レガシー
遺産・だそうな。
ずっとスバルを乗り継いでいて、何台かはレガシーて車名なので、言葉のイメージは・。
さて、
翁に「レガシー」て呼べるようなの・が、あるのだろうかと今更ながら。
退任の際に、
「これは、是非にも置いていって貰って・」
と、普段は目通りも叶わないようなお方から・てのはあった。
何のことはない、眼の前にあったのは、実際の仕事でさんざん使っていた拙作の事務アプリの・だ。
「早晩もっと優れたものが導入されます・当分の間の業務サポートはご希望があれば」
と、遠慮申し上げ・。
まだ、教務の統合ソフトなども然程には導入が進んでなかったこともあって、教務事務の"自動化"は、昭和世代の偉い皆さんには新鮮に映ったのだろうと。
それにしては、それまで一切そういう話も無かったので、奇異な印象?だけが。
「置いてゆけ」
の御本人には、
「ノウハウは兎も角、"アプリのソースコードに至るまで全部・"」
というところまでの理解は?。
なので多分、利用者のどなたかが、
「私が受け継いで・」
とお思いになられたのだろうと・・。
ま、
「それなら直に、翁に言えばいい話なのに・」
と、少しく不快な想いに。
「業務上、開発したアプリは誰のものか・」
となれば、当然に・?で、退職に際しては
「置いていく」
のも・だが・、
翁の場合、
アプリ作成は自宅PCでの(職員室には事務用のPC1台のみ)趣味の・。
なので、業務中に業務として作成した・ということには?。
ただ、利用していただいた皆さんは、"おともだち"ということもあり、
「翌年から直ちに使えなくなる・」
ようなことには出来ないし、現にアプリは町村を超えて広がり、
カスタマイズのノウハウも、
それなりに受け継がれ、直にサポートしなくても支障なく業務に利用できる程度には。
「これ以上、誰に何を置いて行く?」
というのが、何とも言えない不快感の。
退任から1年ほど経ったある日、最後に居た学校の校長から電話が・。
ひとしきり雑談の後に、"置いてきたアプリ"(名簿の自動作成など)の面倒をお願いしたい?と。
要するに、年度替わりの公簿索引や名簿など、従来の担任がゴム印作業で作成していたのを、"教務がワンオペで・"という拙作の仕掛けが運用できない・という。
これは、全国各地で問題にもなって?いる、
「手練れのPC担当が転任したら、元の原始時代に逆戻り」
という現象のハシり?。
「今は、単なる一民間人ですから、職員室には1歩たりとも足を踏み入れることは・。まして、児童生徒の個人情報に触れるようなお手伝いは一切」
と丁重にお断り申し上げ、
「ダミーデータで・は必須ですが、非公式に、ノウハウをお伝えする機会があれば、お手伝いは吝かでは」
とお返事を。
ちと外れるが、
退職した "元教員"は手元に現職時の職務に係る個人データなどを保持していることが珍しくない(破棄忘れ等も)
個人データ以外にも、PC関係では校務サーバーへのアクセス情報や電子情報などを個人用のPCに保持し続けていることも。
昔は相当な教員が私物のPCで職務上のデータを・ということが珍しくは・。
最近は、
職務用PCも配られ、データが職員室を出る・ようなことは無いのだろうと・思われるが、
"公務員ではなくなる時点で"、も何等かの公務情報管理は要るのだろうとは。
下の図が、その際の作業イメージ。
前年度の学級編制作業(組替え)から始まり(旧名簿に新学年度の学級名を仮名で記録しておく)4月2日に休暇中の転出入による変更を加え確定、担任決定・で、担当学級の名簿類、全種類を手交。(A1大の張り出し用名列表や児童生徒名シールなども要望により)
学校事務・学校保健・給食会計事務・学校安全会加入名簿・在籍報告添付名簿・等も同時に作成し引き渡し。
学校事務や保険関係など、経年使用する名簿データ(在校兄弟姉妹学級名変更等も)の自動化。
「はい、これ」
と、USBメモリーに入った仕掛けを受け渡すだけでは、一連の作業が恙無く出来る・理由もないのは・。
「退職前の?丁寧な引き継ぎをすれば・」
だが、
「同等なPCスキルを持つ後継者が居なければ、」
ということや、
「あとは野となれ・」
で、そもそも引き継ぐ気のない事務者も稀に。
(実際に、提供した事務アプリも伝えず退職、新任者に改めてノウハウを・という)
斯様に、
学校DXも属人的要素が強いと、転退職での混乱は避けられない。
"組織的な継続性を重視した "発展・が肝要で、学校単体ではなく市町村地域での統合的長期的な展望が・。