【小規模保育園で働く保育士】
今回は、本業の保育士について話したいと思います。もし転職を考えている人や、これから保育士を目指す方がいたらこんな働き方もあるのだと知っていただけたら嬉しいです。
まずは、これまでの私の保育士歴について簡単に紹介します。
1年目:1歳児担任(公立保育園)
2年目:3歳児担任(公立保育園)
3年目:4歳児担任(公立保育園)
4年目:2歳児担任(小規模保育園へ転職)
5年目:1歳児担任(小規模保育園)
6年目:2歳児担任(小規模保育園)
7年目:0歳児担任(小規模保育園)
4年目にして転職し、これまでに2つの園を経験してきました。そこでの経験や体験したことをもとに、小規模保育園でのはたらき方についてお伝えしていきます。
小規模保育園とは
「0歳児~2歳児を対象、定員は6名~19名以下」と少人数制の保育園。
2015年の「子ども・子育て支援新制度」により、国や自治体から補助を受けられる「認可保育園」として認定された施設。
一般的な認定保育園は定員数が最低20名以上で0歳児~5歳児対象と定められているため、対象児の年齢と定員人数に大きな違いがあります。
0~2歳児の保育
0~2歳児のことを未満児と言います。0~2歳の子どもは、排せつや咀嚼・嚥下、歩行や走行などの身体の機能が発達途中なので、子どもの身の回りのお世話をすることが、仕事の大半となります。
保育士の1日の流れ
シフト制の出勤はどの保育園も共通していることかと思います。それぞれの園で、子どもの預かり時間に多少の違いがあるので、一般的なシフト例を次に挙げておきます。
シフト例
早番:7:30〜16:30
中番:8:30〜17:15
遅番:9:30〜18:30
ここからは、私の中番の1日の流れを紹介していきたいと思います。
大まかな流れなので、おむつ替えや着替え等を省いています。
8:30 子どもたちの受け入れ
登園してきた子どもたちの受け入れをします。子どもたちとはもちろん、保護者とのコミュニケーションも大切にしています。ここで、子どもたちの顔色やいつもと変わった様子はないかなどをチェックし、家庭との情報共有をします。
9:30 朝おやつ
未満児には栄養と水分を補給するため、朝おやつがあります。保育士は、エプロンと三角巾をつけて介助をします。
10:00 主活動
晴れている日は、散歩に出掛けることが多いです。順番に保育士と手を繋いで歩いたり、散歩カートにのって近くの公園に行きます。室内では、自由遊びをして過ごします。友だち同士のトラブルはないか、不安な気持ちを抱えている子はいないかなど様々な視点で子どもたちを見守ります。
11:30 給食
アレルギー対応が必要な除去食に注意しながら、食事介助に入ります。離乳食がまだはじまっていない子には、ミルクを用意して対応します。まだスプーンを練習中の子も、保育士が1口分をスプーンにのせると嬉しそうに自分でスプーンをもって、ごはんを口に運ぶ姿があります。
12:00 午睡
給食を食べ終えた子から、自分のコット(布団)にてお昼寝をします。保育士は、子どもたちを見守りながら優しくさすったり、トントンをしたりして寝かしつけをします。0歳児でなかなか眠れない子は、抱っこ紐でおんぶや抱っこをして落ち着けるようにします。
子どもたちが眠ってからは、うつ伏せ寝になっていないかに注意しながら見守ります。見守りながら、おたより帳や日誌などを記入しています。
13:30 休憩
保育士は順番に1時間の休憩に入ります。子どもたちから離れた場所で、昼食をとり自由に休憩しています。
15:00 起床
15:00頃には、全員が起きておむつ替えやトイレを済ませます。保育士は役割分担をしながら、布団の片づけ、検温、おむつ替え等に対応します。
15:30 おやつ
おやつの準備をして、食べ終わったら片付けます。いちどきに口に詰め込み過ぎてはいないか注意しながら、食事介助します。給食時と同様、ミルクが必要な子にはミルクを用意します。
16:00 自由遊び
お迎えの時間まで、自由遊びをして過ごします。ままごと、ブロック、お絵かきなど遊びは様々です。お迎え時間がおそい子は、夕方の散歩に出掛けることもあります。
保護者の方がお迎えにきたら、1日の様子をお伝えして送ります。体調面や遊びの様子など、その日によって伝えることは様々です。
17:30 退勤
引継ぎがあれば、遅番の先生に伝えてから退勤します。
小規模保育園で働くメリット
①子ども一人ひとりに寄り添える
別の認可保育所と比較しても、手厚い職員配置がされているので保育士の負担が比較的少ないです。「子ども一人ひとりに寄り添った保育がしたい」と考えている人には、向いていると思います。
また、乳児期は成長の発達を目に見えて実感することができます。寝返りができるようになった、歩けるようになったなどの成長を身近で見守れることは、何度経験しても感動します。
②行事の負担が少ない
未満児は大がかりな運動会や発表会などはありません。もちろん園の方針によってもことなりますが、比較的どの園も少ない印象です。大きな行事がない分、それに伴う会議や準備もなく、持ち帰りの仕事がなくなったことが1番の驚きでした。
③人間関係の負担が少ない
小規模保育園では預かる子どもの定員が最大でも19人までと少ない分、職員数も大規模園と比べて少なめです。多くの職員と良い関係を築かなくては…と思うこともなくストレス軽減につながります。
私は転職して、人間関係にもめぐまれアットホームな職場で働くことができています。
小規模保育園で働くデメリット
①安全には最大限の配慮が必要
言葉での意思疎通ができない未満児の子どもの保育には、難しい一面もあります。最近ニュースでもよく耳にする、SIDS(乳幼児突然死症候群)の危険性の配慮や事故防止など、安全に対する意識は常に高く持っておく必要があります。
②人間関係に行き詰ってしまうリスクもある
小規模で職員が少ない分、万が一人間関係がうまくいかなかった場合に「逃げ場がない」状態に陥ってしまう可能性もあります。
職員数が少ないからこそコミュニケーションをとって連携していくことが大切です。
③短い期間で子どもたちとお別れになってしまう
5歳児まで預かれる保育園ですと、小学校にあがるまで見守ることができます。たとえ担任になれなくとも、同じ園の中で長く成長を見守れることができるので、卒園のタイミングで保護者、保育士ともに大号泣…なんてこともあります。
しかし、小規模保育園では比較的短い期間で、お別れすることになってしまうので、少し物足りなさを感じてしまう人もいます。
まとめ
今回は自分自身の体験をふまえ、小規模保育園の特徴と仕事内容をお伝えしました。
私は前園を経験し、赤ちゃんのお世話が好きで、より低年齢の子どもたちと関わりたいと思ったので、転職しました。ですが、それだけでなく小規模保育園での働き方が自分にあっていたことで、心に余裕ができました。
今の働き方を変えたい保育士の方やこれから保育士を目指す方も、自分のしたい保育はどのようなものかを考え、ぜひ自分にあった保育園を探してもらえたらと思います。今回の記事が、少しでもその役にたてたら嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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