守谷駅前 再開発議論の整理

こんにちは。かもめんです。
日々Xで皆さんと楽しく交流させていただいております。
前回、松丸市長はなぜやる気がなく見えるのかについて書かせていただきました。
https://anond.hatelabo.jp/20241028233555
X経由だけで約700名の方に閲覧いただけたようで、ありがとうございました。

今回は舞台をnoteに移し、市長選の重大論点の1つである、守谷駅前の開発議論について考えてみます。
日々Xで皆さんと交流していると、要するに様々な論点がごちゃまぜになって語られており、このままだと議論が平行線を辿ったままになると思ったので、まとめました。

ちなみに今回も、ただの中年無職である私の一方的な視点です。
一応、一定のデータを集めた上での考察ですが、自分も当事者なので、実感値も交えた話が散見されます。
引き続き、事実・解釈を上手に分けてお読みいただきますよう、お願いいたします。
また、最後にも書きますが、私は自民党員でも松丸信者でもありません。
ただの暇な人ですのであしからずです。


3つの論点

まず本件については、以下の3つの論点がごちゃまぜになっていることに留意が必要です。
1.守谷駅前の開発は現在失敗しているかの議論
2.守谷駅前の再開発は必要なのかの議論
3.守谷駅前の再開発は実現可能なのかの議論

それぞれについて、細かく見ていきたいところですが、まずはデータを集めてみました。
なお、データは全て手集計です。地獄です。2回チェックしましたが、間違いがあったら本当にごめんね。一応ソースも貼っておくので、間違い見つけたらご指摘くださいまし。

守谷駅周辺に関するデータ

(1)市民の実感値

これに関しては、守谷市のまちづくり市民アンケートは、論拠のひとつとなるでしょう。
https://www.city.moriya.ibaraki.jp/shisei/gyouseihyouka/1006780/1006785.html

H28:松丸市長誕生
H29:駅前のマルシェが開始
このあたりで若干数値は増えていますが、以降は横ばい、直近ではにぎわいの実感値は落ちている状況です。

(2)地価

にぎわいとは若干異なるとは思いますが、地価を見ることで、守谷駅周辺の価値をはかることも重要でしょう
https://www.city.moriya.ibaraki.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/138/suii.pdf
↑本当は他自治体もこういう資料が欲しかったんですが、つくばは塩対応、流山もたらいまわしにされてしまい面倒なので一旦断念しました。

単位:百円/m2 つまり、平成25年は1平方メートルで17.3万円
H28年が松丸市長の誕生

ということで、前市長では地価は横ばいでしたが、
現市長になってからは地価が大きく上がり続けていることがわかりました

(3)人口

駅前のにぎわいにはニーズが不可欠です。
一旦、以下の通りまとめてみました。※手集計、地獄
1.ひがし野1丁目+4丁目
2.中央1丁目~4丁目
3.百合ケ丘2丁目3丁目 
→ここまでを「駅直結人口」
松並青葉の人口推移
→ここまでを「駅周辺人口」としています

ひがし野1+4 中央 百合ヶ丘2+3を「駅直結人口」
松並青葉まで含めて「駅周辺人口」と勝手に定義しました。
松並青葉って駅商圏なの・・?と思わなくもないですが、一応、ね。

こちらを見ていただくと、
・駅直結人口は基本的に横ばい。ただし、中央等で大規模マンションができたタイミングで一気に増えている様子
・松並青葉はこの10年で大きく増えた。ただし、基本的にこれ以上の伸びはほぼなさそう
という状況が見てとれます。
要するに、「空き地がないと、もう人口は増えません」ということですね。
これから先は、百合ケ丘で多少の空き地が見られるので、守谷駅直結での人口は、今がピークであると考えることができると思います。
※北園は市街化調整区域のため、大幅な開発はされないと判断しています。

(4)この10年間の駅前開発関係の動き

駅徒歩圏内でこの10年で新たにできたモノやコト(私の記憶の範疇)
==========
アワーズ守谷のスーパーマーケットが撤退/西口
アワーズ守谷のスーパー跡地にジムができて盛況に/西口
守谷駅前朝市(第一日曜)/西口
ダッシュビル/西口
シュラスコの入ってるビル/西口
レーベン守谷REALA/西口
駅前の賃貸ビル/西口
清六屋の入ってるビル/東口
ブランチ守谷/東口
レーベン守谷THEPRESIUS/東口
ルートイン開業予定/東口
==========

