重い元素はどこから来たの 3 applestar 2024年3月23日 22:18 さて、私たちが暮らすこの宇宙は約138億年前に誕生したとされています。その宇宙は誕生してから現在に至るまで加速膨張し続けている事が分かっています。©J-PARCプランク期、インフレーション期、ビッグバン期を経て一瞬のうちに加速膨張し凄まじい変化を起こした宇宙誕生の瞬間・・・その時元素はまだ存在していません。 今回のBLOGでは宇宙誕生の瞬間から現在に至るまでの、元素の成り立ちに少しだけ触れてみようと思います。宇宙誕生のその瞬間・・・そう簡単に言いますが、人間の感覚では想像もつかない時間スケールです💦宇宙誕生から10⁻¹²秒後、灼熱状態の頃にヒッグス場の性質が変化し光子とグルーオン以外の素粒子が動きにくくなったそうです。全ての素粒子が、それぞれの粒子と同じ質量で電荷が正負反対であるような反粒子を持つことが分かっています。本来であれば、この粒子・反粒子がぶつかり合った瞬間に対消滅するはずがごく僅かの粒子が残り反粒子は消え去りました。宇宙誕生から10⁻⁵秒後、陽子・中性子電子・陽電子が誕生しました!ここで反粒子と粒子の衝突でごく僅かに粒子が残ったことが今の私たちを作ってくれた事がすごいですね。(※寿命の差が極僅かにある事が分かった)©理科年表宇宙誕生直後には1000兆Kもあった高温・高密度の中も10億Kまで下がり素粒子たちが宇宙誕生後から3分後には陽子1の軽い水素原子核と中性子が陽子に取り込まれヘリウム原子核が誕生!そして、それから長い長い時を経て37万年後、灼熱状態でガヤガヤしてた素粒子たちは直進できずグネグネと進んでいたけど 「宇宙の晴れ上がり」後数千Kまで下がり 宇宙空間は一気に冷え込んでいったようです。先に誕生していた軽い水素と ヘリウムの原子核たちに 上のイラストだと「青色」の電子が 取り込まれ、水素・ヘリウムリチウム原子が 誕生しました。このお陰で窮屈だった空間にゆとりができ光の通り道ができた。そして光は直進できるようになったようです✨ということは・・・光がくねくねしてた時代の宇宙を電磁波を使って観測しようにも無理って事になりますよね?分かりませんが、重力波観測って感じですかね?重力がある事は分かっていますが重力子はまだ未発見です。宇宙誕生から更に4億年ほど経った頃宇宙空間には上記に書いたように 水素・ヘリウム・リチウムなどとても軽い元素の原子核が漂っていた。 でも、空間を均等にまんべんなく漂っていたわけじゃない!!私がとても尊敬している吉田 直紀教授の研究分野に繋がりますが、どこかには密度が高い場所どこかには密度の低い場所といった”ゆらぎ”ができる。吉田教授はこれを”ムラムラする宇宙”って言ってます!高密度の所はその質量による万有引力によってまわりの水素原子やヘリウム原子を集めますます密度が高くなり巨大なガスの塊ができました。第一世代の星(最古の星)が誕生する為の分子ガス雲の形成です。その後、自重に耐えれずどんどん成長し高密度になって核融合反応で色んな化学反応が起こったのです。ヘリウムが炭素や酸素に!さらにネオンやマグネシウムやケイ素が誕生。🄫理化学研究所星の核融合反応にて生成された元素は周期表でいう 「鉄Fe」までです!では一体鉄より重い元素はどこからきたのかな? 星の内部から生成された元素以外は超新星爆発がかかわっているようですね! タイプにもよりますが、大質量の超新星爆発って高温で中性子星や ブラックホール天体になることもあります。中性子は電荷ゼロなので中性子密度が高いってことは、 β⁻、β⁺崩壊が起こる率も高い!って事になりますよね。中性子っていうのは単独だと数分で壊れちゃう。これをβ崩壊っていうの。 どういう事か簡潔にいうとβ線(電子・陽電子)を放出することなの。 一般的には電子(−)の放出の事を指します。この超新星爆発は核融合反応から生まれる最後の元素、鉄と中性子が凄まじいエネルギーでぶつかり合ったもので、ニュートリノの放出と吸収などが関わっています。カリウムやカドミウム、レニウムなどが生成されたり、大質量じゃない超新星爆発など含め原子番号27Coコバルトから、92のUウランまで(6つの元素を除く)が、恒星の 一生を終える爆発で一気に生成されたといわれてます。🄫CERN原子番号93からは「超ウラン元素」といわれています。天然には存在が知られていない元素です。また、原子番号103番以降の元素は人工的につくりだされた超重元素といいます。現在、地球上で発見される超ウラン元素や超重元素は基本的に原子炉や粒子加速器で人工的に作られたものです。(※239Puは自然に生成され続けている)原子番号113番「ニホニウム」は理研チームにより、原子番号30「亜鉛Zn」と原子番号83「ビスマスBi」の原子核の融合でできました。加速器RILACにて衝突させ、強力なビームで亜鉛の原子核を1秒間に2兆5000個もの莫大な個数をビスマスに照射しました。GARISという検知装置もすごく無数の粒子から113番だけを検知し、生成確率が100兆分の1しかなかったニホニウム発見はアジア初の元素新発見の快挙となりました。元素の性質は電子の数で決まります。 そしてまだまだ未知の元素があるといわれています。原子番号173「ウンセプトトリウム(仮名)」は理論上、存在し得る最後の元素とされているものです。また原子番号126「ウンビヘキシウム(仮名)」も研究者たちが発見を目指す魔法数126とされてる未知の元素です。なぜ世界各国が莫大なお金をかけて加速器や研究所を作るのか?それは、古代の星が地球上には存在しない原子質量260を超える超重元素を生成する能力を持っていたことが発見された事もあり宇宙における元素生成の様相を理解するためには研究者にとって新元素の生成が宇宙の謎を解明する肝心な実験である事のようです。しかし一般の方たちの中には放射性物質になるわけだし快く思わない方々がいるのも事実です。解明して欲しいし、近所にLHCみたいなマンモス加速器ができるのも微妙だし・・・。でも知りたい。今回は元素について軽くお話ししました。applestarでした♪バイバイ👋 ダウンロード copy #元素 #原子核 #宇宙誕生 #ニホニウム #超重元素 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート