ベートーベン交響曲第5番
1楽章
変わるのは今でしょ!
いや…無理です…
今しかないよ
いや…もうこのままで…
という問答
相手をあの手この手で説き伏せる
理詰めできたかと思ったらなだめてくる
すごい丁寧に説得されてる
嫌な感じではない
威圧的でもなく
とても真摯
そこまで正面から誠心誠意説得されたら私は嬉しい
2楽章
長閑なゾウの散歩
もっとできるよ
と明るく正統的な啓示
ちょっと自信ないけど…
少しずつ練習するゾウ
いきつ戻りつ
何度も降りてくる声
練習を続けるうち
最後にはキラキラと主流になる
3楽章
やっぱり迷いや不安があるけど…
またもや真正面から大丈夫!との声
今回は官能的
勇気を出して決意表明をしよう
もうその時なんだから
最後にもう一押し
耳元で
最後には朝日が少しずつ差し込んでくる
4楽章
白金の光線が四方に広がる宮殿
ああ、これが全て
これで良かった
ここに繋がっているのなら間違ってなかった
美しさとはこういうもの
というような美しさ
威厳があるというよりは柔らかい
その気高い優しさにひれ伏そう
神の声に導かれる
それに応える
増して行く信頼
色々あるけど
もうこの道を進むと決めた
いつの間にかもう神とも混ざり合い
宇宙とつながる
揺るぎない交わり
1度繋がったら
1人になってももう怖いことはない
最初は人間の栄光を求めてたんだと思うんだけど
最後にはもうそんな事どうでも良くなってる
生きてるとか死んでるとかもうない
揺るぎないエネルギーの一部であるということが全て
最初から最後まで真っ正面からぶつかってきてくれる曲。秩序的に。でも秩序的だからこそ官能的に感じたりするのも面白い。最初はあまりにも「ド直球すぎるやろ!」と気恥ずかしくもあるがその根底にある真摯な思いに胸を打たれずにはいられない。どうやって生きて行けば良いのだろう、という人を心から勇気づけてくれるはず。最後には人間の栄光すら超えちゃうし、真っ直ぐ信じて生きて行くことの本質へと導かれていくのだから。