駅前議論の整理を開始します

一定のデータも集まったところで本題です。

1.守谷駅前の開発は現在失敗しているかの議論

さて、守谷駅前の開発は現在失敗しているのでしょうか。

<事実>
市民アンケート:「守谷駅前ににぎわいがない」と感じている人が75%いる
地価:この10年で、1.56倍になっている
人口:この7年で、ひがし野1・4丁目で1097人→1370人と25%増 百合ケ丘2・3丁目で4737人→5001人と5.6%増 中央1~4丁目で2327人→2584人 と11%増となっています
その他:駅前イベントはコロナ禍も乗り越えて定着、商業ビルやブランチ守谷もオープン等、受け皿自体は増えている状態ではあります。
ただし、ブランチ守谷やダッシュビルでもテナント撤退は続いている状態。

<考察>
人口が増えている。それに伴ってかは不明だが、地価も商業施設の発展も見られている。
駅前での毎月のイベントやブランチでの町内会イベント等、定期的に人が集まるイベントも開催。
ただし、実感値として「にぎわい」は発生していない。

つまり、駅前の開発が失敗しているのかについては、実際として地価も上がっていることからも、
現時点では「経済的には失敗してはいないと考えざるをえない」ととらえるのが合理的かもしれません。

2.守谷駅前の再開発は必要なのかの議論

そもそも、駅前再開発が必要なのか、皆さんは考えたことはありますか?
気をつけなくてはならないこととして、市のアンケートは「駅ににぎわいがあると感じているか」であって、「駅ににぎわいが必要か」を聞いたものではありません。

皆さんは、「守谷市にとって、駅ににぎわいがあったら良いと思いますか?」と聞かれたらなんと答えますか?
恐らく8割の方は「必要!」と答えると思います。
なぜなら守谷駅は、つくばエクスプレスが茨城県に入った最初の駅であり、関東鉄道との乗り換え駅。
まさに茨城の顔であり守谷の顔であるのです。
そう考えた際に、守谷市にとって駅のにぎわいが、あった方が良いか、なくても良いかと聞いた時に、「なくても良い」と答えるのは、もはや非国民でしょう。

では、問いを変えます。
「【あなたにとって】駅ににぎわいがあったら良いと思いますか?」

駅のにぎわいは、恐らくここでは商業の発展や人流を表しているものと思います。
その上で、守谷駅のにぎわいは、あなたの守谷生活において、良いものとなるでしょうか。
実際にこの質問をXで投げかけると、主に以下のような回答が返ってきます

========
・買い物はクルマが使えるスーパーで週に1回程度できればいい
・生鮮食品は駅周辺では買わなくていいかな
・駅では特に滞留しない
========
かなりの駅近に住んでいる私でも、上記と同様の考えです。
駅で買い物をする=荷物が多くなるため、駅近くに求めるものは買い物需要ではないのではないかと思います。

もちろん、「守谷市にとっての駅のにぎわい」や「あなたにとっての駅のにぎわい」について集まったデータがないため、軽々しいことは言えませんし、私の実感値レベルで申し訳ないのですが、
「守谷駅のにぎわい」は、実生活におけるニーズとしてはそこまで高くないのではないかなという考えがあります。
※ただし、私や一定の方が、このアンケートを取ると、結果が恣意的なものになることが多分に予想されるため、当方では集計等はしません
人口推移を見る限り、駅近くがあきらかに人口空白地帯になっているワケではない(むしろどこも満員御礼に近い)ことからも、買い物の利便性に乏しいという実態がない、もしくはあっても、転居を検討するほどのレベルではないということは十分に推察されるでしょう。

2-2 商圏から考えた際の駅前再開発の必要性

にぎわいを「人流」「商圏」ととらえた際の、駅前再開発の必要性について考えてみます。
先ほど、駅周辺に直結している人口が増加していることを記載しました。
そう考えると、行政が手をつけずとも、民間での商業発展は既に達成されている可能性はありそうです。

