結婚相談所の割り勘問題②
私は2年間、結婚相談所で婚活し、100人と出会った末に結婚した。
結婚相談所は「男性がご馳走すべき」の価値観を徹底的に植えつけられる。
複数人と同時進行する婚活の場で、ご馳走する他の男に抜け駆けされるぞ、という意味である。
割り勘に賛否両論あれど、やはり気持ちよくご馳走してくれる男性はかっこいい。モテる男にした上で結婚まで導いてやろうという、結婚相談所連盟としての方針だと思っている。
問題なのは、「男性がご馳走すべき」を鵜呑みにしている婚活女の方である。
女は得するために財布を出せ
夫と仮交際を始めた当時、財布を出すと、いちいち驚かれていた。
他に財布を出した女はいなかったらしい。
仮交際で夫に振られてから、復縁を申し出てきた女性がいる。
そんなに好きなら、財布くらい出せばいいのに。
女性向けなオシャレアジアンなんかに行かずに、汚くて美味しい下町焼き鳥屋に連れて行けばいいのに。(偏見)
積極的にデートプランを提案したら、リーズナブルで美味しいお店を探したら、半分お金を出したら、それだけで喜ばれる。
夫だけでなく、財布を出す度に驚かれることが多かった。
婚活女とは、なんと怠慢なことか。
抜け駆けするには割り勘だし、割り勘を渋るくらいの相手と結婚はできない。
妊娠・出産・育児、どうしても女性が稼げないタイミングはあるが、それでも夫婦で支え合わねばならない。おんぶに抱っこな女なんて、恐ろしくて結婚できないだろう。
婚活は、ご馳走してくれる男性を探すことではなく、割り勘しても苦にならない男性を探すことである。
とはいえ現実は綺麗ごとでもなく
女も気持ちよく財布を出せ、そう言ってきたが、私が財布を出したのは、好意を持った男性に対してだけだった。
"お見合いの1時間だけでは、よくわからなかったから"という理由で、仮交際に進む場合が一般的だと思う。
そして、仮交際は1回、2回で終わる場合がほとんどだ。
ランチなら2,000円前後、ディナーなら4,000円以内で、美味しそうなお店を探して、デート中は楽しそうに表情豊かに。
そうすると、ほとんどの男性はご馳走してくれた。
楽しそうにしているくせに、帰ったらすぐ交際お断りするのだ。
更には、一度だけ、高いお店でそれをやってしまった。
レパートリーがなくなってきて、友達に教えてもらったお店を、そのまま伝えてしまった。
串揚げ店で単品なので、そんなに食べなければよかったが、気づけば16,000円になっていたのだ。
「楽しいけど、結婚相手として見れない」と思いながら、さすがに失礼だなと思って財布を出した。
相手の男性は当然のようにご馳走してくれた。
あのとき、財布を出したものの、支払う気は毛頭なかった自分の汚さを今でも覚えている。
「男性がご馳走すべき」結婚相談所の価値観の中、男性も自分のメンタルを守るべきかもしれない。
男性から「あ、じゃあ半分○○円で」と言われて、現金持ってないですと返したら、「じゃあカードで払ってください、僕現金で半額渡すので」と言われた話を聞いた。
それはそれはダサいが、そういわれたら女性側も従わざるを得ない。
ご馳走したとたんに振られることもある。
ご馳走前提だと思っていたら、割り勘のこともある。
更に、色々なところでデートするのだから、お金もかかる。
メンタル+お金の問題も乗り越えなければならないのが婚活である。