アジュール土地問題の整理
こんにちはかもめんです。
Xで日々皆様と楽しく交流させていただいております。
さて、守谷市が土地購入したことで話題となった、守谷市松ケ丘六丁目の土地についてです。
今回の市長選に立候補している2候補は、アジュールの土地購入に当初から反対していたと表明されている渡辺議員、主婦感覚とズレていると指摘される梶岡議員ともにこの点については市の対応を批判しています。
私も大変興味がある内容でしたので、今日はアジュール土地買収についての事実関係について、まとめてみたいと思います。
アジュール土地買収の概要
令和 5年 6月定例月議会-06月01日-01号
こちらが当時の議事録になります。詳細を知りたい方は全文をお読みください。
ここで書いている内容を要約すると、それぞれ以下の通りとなります
できるだけ簡単な文言で解説するように頑張っていますので、言葉のニュアンス等が異なることもあるかと思いますがご了承ください。また、金額は四捨五入しています。
土地の概要
・土地については、要するにアジュール+ワングーの土地を合わせたもの
・アジュール側を40万/坪 ワングー側を35万/坪で購入
購入時のキャッシュフロー
※キャッシュフローという言葉がわかりづらい場合は、どうお金を使ったか、どうお金を工面したかくらいの感覚でとらえてもらえればok
・ワングー側・アジュール側、合計44億7000万円で購入
・全て市の基金からの繰入金または借入金/ふるさとづくり基金繰入金12億円、公共下水道事業会計借入金12億円、公共公益施設整備基金借入金14億円等
・外部からの借入金はない
・公共下水道事業会計借入金12億円は3年間で返済、他の基金借入金18億円も8年以内に返済見込み
購入後の支出
ー1300万円/年 アジュールの光熱費、植栽管理費、保守点検等経費
購入後の収入
+9000万円/年 ワングーへ貸出している土地への借地料で収入が得られる
市場価格との比較
こちらは市の議事録とは関係ありません。個人的に調べました。
市況価格では、坪単価で43万円・49.8万円がついています。
もちろん、当該事業地を購入した場合、全てを宅地として売り出すことはできず、私道をひく、上下水道を引く等の費用が発生することはもちろんですが、40万円/坪 35万円/坪で購入したのは、市場価格よりは安いということは、申し添えておきます。
この事業は本当に問題があったのか
細かい法的なことは詳しくないので置いておきますが(実際法的に問題があれば訴訟等が行われるであろう、またそれが行われないということは、現時点で法的な問題が見つかっていないことが予想されはしますが)、この事業は本当に問題があるのかについては、事実を基に見直すべきかと思います。
「アジュール問題」というレッテルを貼られている
ワングー側の収入を伝えないようにする意図が見え隠れしているように見受けられます。
アジュール ー1300万円
ワングー +9000万円
なので、土地購入により、年間収支は+7700万円となりました。
そうは言っても44億円は大金!これは負債だ!
ちょっと難しい話になり恐縮ですが、負債とは、「返還義務があるもの」のことを言います。
例えば今回の件でいうと、購入にあたり借金をした場合、その借金自体は負債と言えますが、実際は手元資金で購入できているため、全くもって負債ではありません。
これは言葉遊びのように見えるかもしれませんが、経営をしていく上では非常に重要な考えであり、会社経営や銀行業務に携わっていれば、知らないはずがない考え方です。
唯一言及できるとすれば、「負の遺産」という言葉でしょうか。
それであればしっくり来ます。
ただし、毎年7700万円の収入がある施設を負の遺産というのには無理があるのではないでしょうか・・。
少なくとも現状、当該地にはお金をかけて管理すること決まっており、塩漬けにしておいても負の遺産にもならないとは思いますが・・どうなんでしょうね。まぁこういうのはレッテル貼ったもん勝ちみたいなところもありますからね。
会計的な側面で考えると資産が移動しただけ
今回は、保有していた現金を固定資産に移行しているところが中心であるため、会計的には、資産の流動性が減ったんだなという感じです。
ただし、流動性が減った分についても、数年で取り戻せるので、スキーム的には上手にやったなぁというのが民間の感覚です(断言
家計で例えると※最重要項目※
・臨時収入があったり、数年後に使おうとしてたお金として4400万円ありました
・ちょうど自分の家の隣地が売りにだされている。将来子どもが近所に住むかもしれないことを見越して4400万円の土地を現金で買いました。あまり土地がでない地区で、しかもなんか無駄に広いんだけど、市況価格よりちょっと安く買えた。ラッキー。
・どんな人が入ってくるかもわからないし、将来分筆されまくっちゃって二度とこの広さの土地を自分で買うことはできない可能性もあるから、一旦買っちゃったほうがましだよね。
・最初に持っていた現金は4400万円減っちゃったけど、今後もまとまったお金が入る見込みがあり、8年で取り戻せます。数年後に使おうとしていたお金も特に問題ないです。
・土地はしばらく中古戸建を借主に貸しておきます。年90万円の収入になります。
・その土地に付随しているものの管理等で年間13万円かかりますが、合計では77万円の収入になります。
・20年間は77万円の収入が見込めますので、1500万円くらいは取り戻せる予定です。
・20年後に子ども世帯が住んでくれたらいいなぁ、まぁ最悪売ることになっても、1500万円は収入あったし、この土地が20年後に2900万円になっていることは考えづらいな
って感じですね。
※本来であればかなり広大な土地ですが、家計レベルでは非現実的なため「隣地」としました。
ここでのポイントは、土地はあくまで「資産」であるため、数年後の市況価格が一定であれば、20年分の収入はまるまる儲けになるということです。
まぁもちろん暴落している可能性もありますし、値上がりしている可能性もあります。こればかりはなんとも言えませんけどね。
この観点で見ていくと、大きく2つのポイントが見て取れると思います。
1.将来、この土地が手に入る見込みが低そうである
この土地がやや広いため、誰かが購入して分筆する、想定外の使い方をする可能性等があります。また、ある程度人気の地区でるため、購入すること自体がそもそも難しい可能性があることも、ポイントの1つでしょう。
2.不動産購入は目先の利回りだけでやるものではない
今回は家計の話に単純化していますが、皆さん、自分の家の隣地が空いたら、利回りだけを気にして購入しますか?