ただし、やはり市民として「駅前で仕事帰りに買い物をして家に帰る自分」が想像できないのも事実
実際に、最も利用者のニーズに敏感なコンビニの品ぞろえとしても、守谷駅のファミマでは野菜・タマゴといった生鮮品は置いていなかったと記憶していますし、ファミマで夕飯買って帰った!という体験をした人はほぼいないでしょう。
スーパーマーケット機能としても、東口の守谷コレクション・西口のブランチ守谷で、仕事帰りと思われるお客さんで賑わっている様子はあまり目にしません。(※ブランチ守谷の半額品漁りは別)

実際、twitter(当時)においても一部のユーザーの熱意で守谷コレクションが夕食時に弁当を改札近くで売る様に働きかけ、実際にそのような動きがありましたが、あっという間に撤退したのは記憶に新しいところです。(いやせめて言い出しっぺの人は、日常で買ってtwitterで拡散してやれよ・・・)

また、アワーズ守谷開業当初、実は1階に食料品を買えるスーパーがあったのをご存じですか?ちなみに全く使われず、撤退しました。
※そこは永らく空き家が続き、ジムが入り人流が復活しました。
この事実は、守谷市への進出にとって、かなり大きな痛手です。
それにより、「駅周辺にある小規模スーパーの意味」はなく、「郊外にあるスーパーで週末にまとめ買いをするのが守谷の購買行動」として明文化されたからです。

商業に関しては、私の感覚になってしまうのですが、
西口:コンビニ機能こそ不足しているが、お買い物機能として、中央1丁目側はベニマル・中央4丁目・百合ケ丘はイオン(カスミ)で成立している
東口:コンビニ機能が豊富(ローソン・セブンイレブン)、ブランチ守谷・ヨークベニマル、本町側はストッカーが商圏として成立している という状態が読み取れます。

現状で生活と消費のバランスがとれていることを考えると、守谷駅周辺に新たに商業施設(少なくともスーパーマーケット施設)は必要なさそうだなと考えられると思います。

ただし、買い物ニーズがないというのは恐らく外れてはいないと思いますが、サービス系の業態(ジムや塾といったサービス)に対するニーズはある可能性があります。
実際、守谷駅は学生の電車通学者が少なくない(実数不明)ため、後述の通り、勉強スペースのニーズはあるかもしれません。
また、ジムに関してもエニタイムフィットネスほか、パーソナルジムやエステが乱立していることからも、サービス系の業態でればペイできる可能性はあるかもしれません。
※現状では供給が不足しているのか等については不明。あえて言うなら買い物以外で頼むぜ、そうしないと失敗確率高いぜ程度の温度感です

2-3 商圏外からの流入はどの程度考えられるか

日常使いという点を考えると、中央・ひがし野1丁目や4丁目に居住されている方が、守谷駅の商圏と捉えて良いでしょう。
一方、日常使い以外の点、例えば駅から遠くに住んでいる方が駅に定期的に集まる機会はどの程度あるのでしょうか。

つくばエクスプレス沿線にあるショッピングモールから想定してみます。
・流山おおたかの森SC:1753台
・柏の葉ららぽーと:2700台
・つくばのトナリエ:4000台
どちらかというと流山や柏の葉よりもつくばレベルの郊外化が進んでいると想定される守谷でも、2000台~4000台の駐車場の準備は必要と考える必要はあるでしょう。

また、商圏外からの流入と考えると、自動車・バス・電車での移動が中心になると思います。
そうなると、市内でもイオン・アクロスモール・守谷テラスとも競合
市外でも上記3施設や、取手でまさに今作ろうとしている広大なイオンとも客を取り合う必要が出てきます。
それらの施設、あまつさえ市内の他施設と客を取り合う必要も出て来るため、駅前再開発においてはかなりの競争力がある施設を考えなくてはなりません。

ちなみにですが、もちろん、おおたかや柏の葉・つくばでバス移動が全くないかというとそんなことはありません。
どれだけ都市の整備をしようが、商圏に合わせた駐車場台数は絶対に必要なので、駐車場の整備を伴わない開発計画を信用しないように気をつけましょう。※みんな、つくばのロピアにクルマ使わないで行かないでしょ?笑

