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結婚相談所の結婚と恋愛
私は結婚相談所で100人出会って、結婚した。
結婚相談所とは、出会ってからプロポーズまでを3ヶ月で済ます仕組みである。
いかにも「結婚がゴール」とでも言うようなシステムではないか。
結婚と恋愛は違う
結婚するにはちょうどいい
結婚は安心、恋愛はドキドキ
よく聞く言葉だ。
私はそんな結婚相談所で結婚した。
そして今、とても幸せだ。
アドレナリンとオキシトシン
婚活時代に散々言われ尽くした呪文。
アドレナリンによるドキドキハラハラの好きではなく、オキシトシンによる安心感の好きが必要だ、と。
絶対に、間違っていると思う。
先の見えない婚活の最中、それを正しく理解できる訳がない。
オキシトシンの呪いをかけようとしてきたのは結婚相談所だ。婚活当時に在籍していた結婚相談所の方針なのだから、たまったものではない。
オキシトシン、オキシトシン、と唱えることの何が不都合か。
「興味のない相手=ドキドキがない=オキシトシンが出ているはず」という間違った等式を作ってしまうことである。
当然相手を好きになることなどできず、そして好きになれない自分が婚活不適合者のように思ってしまう。
好きになれない自分が悪いと自己嫌悪に陥るのだ。
結婚するまで分からなかった感覚
あの頃の私に伝えたい。
ちゃんと好きな人と結婚できるよ、と。
では結婚と恋愛の違いは何か。
恋愛+ (思いやり+協力+覚悟) =幸せな結婚
結婚してみて、そう思った。
結婚は生活だ。
並んでご飯を食べて、食器を片付けいる間に掃除機をかけて、足りないことを見つけてやっておく。
毎日帰ったらハグして、テレビを見ながらあーだこーだ言う。
これから先、この人とずっと一緒にいると決めて、お互い居心地良く好きで居られるよう、気遣い、ありがとうを忘れない。
よそ行きの格好でデートする関係でも、いつでも解消できる同居人の関係でもない。
これからずっと一緒に幸せでいるし、お互い幸せに向けて小さな努力を積み重ねなければならない関係だ。
出会って3ヶ月でプロポーズ、それは妥協でもないし、盛り上がりすぎたのでもない
一緒にいるうちに好きになって結婚した。それだけだ。
知り合ってから1ヶ月でお付き合いするというのは、早すぎることもないだろう。だけれどプロポーズまでが2ヵ月、そこが早いのだ。
なにしろお互い結婚前提なのだから。
好きになったら、結婚に向けて引越し・手続き・親挨拶とか諸々進めていけば、結婚に行き着く。
結婚相談所は、無理矢理好きになるのでも、好きじゃない人と結婚するのでもない。
好きな相手を見つけるまで、何人も会ったり、話し合う練習をしたり、思いやる気持ちを持ってみたり、悪戦苦闘をする。
アドレナリンもオキシトシンもない。
どこで出会うかではなく、誰と出会うか。
結婚相談所は、恋愛結婚だ。