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ふるさとのある暮らし
小学生時代。長い夏休みが終わり、9月に新学期がはじまると、クラスの中にひときわ真っ黒に日焼けして元気な友達がいたものです。彼らの語る、ふるさとの話は、いつも新鮮でとてもうらやましく思われました。
ふるさとってどんなところだろう?
父親は大阪生まれ、母親は東京生まれ、私も東京生まれの横浜育ち。。父親が幼くして両親を亡くしていたこともあり、夏休みや正月に、両親のふるさとというところに行ったことがありませんでした。
小学校4年生頃から、毎週ひとりで電車に乗って東京に出かけていて、中学校からは東京の学校に片道2時間近くかけて通学。都会の真ん中であたふたと暮らし、育ってきた私の想像の中の「ふるさと」のイメージは、どんどん膨らんで行きました。
そこは、きっと緑が多くて、きれいな川が流れてていて、虫取り網を持った子供たちが元気に走り回っている。清流で冷やしたスイカをぱかっと割って、晴天の太陽の下真っ黒に日焼けしてみんなで食べる。遠くから、夏祭りの囃子が聞こえてきたと思ったら、浴衣姿の友達が楽しそうに近づいてくる。
こんなイメージを想像しながら。あー自分もふるさとが欲しいな。。ふるさとがあったらいいのにな。。といつも考えていました。
あれは、大人になってからですが、とあるきっかけで、山奥の過疎地域で2週間ほどの夏を過ごしたことがありました。不思議なくらいに、描いたイメージと重なるところで、とても水と空気がおいしいところでした。テレビもないログハウスに住んで、廃校寸前の分校に行ったり、地元の人たちにブルーベリージャム作りを教わったりしました。当時まだ若かった私は、いっそのことここに住んでしまいたいな。。と強く思いましたが、そんな気持ちを押し込めて、都会での仕事に戻りました。
あれから、何年もの年月を都会で過ごして来ましたが。。ふるさとへの想いは変わることがありません。
「第二の人生」の舞台となる、ふるさとは、どこがいいのだろう?
「第二の人生」がはじまったら、日本各地を住まうように旅して、いろいろなところに1週間、2週間と滞在しつつ、ふるさと探しを楽しんでみたいと思っています。
随分気の長い話ですが。。