2-4 では、駅前開発が必要という人は何を主張したいのか

そうはいっても、守谷駅前の再開発が必要だととなえる市民はいます。(何人いるのかは知りません。データもないし)
市長候補3名中2名が、駅前再開発について発信されていることを考えると、市民にとっては大きな関心ごととしてとらえているのでしょう。
※今まさに再開発しようとしている新守谷駅周辺はほぼスルーするのに、何十年後にできるかわからない守谷駅再開発について盛んに発信する程度には関心があるようです

各候補の意見をあたってみました。

かじおか香織さん https://kaori-moriya.com/agenda/
(要約)
・守谷駅とその周りの開発については検討が必要
・市民の声には不満が多い
・守谷駅がもつ可能性が発揮できない
・具体的には市の施設(保育ステーション・図書室や自習室・公共施設を整備)を設置、商業施設が連動した再開発を推進する

わたなべ秀一さん https://go2senkyo.com/seijika/136729
(要約)
・tx開業19年で、守谷駅の風景は変わっていない
・若い世代に選ばれる街になるために駅前再開発にチャレンジしたい
・具体的には市の施設(保育ステーション・行政・郵便・図書室・市民ホール)を設置、民間企業とともに再開発を推進する

松丸のぶひささん https://www.nobuhisa.jp/
・駅前開発についての記載なし
・前回の記事の通り、松丸氏はハード面で何かを建てます系の主張は特にされない方です(2024.11.1時点)

<考察(感想)>
一旦、松丸さんはスルーします。
かじおかさん、渡辺さんとも、駅前再開発の必要性や行政施設の設置によるにぎわい創出を提案されています。
ただし、それによってどういったにぎわいが創出され、市にどのような良い効果が表れるのかについての記載がなく、ここまで論を組み立ててきた当方としては、若干消化不良とみなさざるを得ないです。

経済効果の発揮を主張するのであれば、現在の経済規模→再開発後の経済規模を明記してほしかったというのが本音ですが、
政策の一貫性という観点から見ると、市内全域の交通とも論理を接続しているわたなべさんには、一貫性は感じます。

ただ、現状私が駅前再開発として読み取れているのは、「情緒的価値への訴え」のみです。
日常の利便性や、経済的価値(=私たち個人にとって、何がどう良くなるのか)に関しては、試算の上公表いただきたく思います。

3.守谷駅前の再開発は実現可能なのかの議論

守谷駅周辺は散々な状態だし、再開発しないと守谷市にとっては大問題が降りかかるであろうことは理解できたと思います。
え!?できてない!?最初から読み直してきてください

ニーズに関しては2で考えてきたので、ここからは、そもそも守谷駅前の再開発が実現可能なのかを考察したいと思います。

3-1 金の話

再開発において最も必要なものは、お金です。先ほど集めた通り、
地価:この10年で1.5倍になっています。 また、
建築費:2015年を100とすると、現在は135程度まで上昇しています。
一般財団法人 建設物価調査会:https://www.kensetu-bukka.or.jp/indexgraph/k-city10.html?city=1&type=21&index=1&index=2&index=3&year=2011

今後の地価・建設費は正直読めないところもありますが、最低賃金の引上げや作業員の不足が響いた場合、今後も高騰を続ける可能性はあります。
生涯に渡って守谷の人口が増え続けることが見込める場合は、地価も高騰を続けるでしょうし、建築費高騰も回収できるでしょう。
ただし、人口を細かく見ていると、ほぼ開発の終わった松並青葉は人口は既に横ばいに入っています。
また、ひがし野や中央も、大型のマンションができるタイミング以外は基本的に横ばいで推移していることに注意が必要です。

意外に思われるかもしれませんが、今後、守谷で人口が増える余地があるのは、空き地がある場所です。
(高齢化が進んだ地区の住み替えが住んだとしても、人口は増えません。よくて維持です。)
そう考えると、守谷の地価を上げることは、人口観点からも難しそうであるかもしれません。
もちろん周辺とのバランスも大きく影響するとは思いますが。

