六杯目「夜の羅針盤」
無数の夜がある。
そして、いくつかの真夜中がある。
くだらないことが、どうにも気になって仕方ない午前二時。
夢と現実が、本当の意味で正しくブレンドされる午前三時。
すぐにでも港へ出て、航海に経ちたくなる午前四時。
こおひいは真夜中を漕ぎ進める。
その語りは、リアリスティックではないが、決してロマンティックにも寄り過ぎない。
毎週末の朝、珈琲を飲んで浮かんだ散文をお届けします。
優しい朝を迎えましょう。
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(四月一)
君は友の、澄み切った空気であり、孤独であり、パンであり、薬であるか。みずからを縛る鎖を解くことができなくても、友を解き放つことができる者は少なくない