いぶし銀ツーリング(小田原編)
今回は王道のツーリングコースとは少し異なるツーリングコースについていくつかご紹介したいと思う。
初回は、小田原を目的地にしたツーリングについてお話したい。
関東圏内の人が日帰りツーリングをする場合、下記のいずれかが王道ルートだと思う。
1 日光
2 伊豆、箱根
3 房総
これらを日帰りツーリングの金メダリストとすると、都心からの距離も近く、ワインディングがあるわけでも無い小田原は、少々魅力に欠けると思われがちだ。
しかし、小田原ならではのいぶし銀のようなよさがあり、いぶし銀メダリストとしてご紹介したいと思う。(いぶし銀メダリストという言葉を思いついてそれが言いたかったのもあるが、それは内緒だ)
因みに勝手に命名させて頂いた、首都圏日帰りいぶし銀メダリストのツーリングスポットは他に甲府、港区・新宿区がある。これらも是非記事にしたい。
出発
小田原ツーリングの時は普段よりも少し遅い時間に出発できる。過去にお話ししたが、我が家ではツーリングの時間は8時-17時となっている。
出発は8時過ぎだが、横浜からなら9時過ぎには小田原に到着できる。
朝ごはん
まずは小田原市鴨宮にあるサトーに。
こちらはとある高校の近くにあるパン屋さんで、何を隠そう私が学生の頃からお世話になっているお店だ。
お店は高校生の来客を見込んでおり、どれも100-200円程度と懐に優しい。
個人的におすすめは、三角形の揚げパンだ。まずは、これとコーヒーを飲みながらどこか懐かしい通学路を思い出そう。
ちょっと早いけど、売り切れる前にお土産
県道720号線を進み、小田原の市街地へ。少し早いがここで買っておきたいお土産がある。昨今、薄皮あんぱんで話題になっている柳屋ベーカリーだ。
ここは、小田原でかなり人気の高いパン屋さんで、看板商品である薄皮あんぱんはTVにも紹介されている。とにかく餡がぎっしり入っており、普通のあんぱんの三倍ほどの満足感が特徴だ。
やはり人気店なので、遅い時間の来店だと売り切れていたり、閉店してしまうこともあるのでできれば早い時間に訪れたい。
ずっしり×どこか素朴な味わいは、ツーリング話のお茶請けとしてもぴったりの1品だ。
展望足湯でまったり
今度はいよいよ小田原の駅周辺にやってきた
バイクの駐輪場はいくつかあるが、下記のいずれかがおすすめだ
ショウワパーク小田原駅東口駐輪場
https://www.shouwapark.co.jp/parking_detail/3184/
駐輪したらこちらの足湯に直行だ。
こちらの足湯は地上14Fの小田原駅直結の駅ビル「ミナカ小田原」の施設内にあり、小田原市街地を一望できる。右手に小田原城、正面に広がる相模湾にしばらく心を洗われよう。裏手からは小田原駅西口方面が見え、通過する新幹線や、城山エリアも臨むことができる。
タオル販売もあるので、タオルを忘れてしまってもOKだ。
お昼ご飯はこちら
やはり、小田原といえばおいしい魚!と言いたいところだが、今回はあえて小田原市民のソウルフードに触れてみよう。
それがくまもとらーめんブッダガヤだ。
「小田原まで来てくまもとラーメン??それも店名はブッダガヤ?」そう思う人も多いだろう。
だが、ここの超濃厚な豚骨スープは、名前よりも強い味のインパクトで多くの小田原市内外のお客さんを魅了し続けている。
おすすめは、角煮の入ったブッダガヤラーメンか、チャーシュー麺だ。
豚骨臭の漂う店内で、小田原ならではの熊本ラーメンを味わおう。
デザートを食べながらの展望台はいかが?
腹も膨れたところで、少し市街地を離れて一夜城ヨロイヅカファームに行こう。名前の通り、ここはかつて豊臣秀吉が小田原城を征圧するために築いた石垣山の一夜城に隣接したレストランである。ここではおいしいスイーツが楽しめるのはもちろん、小田原市街地から遠くは横浜ランドマークタワーや三浦半島、房総半島まで眺めることができる展望地となっている。
これと同じ眺めをかの秀吉も見ていたと思うと感慨深いものがある。
平和な現代に感謝しながら、ゆっくり時間が流れる小田原の日常に触れてみたい。
山道を楽しみながら温泉へ!
さて、ツーリングも終盤。冒頭にも述べたが小田原は残念ながらツーリングに適したワインディングルートはほとんどない。
そこで、この記事の趣旨から少し外れるがお隣の箱根町にある温泉を目指して、国道一号線の緑豊かなワインディングコースを楽しもう。
私もライダーだ。ついワインディングだと、スピードを出してしまう気持ちは分からなくもない。
しかし、ここの道は箱根駅伝の5区、6区のコースであるので、是非白バイの先導隊になった気持ちで安全運転を心がけよう。
事故を起こしてしまったらおいしいお土産も無事では済まない。
目的地は強羅駅近くにあるこの温泉。
浴室内に入るや否や、立ち込める硫黄の臭いと、真っ白に白濁した温泉。泉質は酸性-カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉。目を凝らすと湯の花が浮遊しているのが目視できるほどの濃度だ。入ると、ぐっと体が熱される。飲用不可であるが、少しお湯を舐めると酸味がある。近場で例えるなら長野の白骨、乗鞍温泉に近しいだろう。
窓もすりガラスで外が見えず、さほど大きくもない浴槽では自分に向き合うのにお誂え向きだ。これまでのことと、これからのことを静かに考えよう。
名前の通り、地域住民行きつけの温泉となっている。言うまでもないがこの素晴らしい温泉を町外の人に提供し続けていただくためにもマナーには留意したい。
お湯は少し熱めで、真冬でも上がった後は汗が止めどなく出てくる。帰る際には湯冷めしないように、休憩室で少し水分補給をして落ち着いてから帰ろう。
終わりに
今回は、割と王道な小田原ツーリングルートを紹介したがいかがだっただろうか。
ランチに関しては、TOTOCOや早川漁港をはじめとした魚介類、大西、しら鳥を筆頭とした小田原系ラーメンや小田原タンメンなど数多くのグルメスポットがあり、それだけでグルメ記事が書けるほどのボリュームがある。
温泉に関しても同様で、箱根に限っても大涌谷、小涌谷、大平台、湯本と枚挙にいとまがない。湯河原、熱海方面に目を向ければなおさらだ。
このように様々なツーリングバリエーションを考えることができるのが小田原ツーリングの真髄であると考え、今回記事を書くことにしたのだ。
皆様も是非(小田原に限らず)、自分だけのお気に入りのツーリングスポットを見つけて欲しい。それを教えてくれば尚。