、そうだ。
「妖精たちは、自分の手にあまるとわかって助けを呼んだのじゃろ」
ことの顛末をきいて納得したが・・・
じゃあ、なんでもとの世界でぼくは1人だった?
素朴な質問も出来ぬまま、憮然として目が覚めた。ベッドの脇にいたハルクはうとうとしていた。
寝てないのかな?
「ファランティン・・・」ハルクは寝言を言った。
そして、なんだか寂しそうに、ため息をついた。
第25回ここまで
うーんやっぱり説明長い。
あきた、どうでもいい、
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