3-2 土地収用の話

そしてお金があったとて、重要なのは土地収用です。
これも調べていなくて申し訳ないのですが、守谷駅周辺は、元々駅があった地区のため地権者が多く、収容が難しいという話を聞いたことがあります。
実際に駐車場が広がっている、そしてそれも運営会社がそれぞれ違うことから見ても、それは一定の事実であろうことは容易に想像されます。
正直、儲かることが予見されるならもう誰かがやってる可能性は高いんですよね・・・。
そう考えると、土地収用にもある程度多額の金額と交渉力が必要になることは自明でしょう。
今から交渉を始めて、そもそも土地収用は上手く行くのか(会田・松丸でも収容できていない土地を新市長はうまくまとめられるのか)、着工がいつになるのか・・という観点も抑えておくと良さそうです。

また、この項では「実現可能性」について議論が必要かと思います。
そしてそれは市の財政や内部留保の見直しが必要なことも理解していますが、申し訳ありません、私はそこまで踏み込むほど、この問題に必要性を感じていません。
※残念ながら、必要性を訴える2候補も、財源については一切触れていませんでしたということはお伝えしておきます。

ただし、
・この10年で、地価が1.5倍や建築費が1.3倍になったこと
・駅周辺の人口はほぼ頭打ち状態に近づいているであろうこと
・そう考えると、今からの開発は高値掴みになる可能性もありえること
・少なくとも再開発の必要性を訴える2候補から、財源や具体的に必要な金額の提示がないこと
・土地収用にも時間がかかるであろうこと、いつから再開発の議論をし、いつ頃にどうなるのかに関しても明確でないこと
に関してまで踏まえた上で、「そもそもやれるのか」を議論された方が良いのではないかと思います。

4.マクドナルド理論

話は変わりますが、皆さんはマクドナルドに行ったことがありますか?
マクドナルドのマーケティングで有名な話があります。
マクドナルドではアンケートをとると、「健康に良いメニューが欲しい」という声が多く届くそうです。
そしてその顧客ニーズを基に、実際に健康に良いメニューをリリースしてはことごとく失敗する歴史を繰り返しています。

例えばみなさん、「マクドナルドに健康メニューがあったらいいよね!?」と聞かれたら、「いい!」と答えますよね?
それと同じく、「守谷駅前がにぎわってたら良いよね?」と聞かれたらなんとか答えますか?
大半の方は「いい!」と答えるでしょう。
だって、賑わってて悪いと思うことは特にないでしょうし(ガールズバーから聞こえるヘタクソなカラオケがうるさい、みたいな実害は想像しづらいでしょう)

このことから、ニーズと購買にはある程度の差があることが想像されます。
経営やマーケティングにタッチした経験がある方はわかるかもしれませんが、アンケートで言われたから全てそれに従ったり、クレーマーに丁寧に対応しきってニーズを拾い上げようとすると、経営はコケることが多いです。

経営者はどこかで線引きすべきですし、消費者も経営側に無限の要求をぶつけるのは極めてナンセンスです。
そういった観点で守谷再開発について考えてみると、「私は何をどこまで要求すべきなのか」ということを整理して考えられるかもしれません。
もちろん、耳障りいいこと言われたら「いいな!」と思っちゃうのは人間として当然なんですけどね。

4-2SWOT分析の限界

マーケティングフレームとしてSWOTというものがあります。
自社の内部環境と外部環境を
STRENGTH:強み
WEAKNESS:弱み
OPPORTUNITY:機会
THREAT:脅威
に分解し、効果的な戦略を立案するためのフレームとされています。

これ、未だに使っている人は注意が必要です。
なぜなら、「真面目な人であればあるほど、WEAKNESSには対策が必要だ」という考えに陥るからです。

このフレームを使いこなせていないと、以下のような思考に陥る人がいます。
マクドナルドでは健康メニューが弱みだ→改善しなきゃ!
守谷駅は駅前が賑わってないのが弱みだ→改善しなきゃ!

