
【Asciidoc】変換したEPUBを・・・ ー 実験してみた ー
今回も、「EPUB」について。。。
だけど、「Asciidoc」から少し離れた話になります。
昨日までの話から「HTML」や「CSS」で出来ることは・・・。
変換された「EPUB」を改造すれば表現力は上がるはず。
題材は青空文庫「吾輩は猫である」で「Asciidoc」にしてみました。冒頭部分は
= 吾輩は猫である
夏目漱石
== 一
pass:[<ruby>吾輩<rp>(</rp><rt>わがはい</rt><rp>)</rp> </ruby>]は猫である。名前はまだ無い。
image::./images/catsvg.svg[猫,150,,float=right]
どこで生れたかとんとpass:[<ruby>見当<rp>(</rp><rt>けんとう</rt><rp>)</rp> </ruby>]がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。
しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番pass:[<ruby>獰悪<rp>(</rp><rt>どうあく</rt><rp>)</rp> </ruby>]な種族であったそうだ。
・
・
・
(後略)
このような感じです。で、変換してみました。

出来ましたが、ある意味、無意味です。「AozoraEpub3 - 青空文庫ePub3変換」があるのですから。
でも、まあ実験しましょう。
「E-book editor」(Calibre)で開きます。
「epub3.css」の「html」設定に
writing-mode: vertical-rl;
-webkit-writing-mode: vertical-rl;
-epub-writing-mode: vertical-rl;
を挿入して縦書きに・・・。「p」設定に
margin: 0.2em 0 0 0;
text-indent: 1em;
を挿入(marginは変更)して日本式の段落付にします。著者欄のフロートとか幅設定を修正(コメントアウト)して保存して表示すると

となります。なかなか良い感じになりました。
但し、このままでは「kindle」でうまく表示できませんでした(横書きの方は表示できたのですが・・・)。縦書き時に相互阻害するタグがあるようです。
本来は「Asciidoc」側のテンプレートをカスタムに変更しておいて処理するのが正しいのですが、その前段階として今回の様な練習はありだと思っています。ポイントは「HTML」や「CSS」の変更でどのように変わるかを意識できる事。「Asciidoc」の資料はなくても「HTML」、「CSS」や「EPUB」の資料は書籍のみならずネット上にかなりあるので「これを利用しない手はない」と思います。少しの変更でテンプレートに応用できるはずです。
「Asciidoc」の「EPUB」化は
マニュアルは現状「EPUB」より「紙」の方が利用しやすい。
「Asciidoc」が縦書き等、日本文芸系の処理が苦手。
等があり深く追及する労力を割きにくいところです。
それでも「ブルーバックス(講談社)」の様な読本物には意外と効果があるかとも思い数回かけての「EPUB」記事になりました。まだまだ、研究が足りていないのですが、いつか「カスタム・テンプレート」も含め読本を作成するための記事も書きたい等と思っているところです。
取り敢えず今回はここまで。
…ではまた。
当Noteは下記の「AsciiDoc Language Documentation」の文法に従っています。