がん闘病記#3 発覚まで②~検診結果~
こんにちは、あおです。
妊娠25週で子宮頸がんが発覚するわけですが、前回は妊娠24週で突然の大量出血があり、切迫早産の疑いで緊急入院した話を書きました。
今回はその続きから。
主治医の診察
入院生活3日目。
今日は主治医の先生が出勤しているので、詳しく診察してもらうことに。
実は5年前にチョコレート嚢胞の摘出手術をしてもらい、1回目の妊娠では流産を見届けてもらい、私からすると絶大な信頼を置いている先生。
チョコレート嚢胞の摘出手術が35歳の時。
その時は、術後に卵管閉塞が疑われて、卵管造影剤検査をしたりと、過去にも婦人科系の疾患には苦しめられている。
ただ、幸せなことに生理痛に悩まされたことはない。
チョコレート嚢胞の発見も、海外生活から帰国した際に受診した人間ドックで、せっかくなら詳しく見てもらおうとオプションでつけた腫瘍マーカー検査で、数値が異常値を示していて、精密検査を受けたのがきっかけ。
自覚症状はなく、通常の婦人科検診では見つからなかったレベル。
手術や検査がすべて終わった際、
「半年して妊娠しなかったら不妊治療を始めた方がいい。」
と先生に言われたおかげで、不妊治療にも踏み切れた。
1回目の流産の際に、
「3回目の体外受精で着床しているなら全然大丈夫。妊娠できますよ。」
と先生に言われたおかげで、めげずに、休まずに不妊治療を継続できた。
そんなこんなで、絶大な信頼を置いている先生。
初妊婦検診(妊娠10週)
話が少し遡る。
今回は3回目の妊娠。過去に2回流産を経験。
母子手帳を貰ってからの流産は本当に辛く、今回は「もう大丈夫」という状態でクリニックを卒業したかったため、妊娠10週目まで待ってから産科を受診した。
そしてこの時、初妊婦検診で子宮頸がん検診を受ける。
結果は「classⅢa」。
すごく大雑把に言うと、子宮頸がん検診の判定はクラス1~5まであるが、そのちょうど中間。”癌とは言えないけど、怪しい細胞がありますよ。詳しく検査してもらいましょう”といった感じだろうか。
妊娠13週目の際にこの結果を聞き、精密検査を実施。精密検査といってもMRI検査ではなく、子宮頚部の怪しい部分の組織をピンセットみたいなもので摘出して、組織診断を行うもの。
classⅢと聞くと、とても心配になる人も多いと思うが、実は私は2回目。
1回目の流産の際も、初妊婦検診で受けた子宮頸がん検査の結果がclassⅢaで、組織診断をしたことがある。
その時は「癌の可能性」という文字に驚いたものの、精密検査に回った人の中で癌になる人は0.06%という話を聞いたことがあり、まず自分は当てはまらないだろうとたかをくくり、実際に大丈夫だった。
既に経験済だからか、「ああ、また引っかかったのか。」くらいの気持ちだった。
というのも、チョコレート嚢胞が出来てから、毎年人間ドック時に子宮頸がん検診と腫瘍マーカー検査を受けており、直近も半年前に受けたばかり。
結果は
“異常なし。次の検査は2~3年後でよい。”
と寧ろ高評価。
血縁者に癌の人はいない。
昔から健康だけは自信がある。
だから絶対に大丈夫。
精密検査の結果(妊娠16週)
そして妊娠16週目で検査結果が返ってきた。
結果、壊死したポリープが剥がれ落ちた残骸と判明。
「なんだ、やっぱり大丈夫じゃないか」そんな気持ちだった。
ただ、主治医の先生は少しの異常を感じている様子。
先生「子宮の入口付近に結構大き目の腫瘍のようなものがある。今回の結果から、ポリープだと思うんだけど・・・。ポリープでclassⅢになるかなぁ‥けど精密検査の結果だから、そうなんだろう。」
そして、この2か月後。妊娠23週の時に、念のためと言われ、もう一度子宮頸がんの検査をする。
少量の出血(妊娠14週)
実は妊娠14週で一度軽い出血をしている。
少量ではあったが、明らかに鮮血。過去に2回流産している私は不安になり、病院で診てもらうことにした。
タイミング悪く主治医の先生は休診の日で、別の先生に診てもらう。
先生「赤ちゃんは元気ですね。心配ありません。
子宮の入口で出血しているようだけど、なんだろ。擦ると血が出るなぁ・・・。とりあえず止血剤つけておきますね。」
私「あのー、このくらいの出血ならよくあるものなんでしょうか。」
先生「うーん。まあ赤ちゃんは元気なので心配ないです。」
私「では。今後、このくらいの出血なら心配いらないでしょうか。病院に来る基準が分からなくて・・。」
先生「心配はしてほしいけど、今回は大丈夫。」
どの程度の出血なら病院に連絡するべきか、いまいち分からないまま帰宅。
これ以降、週に何回か、おりものに薄っすらピンクの血がつくようになるが、明らかな”出血”とはいえず、病院にも行かなかった私。
今思えば、この時もっとよく診てもらったら、癌が見つかったのかもしれない。
けれど、もし見つかっていたら‥。
流産する選択を迫られていたかもしれない。
そう思うと、この時見つからなくて良かったのだと思う。
子宮ポリープの異常な成長(妊娠24週)
話を入院3日目に戻す。
主治医の先生が内診をしながら呟く。
先生「うーん、この間の腫瘍が異常に大きくなってる。」
私「ポリープって言ってたやつですよね‥?」
先生「そうなんだけど‥ポリープがこんなに急に大きくなることはないんだよね。前回に見たときは4cmくらい。今日は6cmくらい。妊娠中で子宮が大きくなっていることや、血流が多いことも影響しているとは思うんだけど‥今回の妊娠は体外受精だったよね?」
私「はい。2年間不妊治療をしてて、今回も体外受精です。」
先生「体外受精なら、こんなに大きな腫瘍があったら受精卵を戻す時邪魔だと思うんだけど、何も言われなかった?」
私「‥何も言われてないです。」
先生「それにおりものが水っぽい。」
私「そういえば、妊娠前からおりものが急に水っぽくなりました。けど、妊娠によるものかと思ってました。」
先生「妊娠中に水っぽいおりものが増えることもあるけど‥。子宮頸がん検診は以前も受けてるんだよね?」
私「はい。毎年受けてます。半年前も異常なしでした。」
先生「そうだよね。半年前で異常ないなら、大丈夫だと思うんだけど‥。この間(妊娠23週時)やった検査結果がまだ返って来てないんだけど、明日ちょうど腫瘍外来があるから、診てもらおう。」
私「え、けどこの間(妊娠13週)の精密検査で大丈夫だったんですよね?」
先生「そうなんだけど、妊娠中は出血がすごくなるから深く刺せない関係で、精密検査の結果が違ってたって可能性もあるから」
‥え?そんなことあります?
この時初めて、”腫瘍外来”という言葉が出て、少しドキっとする。
けれど何より、毎年検診を受けて腫瘍マーカー検査まで受けている身である。
まず大丈夫だろうと、この時は思っていた。
今回はここまで!
続きは次回、腫瘍外来の受診とMRI検査について書いていこうと思います。