そう、重要なのは、弱みは「改善しなくてはならない」のではなく、「それを個性として受け止め切る」か「諦める」という選択肢として残すことも視野にいれることです。
自分は経営上、これはタッチしません・・!というのはものすごく勇気のいることです。
しかし、全方位に配慮した製品ほど売れづらいものはありません。
全方位に世界一配慮した製品は売れますが、それはすぐ超えられるのが世の常。

経営戦略を考えても、「守谷の駅前が弱点」という観点に、どこまで向き合うかは、検討する必要があるでしょう。

各候補の主張

2024年守谷市長選公開討論会 - YouTube
11月4日に開催された市長選公開討論会での議論について、要点をまとめて書き起こしています。
※youtube48分からと76分からの会話から抽出しています

渡辺さん

・駅周辺に人が集う環境づくりが必要。商業と行政を複合させる
・守谷駅を中心としたバス交通網を整備・市外からの流入も考えたい
・商業を潤わせ、駅に魅力を
・費用は官民連携で
・業績ができることは公共交通の整備

梶岡さん

・茨城の玄関口として、「誇れる守谷駅」としたい
・今の守谷の中心市街地が駅前だと胸を張りたい
・とりあえず駅前に行けばみんなに会える場所にしたい
・渡辺議員は駅近くでコインパーキングを持っている。駅前開発は利益誘導ではないか

松丸さん

・全国的に駅周辺商業施設は撤退が相次いでいる
・駅前は、むしろ緑がある等の新たな発想の方がいい
・駅の魅力はにぎわいだけではない。それは過去のまちづくりでは
・関鉄社長にも呼びかけしてルートインを作ってもらった

個人的感想

わたなべさん
バス整備による人口流入は自分の目玉政策と一環しているなと思った
ただし、輸送量の問題等を含めると現実的ではない気もする
どこまでテクノロジーで対処できるのか

かじおかさん
基本的にはお気持ち論なので感想は伏せておきます

松丸さん
個人的には意見が近しい。
逆にこの高齢で若手二人に「過去のまちづくり」と言ったところは面白かったが、テクノロジーを駆使したわたなべさんがそれをねじ伏せられたらもっと面白くなると思う

最後に

ということで、改めて何度も論点になる「守谷駅の再開発」について、個人的に論点を整理してみたつもりです。

1.守谷駅前の開発は現在失敗しているかの議論
2.守谷駅前の再開発は必要なのかの議論
3.守谷駅前の再開発は実現可能なのかの議論

これらをごちゃまぜにせず、本当に守谷駅の再開発についての議論が活発化すると嬉しいなと思っています。
私が「負の遺産」と書くと、「負の遺産ではない」の一言でぶったぎられたりするのですが、できれば論拠も伺いたいです。
個人的意見ですが、駅ビルの開発は、絶対に負の遺産になると思います。笑

今回の文章は、自分も居住者として当事者なので、事実をベースにしているつもりですが、解釈もふんだんに含まれています。
ぜひ丁寧に読み解いていただいて、守谷の未来について考えられるといいなと思います。
それを踏まえて、守谷が駅前再開発をせずに沈没しても、駅前再開発をして沈没しても、それも私たちの選択です。楽しく生きていきましょう。

また、私は、自民の手先でも松丸の犬でもありません。
ただ、議論がごちゃごちゃしているのが気持ち悪い性分なので、こんなアホみたいな長文を書いています。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

6.本当に最後に

前回の記事は、おかげ様で多くの方に読んでいただくことができました。
https://anond.hatelabo.jp/20241028233555
個人的には、当該記事をベースに議論が発展することを祈っていたのですが、実際にその様子が見られずちょっと残念です。

それどころか、この数日で起きていることとして
・他人の本名を名乗ってネットを荒らす(人として本当に終わっている行為)
・人の経営するお店や病院の真偽不明の悪口を書く(事実か不明なので卑怯)
・裏金レッテルを貼り付け、拡散する(事実ではなく、推測なのでセーフという考えで卑怯)
という残念な状況に陥ってしまいましたね。僕の文章が原因ではないことは百も承知ですが。

私は政治家でも聖人でもないので、理論的に理性的にやりとりができない人との交流に対して前向きではありません。
というか、そういうことができない人が支持する候補に票を入れることはないし、そういった行為は裏で拡散されてるから辞めた方がいいですよー。笑

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