夫との馴れ初め(成婚退会から入籍へ)
結婚相談所での長きに渡る婚活もいよいよ終わりが見えてきた。
100人出会ってようやく見つけた王子様と無事成婚退会へ。
出会って1ヶ月でお付き合い(真剣交際)、2ヶ月でプロポーズ(成婚退会)。なんと順調なことか。
私からお見合いを申し込み、夫のお見合い相手30人を蹴散らし、真剣交際でもボロを出さずに成婚退会までこぎつけた。
こう言うと、私がなかなかモテ女なようだが、そういうわけでもない。
ガチ婚活が1年も過ぎると、圧倒的な行動力とテンポ良く進めるコツが身についてくる。
小手先のコツで割とどうにかなるが、もちろんどうにかならない相手も居て、私は結婚相談所の婚活中に、4人にきっちり振られてきた。
数撃ちゃなんとかなるわけで、ようやく地道な努力が実を結ぶ時がきた。
ところが、である。
コツと勢いで乗り切れるのは、ここまでだった。
結婚に向けた話し合いをそこそこに切り上げていた私達が迎えるのは、最後の関門であった。
最初の違和感は…
とはいえそれでも最初はうまく行っていた。
手を繋いで結婚指輪を買い、指輪屋さんで一番幸せそうだった日。嫁姑問題から解放されるような、義両親との和やかな顔合わせ。
浮かれ気分の中、夫から言われた一言。
「入籍と同居は4月以降」
まだ12月だぞ。
いや、一般的には目くじら立てることじゃない。
しかしその肝心な理由は、
占い師に言われたから
だと言うではないか。
違和感と不信感ときな臭さと、これからも訳の分からないことを言われるのではないか、という不安。
一人で占い行くなよ、そんな先延ばし、結婚から逃げるための常套句じゃないか。
で、どうしたかというと、全面的に受け入れたよね、好きだし。
いよいよ入籍かと思ったら
入籍日は4/8(フォーエバーハッピーの日)の予定だ。本当は3/14(小数点3.14に掛けて、割り切れない日)が良かったが、4月以降というから仕方ない。
前日に、いよいよ明日だね、と夫が一枚見せてきた。
私たち夫婦のために明言はしないが、聞いてた話とちがう。
どのくらい違うかと言うと、翌日市役所に行けなかった程である。私の方が。
そこからは、別れるか、結婚か、マリッジブルーも相まって、結構真面目に天秤にかけた。
これから先ずっと一緒にいることを思い、生活が成り立つか、私は彼を支えられるのか。
今さらながら、婚活に逆戻りした方がいいのではないか。
勝手で自己中極まりない思考だが、入籍直前に爆弾を落とした夫も夫だし、マリッジブルーの理不尽が最大まで高まっていた私も私である。
どうやって入籍まで至ったか。
結局仲直りもできない中、別れる決心も、結婚する決心もつかない。
とりあえず形だけ、予行演習をしてみようと、二人で休日、市役所に行ってみた。
土曜日で裏門だけ開いていて、おじいちゃんが一人で小さく座っている。
夫が何も言わず、ずっと以前に記入だけは終えていた、婚姻届をおじいちゃんに手渡した。
そういうわけで、私たちは結婚した。
今日は提出しないと決めていたのに、ただ行ってみるだけの日だったのに、よく提出したね、と言ったら、
「勝手に婚姻届出すって決めてた。あとからどれだけ怒られても、これから大変なことがあっても頑張るって決めてた。」
私は幸せ者なのだ。