たぶんしないと思うんですよね。
もし購入するにしても実際は、「まぁすんごい損しなきゃいいんじゃない?」くらいの感覚ではないでしょうか。
不動産は、基本的に世の中に1つしかありません。
そのため、価格も1対1で決まっていきます。
その際、
・儲けを狙うプレイヤー
・自分の環境を守るために損しなければいいやというプレイヤー
・税金対策等のために、あえて損しにいくプレイヤー
がいることは頭に入れておいて良いかもしれません。
※一番多いのはもちろん儲けを狙いに行く人ですが、安く買えるのは、損してもいいやって人だったりします。。だから不動産は難しいんですよね。。。
これをアジュール問題に置き換えると
市は「将来のための購入です。とりあえず自分の手元に置いておいて安心したいです。」金目の部分については「まぁ大損しないようにすればいいんじゃない?」というスタンスで臨んでいる可能性が高いです。
反対派は「アジュール部分(家計の話で言うと無駄に広い部分)が悪だ!ワングー部分(家計の話で言うと中古物件部分)についてはスルー」という状態になっているかと思います。
それに対して私は、「まぁ不動産投資として100点満点ではないけど、目的が叶うお金の支払いにはなっているんじゃない?今のところ」と思っている、という状態ですね。
反購入を言っている議員さんの意見の整理
主にまとめると以下のようになると認識しています。
取得目的が不明瞭
(感想)
ですね。現時点では不明瞭です。
これを、柔軟性があると認識すれば良いのか、ただの棚上げとして認識するのかは、個人の考え方によるでしょう。
ただし市長選では、駅前開発を議論を進める中で違和感を覚えている方もいらっしゃると思いますが、「人が住むにしても、何をするにしても、まとまった土地は必要」ですよね。
例えば学校を建てるにしても、着工から建設までだけではありませんよね。
どこの土地を収容するか、場合によってはそこの土地に対して多数の必要な法的手続き、区画整理・伐根、場所によっては上下水道の大規模な工事等も必要です。
まして守谷では市外化区域でまとまった土地はほとんど残されていません。住宅地としても悪くはないと思いますが、行政としての活用は真面目に考えてみても良いかもしれないと思います。
議会制民主主義に反している
(感想)
ごめんなさい、ここは私の専門領域ではないのでコメントは差し控えます。
法律に反しているのか、慣習に反しているのか、なんかわからないけどあるべき姿的なものに反しているのか・・?スミマセン、誰か教えてください
ルールには反していないけど良くないよね的なお気持ち論だった場合も、まぁ予算規模が大きいので気持ちはわからなくもないです、ただ、だからこそ今回のような記事を踏まえて、さらに合理的に考えてみてはどうかなとも思います。
福祉予算に回すべき
(感想)
・福祉予算こそ、一度吊り上げると今後切り下げることが容易ではない(事実上不可能)
・今いる住民の便益は図れるが、それが将来の何かにどう繋がるのかがあまりに不透明
であるため、そのまま44億円を福祉に回すことの方が難しいのではないでしょうか。
福祉予算を単年で4億円増やしても、10年で使い切ります。
そしてその10年後以降、高くなった負担に対してどうお金を工面するのか・・
7万人の市民ですから、一人毎年5000円お金もらえるってことですね。
私もお金をバラ撒いてもらえたらそりゃ嬉しいですけどね。
この5000円を喜ぶ自分というのもちょっと・・だし、これを目当てに引っ越してきた人たちって要求も大きそうだなとは思わなくもないです。
いや私も目の前に5000円ぶら下げられたらどうなるかわかんないですけど(嘘)
守谷のポテンシャルはない!土地購入はおかしい
(感想)
あ、なるほど。
守谷のポテンシャルはないパターンもありますよね。
だったら小学校建設も辞めておいた方がよいかもね・・。
今回の問題は、議員全員が悪いと思う
Xにいても思うんですけど、たぶん大半の市民は
・アジュールの土地だけの話だと思ってる
・合計で7700万円の収入がある
ことなんて知らないと思うんですよね。
XとかFACEBOOKとかやってるんだから、事実を事実として説明すればいいのに。
事実を誤認させるようなレッテルを貼ったり、会計を理解していないような発言ばかりされていることも信用できないですが、
事実を事実として適格に伝えない議員にもイラだちます。
議員としてSNSをやるのであれば、ちゃんと議員としての考えについても発信したらいいのに。
だから変な情報がはびこってるんだし、俺が深夜にこんなこと調べてまとめてるんだよ・・おかしいだろ。
ということで、今回もなんかワケわからんレッテル貼りが見てられなかったのと、どこまでが事実かについては明確にしておきたかったので記事をまとめました。
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