ハタチノコロ はじめてのヨーロッパ(18)かまってちゃんにはご用心!

3/14 毎日の早起きも何のその。もう旅の終盤かと思うと1日1日を大切にしたい思いが強くなってくる。早起きすると1日が長く感じて得した気分になれるから良い(その分夜早く眠くなるけど・・わりと気合いで起きているw)。今日はグルノーブルを出てレマン湖のあるジュネーブへ。国連(UN)本部があるのもここ。社会の授業で○○委員会、○○連合、○○連盟のようなワードと都市と略称がいろいろ出てき過ぎて全然覚えられなかった記憶だけど、こういう形で訪れれば絶対忘れないものだ。朝食は毎日ホテルのビュッフェ形式だが、欧米人はみなサンドイッチが大好き。普通のパンにバターを塗って、ビュッフェのハムとチーズを挟んで簡単に作ってしまう。そしてそれをランチに持っていく。よく飽きないな・・何といってもタダだし普通に美味しいと思うけど、せっかくなら何かその土地固有のフードを食べたいと思うじゃないか。私はそろそろこのスタイルの朝食に飽きていて、特にパンはあまり食べなくなっていた。サラダメインにシリアルやヨーグルトとスクランブルエッグとソーセージというのが定番になりつつあった。疲労がたまってきたせいか、車内で寝る時間も結構増えてきた。コーチでの移動はラクだが、通り過ぎる間に見るもの、聞くもの、新たな発見などに心動かされる感覚が鈍感になる。仲間がいないと成し得ないグループツアーならではの感動もある反面、一人旅で自分の力で全て周ったときにはまた格別な喜びが味わえるだろう。ジュネーブ到着。まず目に入ったのはレマン湖からジェット噴射している水の柱!遠くから見てもやはり目立つ。それにしてもレマン湖は美しい。天気も良くて最高。少し湖面に薄くかかった靄や白鳥やアヒルの群れもまた趣がある。お昼まで時間があるので周辺のお店を見たら、サバイバルナイフやキャンプ用の十徳ナイフなどがほとんどの店で売られていた。さすが有名なだけある。ここにはそんな長く滞在しないので、とりあえず行けるうちに駅の近くの公衆トイレに入ったらまあ汚いこと汚いことw これじゃあ私の中のスイス=清らかな美しい国(大半はハイジの影響)が崩れてしまう・・と幻滅していたところ、追い討ちをかけるように便器の下あたりに使用済みの血液混じりの注射器が落ちているのを発見。ゲッ!東京でもさすがに見られない光景だ。いやいや待て、ここは海外の大都市ジュネーブ。勝手にスイス=ハイジの国と決め付けていた私の安直な思い込みは全てここで捨て去ったw コーチは次なる目的地ベルンへと向かった。

ベルンというのは実はBearという意味らしい。動物園の檻のような囲いに入れられた2匹のクマちゃんは、街のシンボルとなっていた。なんとも夢があってかわいらしい。早速街を散策すると、チョコレート店、ケーキやお菓子の店、小物屋さんなど可愛らしいものだらけ。でもほとんどが15:00には閉まっているから、やっぱりヨーロッパ系民族は怠慢だw 街中で特徴的だったのはストリートの石畳にいくつもの噴水があって、その噴水には銅像や色とりどりの時計台やドイツのおもちゃにありそうなカラフルなモザイク装飾がされていたこと。ヨーロッパはホントにどこを撮っても美しく絵になるわ。国単位で風景と建造物の統一性を図る規制が厳しいためか、一続きの景観が見事に調和しているのだ。そろそろベルンを出発して、スイスの壮大な景色を眺めながら楽しいドライブが続く。「きゃー、雪山よ!スイスの雪山!」あまりに感動して声も出なくて唖然と言ったほうがいいかもしれない。素晴らしいものを語るとき、言葉で表現しようとすると陳腐なものになってしまうことはよくある。だから敢えて言葉にはしないでおきたい。今夜泊まるバーゼルのホテル・デ・メルショーには17:00ごろ到着した。もうだいぶ疲れてはいたが、せっかく訪れたバーゼルだし、少しは散策に出たい!と思い、ラヒシとサラ(若い方)と出かけた。田舎のわりに結構おしゃれなお店もあって悪くない。歩いているとZaraという店をよく見かける(後に日本にも入ってきましたね)ので、サラに「ザラだってよw」って言って一緒に笑っていた。しかしやはりここバーゼルもレストランかパブぐらいしか開いていないヨーロピアン式怠慢経営だった。そもそも今夜の食事は宿泊代に含まれているし、指定されたレストランに早めに移動することにした。木造で山小屋風の内装のお店はまるで加山雄三の若大将シリーズのスキー映画に出てきそうだ。今夜のメニューはチキンソテーと何か小麦粉の団子みたいな添え物。素材も味付けも申し分ないけど、あの添え物の正体は最後まで分からず仕舞いだった。なんか日本のすいとんみたいだったけど、こっちではポピュラーなものなのかしら?w サラはベジタリアンなのにチキンを食べている。「何で?ベジタリアンなんでしょ?」って聞いたら「チキンはOKなんだよ!」ってw そんなのアリなの?エセベジタリアンじゃん!と思ったけど、調べたらそういうスタイルのビーガンもいるらしい。みんなで楽しくワイン&ダインして今日はもうゆっくり休むつもりだったが、夕食後に「飲み足りないよね!」と言ってサラと一緒にバーに立ち寄った。

夕食を食べたレストランからバーまでの道のりで尖がった屋根の教会がたくさんあるのに気づく。完全に酔っ払いの私たちは、両手を頭の上で合わせて尖がった先端を表現して「Church!!!!!」って言いながら爆笑していた。さすがノリのいいアメリカ人のサラである。この「Church!!!!!」のギャグはこの後バーゼルを離れたあともたびたび登場する鉄板ギャグとなる。そんなハイテンションな状態で1軒のバーに立ち寄って飲み直していた私たちのそばに、ヨーロッパ人とおぼしき風貌の男がふらっと入ってきて座った。1人で飲んでいたようだが、そのうち飽きたのか私たちのテーブルに移ってきた。ジャンというフランス人だったが、彼の両親は幼い頃に亡くなったか何かで、ずっと1人で生きてきたという話を始めた。そしていろんな国を旅して回っているという。彼の身の上話のおかげで場が重めの空気に包まれたので、私たちのテンションはだだ下がった挙句、「連絡してくれれば、いつでもあなたたちのお世話しますよ。」と電話番号を渡してきた。怪すぃ~~~、この手のナンパ男!彼の話にもうんざりだったし、ジャンの目はイッちゃってるし、メンドクサイのにつかまっちゃったなあ・・「明日早いから失礼するね!」と言ってサラとさっさと帰ってきた。同情を誘うような身の上話をする男には近寄るべからずっ!ホテルに戻ってソッコー就寝zzz

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