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本の学び 宇宙気分
ペンギンは空を見上げる
八重野統摩
“小学六年生
風船で宇宙撮影に挑む”
小学生たちの
宇宙への憧れが詰まった物語?
なのかな?
夏の自由研究的な?
原っぱで少年少女たちが
歓声をあげてる光景を
想像していたけど•••
あれ?
なんとなく
心がちくりと
反応しはじめる
この物語には
なにやら
潜んでいるな
ハルくんの
心の機微
“頑なさ”に
不穏を感じた
“おれの憧れでもあった
ガガーリンは
人類初の宇宙飛行を
成功させたあと
地球は青かった
という言葉以外に
「神は見当たらなかった」
という言葉をも
のこしていた
おれにとって
ガガーリンの
その言葉は
まさに天啓だった
「神様はいない」
それなら
神が与えたコレもきっと
おれの宇宙への想いを
阻むものではないのだと
おれはそう信じた”
ハルくんは
とても強い意志で
風船ロケットでの
宇宙撮影を
目指している
そんな
ハルくんは
家でも学校でも
頑なに人を遠ざける
今のわたしなら
その頑なさに
同調できるけど
小学生だった
わたしは
ただ
長いものに巻かれる
選択肢しか
なかったな
“それでもおれは
世界中のあらゆる職業の中で
宇宙飛行士ほど
多種多様な能力を
問われるものはない
と信じている
宇宙に関する
知識や理解は
当然のこととして
先天的素質
状況認識
自己管理
危機管理など
多方面の能力が
宇宙飛行士には
常に
最高水準で
求められる
それらのスキルよりも
はるかに重要視すべきもの
その答えは
あまりにも単純だ
「協調性」
この非常にシンプルかつ
明確な要素ほど
宇宙飛行士という
ほんの一握りの
存在になる
宇宙飛行士という
極めて特殊な状況下では
ほんの小さなミスで
プロジェクトは
破綻し
簡単にクルーは
死んでしまう
様々な意見があるのは
重々承知だが
自分のことを棚に上げて
おれはせせら笑うように
少女に突きつける”
P175
小学6年生?
だよね???
妙に大人目線
なぜ
こんなにも頑な行動が
貫き通せるのだろう?
なにが
そうさせてるの???
気になって
気になって
ちょっとずつ
楽しむはずだったのに
一気に読んでしまった
自分自身を
“バリアー”で
防御してるのは
ハルくん
だけではない
みんな
それぞれの
“勝手な決めつけ”のせいで
お互いに誤解したまま
傷つけてしまう
不本意ながら
転校してきた少女と
関わったことで
ずっと蓋をし続けてた
本当の気持ちに
真正面から
向き合うきっかけになった
“本当だね
ガガーリン
あなたが言っていた通り
どこにも見当たらない”
“きっと神様だって
ペンギンから空を奪ってやろうと
したわけではないはずだ”
P332
がんじがらめが解けると
自然と視野が開けてくる
ほっとした
最後は
肩の力を抜けて
良かった
心の“バリアー”
わたしにとっても
永遠の課題だな
人から
傷つけられたくない
傷つけたくない
無駄な労力や時間も
使いたくない
“バリアー”を使うと
視野は狭くなるし
偏ったものの見方になるし
結局は
自分自身が
がんじがらめを
こじらせる
すごくわかる
だけど
自分でも
どうにもならないことが
たくさんある
勝手に脳内で
作戦会議が
繰り広げられるから
もしも
こういうことが
起きてしまったら
プランA
プランB
プランC
•••
人生の経験値が
上がるほど
防衛本能が
発動してる
気がする
だけど
全く
発動させない人もいる
ごくごく身近にいるから
知ってる
そして
なぜだか
発動させない人よりも
プランを練って練って
警戒してる
私の方が
厄介ごとを引き寄せる
そんな気がする
まだ起こってもないこと
いろいろ考えても仕方ないよ
わかってるよ
だから
困るんだよね
そうして
また
面倒な人には
バリアをを張ってしまう
脳内初期化
できればいいのに
笑
“ペンギン”は
“ファーストペンギン”
のこと?
なのかな?
最初に飛び込む
勇気あるペンギン
うん
ハルくんは
確かに
夢に向かって
果敢に奮闘したな⭐︎
“今の自分”に
できること
ちゃんと
みつけてた
⭐︎⭐︎⭐︎