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数ある恋愛本を読んだ中で
私は結婚相談所に入会し、2年かけて100人と出会って結婚した。
結婚相談所に入るまで、お付き合いしたのはたったの一人。27歳まで彼氏もできたことがなかった。
そこから今までの経験値を挽回するため、行動と反省を繰り返しよく動いて、そして本もよく読んだ。
愛されるために、とか、マッチングアプリで結婚する、とか、何冊読んだか分からない。
そして読み終わる度に即資源ゴミ行きだった。
誰が読むんだ?という使い古された恋愛テクと、そりゃ常識的にそうだよね、という恋愛初心者の私でも鼻で笑うようなオンパレード。
それでも新しい本を見るたびに買ってしまうくらい、婚活難民だったのだ。
一線を画する強い本
今日本屋さんで、横澤夏子の育児本を見かけた。
すごい、婚活に奔走して見事結婚して、目論見通りに子沢山ママになったのか。
未だに本棚に並ぶ数少ない婚活本の一冊は、横澤夏子の「追い込み婚のすべて」である。
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この本で紹介されているのは、結婚相談所ではなく婚活パーティーである。
だから婚活の方法はまったく違っていて、結婚相談所はなんて安全で楽なのか、と身に染みる。
「婚活パーティーに、白馬に乗った王子様は現れません」
1部の初っ端からこう始まる。
これを読んで感銘を受けた私は、結婚相談所で王子様に出会えるまでガチャを回し続けた。
そう、まったく実践に移していないのである。
幸せになるための進め方や考え方、戦略は千差万別だと思っている。というか、思うようになった。
お見合い相手の100人、婚活仲間や知り合い、既婚者の友達や上司とか。迷子の私は周りに助けを求めまくり、どうすれば幸せになれるか、何が幸せか、それぞれの答えがあると行き着いた。
ただし、婚活で共通の正解はあると思っている。
行動と継続。
早くに結果を出す人も、私のように時間がかかる人もいるけど、それでも行動と継続は変わらない。
その地道さと挫折と、それでもやり抜く力を一番感じた本が、「追い込み婚のすべて」だった。
婚活のガッツが詰まった名著
婚活パーティーとは、出会い目的の男女が集まる場。
回転寿司形式、立食形式、小部屋形式、はたまた猫カフェとか水族館とか、色々ある。
私も10回くらい行ったことがあるが、数分しか話さず特に印象もなく進展したためしがない。
「会費のモト、とっていますか?」
ハッと反省させられた。
入れ替わり立ち替わりの相手を覚えるメモ術、連絡先をもぎ取る力強さ、笑い半分の中に凄みがある。
婚活パーティーはあくまでもカジュアルな会だ。ヤリモク、恋愛、結婚、相手の目的は分からない。
そんな有象無象から狙いを定め、自らお付き合いまで引っ張って行く。
フラれることを厭わない行動力。尊敬しかない。
お付き合いしても安心なんてしてられない。
"最終的な目的である軟禁(結婚)" に向けて、あの手この手で、彼の心と、ありとあらゆる外堀を埋めてゆく。
いつか結婚したいな〜、という無邪気で無責任な相手との長い長い道のり。
気の遠くなる苦難をやり遂げるまでの過程を追って、身につまされる思いだった。
婚活は甘くない
サッと結婚まで駆け抜けていくのは、仏のような性格の人だけだと思っている。
それ以外の、だいたいの人は苦労する。
まあ、結婚相談所派の私の苦労は、婚活パーティーよりはマシだったが。
マッチングアプリで苦虫を噛み潰し、結婚相談所のクリーンさに惹かれて相談所にくる人も多い。
方法に差はあれど、結婚が当たり前でなくなった今、一からそれをやり遂げるには、苦労も多いのだ。