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MCバトルの今後について考える(2024年11月版)※全文無料

今年のミメイさんはすごいですね????
天上天下唯我独尊すぎませんか??

MCバトルシーンの難しいところは、運営側がシーンの流れを作り、そこからヘッズが需要を作り、その需要に運営側が答えるところだと思います。
最近よく話題に上がるのはピラフ聖人さんやMay4さんですが、彼らはなぜ数々の大会に呼ばれるのか。(ちなみに私はピラフ聖人さん好きです)

それは彼らが誰よりも数字を持っているからに違いありません。

これが最初に述べた「ヘッズが需要を作る」ということで、ヘッズがYouTubeやTiktokで作った数字を見て、運営側は彼らを更に大会に呼びます。
ただ最初に彼らを押し出したのは運営側であるため、結局このシーンを作ったのは誰だ?(千葉雄喜)という話になります。

最近のMCバトルシーンには、「昔は良かった」と言う人が大量にいますが、「昔は昔、今は今」です。
これが今、最も熱いMCバトルであり、最も数字を作れる(すなわち求められている)MCバトルです。我々古参は多感な時期に触れたバトルを神格化しすぎだと思います。

「いやいや、客観的に戦極13章の方が面白いだろ!」というのは客観ではなく主観です。MCバトルはそもそも会場の観客の判定によって勝敗が決められ、明確な審査基準や点数、規則なんぞ存在しないんですから、「この時代の方が客観的に良い」というのは罷り通らないと思います。
じゃあその頃活躍したMCたちを呼んで大会をやりましょう。ネオジェネの動画の再生回数を超えられれば良いですが、、、、

と思うようにした方がいいです。まじで。

はっきり言って今のMCバトルシーンは「ク○」だと思ってますよ。

Daichi Yamamotoの新譜よりこんなバトルたちの方が再生回数稼げるなんてちゃんちゃらおかしいです。

別に昔からお涙頂戴だとは思うのでそこは良いですが、ライム偏重(最後に長い韻を落とすことに偏重)なのと、MCがアイドル化しているのが良くないなと。
あとはヒリつき?MCバトルはどこまでいってもストリートの争いの流れを汲んでいるべきで、どこに住んでるかもよく分からないラッパーたちが馴れ合いすぎです。MCバトルが増えすぎて、もう言うことなんてなくなってるでしょうし、客もそれに慣れちゃってるんでしょうが…

何より「カッコよくない」。めちゃくちゃ主観的で申し訳ないですが、ラッパー然とした身なりとラップをして欲しい。世の中の女性100人に見せて「かっこいい」と思ってもらえるような服装をして欲しい。R指定は全部生身なので除外。

新旧の融合は大いにやってくれてかまわないですし、色んなスターが色んな形で出てくるのはシーンとしてあるべき姿です。
ただやっぱり、今のシーンはあるべき多様性というより、若者向けの興行として分かりやすくポップになってしまったなと。

結論、自分たちが昔から数多のバトルを見てきて、「かっこいい」と思うようになった価値基準は評価されなくなっている。
今は自分たちにとって「ダサい」バトルが評価されている。
これを受け止めて前に進むべきなんです。我々はそう理解すべきです。

もう時代のうねりは止められないので、ズボンの太い細いのようにカルチャーの反動を待つか(スキニー履けなくなった)、あるいは古参も唸る新たな大会を待つか。
増えすぎた大会を減らすという意味では、我々はKOKだけを見ればいいということでしょうし、イナたいバトルを見たければスポラや口喧嘩に行くんでしょうね。

私はMCバトルがこれ以上システムとしての新規性を取りに行くのは難しいと思っています。
その中で昔から一貫して言っていますが、バトル界と音源界の交流がもっと盛んになってほしい。
バトルの賞金狩りだけでは食っていけない(と思う)ので、音源を出して、それを売って、地元と仲間と株券に還元していってほしい。その意味で音源で成功しているラッパーたちと、バトル界がシームレスに繋がっていけばと思いますが、現状のシーンではきっと無理なんでしょうね。

私の周りには立憲民○党を賞賛している人間も、今のMCバトルを賞賛している人間もいませんが、ですが起きている事象と数字は、実態としてしっかり受け止めるべきだと思います。
そしてMCバトルを見ず、Daichi Yamamotoを聴く。1年に1回、KOKにだけは足を運び、MCバトルへの無念を清算し、そして帰りにDaichi Yamamotoを聴く。

古参はそうやって生きていくのです。
それが年を取るということです。大人になるということです。
いつまでもバトルヘッズのままではいられません。

もし数年後、僕らが好きだったバトルシーンが戻ってこれば、その時は小さい箱の中で精一杯の歓声を上げましょう。
その隣にいるあなたの息子にとっては、それがあるべきシーンになっていくのです。

そして彼がMCバトルの道を志し、なんとか注目を浴びたいと足掻き、髪をピンク色にしてバトルで名を上げる。



これがMay4です。

(おわり、次のKOKのチケットに行くお金がないので良かったらお布施ください。)

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