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テレグラフにいた #50

# 50
 — ノートの切れ端 —

 僕の可笑しなヴァレンタイン
 情けなくて愛おしいヴァレンタイン
 君は僕を心から微笑ませてくれるね

 不恰好だし、写真映えもしない
 でもね、やっぱり君の歌が、君の言葉が一番だと思うよ

 ギリシャ彫刻には敵わない造形
 言葉だって少し頼りない
 みんなが振り向いてくれることなんてないよなあ……

 でも少しだって変わらないで欲しいんだ
 僕のそばにいてくれるなら
 ねえ、愛しいヴァレンタイン、そのままでいて欲しい
 そのままで
 いつまでも君といたいんだ

(終)

この小説はここでおしまいです。
二千二十年の四月、そして五月は良くも悪くも、いつもとは違う四月であり、五月でしたね。
約二ヶ月間、応援してくださった皆さん本当にありがとうございました。これから来る新しい月が皆さんにとって良きものになるよう願っています。

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君は友の、澄み切った空気であり、孤独であり、パンであり、薬であるか。みずからを縛る鎖を解くことができなくても、友を解き放つことができる者は少なくない