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三軒茶屋を歩いた

三軒茶屋の思い出は、かつて付き合っていた恋人が三軒茶屋に暮らしていた思い出。
その人の部屋はなんにもなくて、ただガランとしていて、でも壁にたくさんの写真があった。

下北沢は思い出があって昔からとても好きな場所だ。
高校時代に下北沢で別の高校になった同じ中学の友人と待ち合わせをしてよく遊んでいた。

そんな私は、成長してもう良い大人になり、あの頃いつも一緒にいた女友達はもう2児の母となった。

バーテンダーの仕事を手伝っていた頃に、お客さんと色んな会話をした。
「普段、どんな場所が好きでよく行くの?」
私が「下北沢です」
とこたえると、
「えー、下北沢か。良い大人の女がね、下北沢はだめだよ。」 と鼻で笑われてしまったけど、好きなものは好きなのだ。
たしかにバーではもう少し違う受け答えをするべきだったかもしれない。
そうだ、港区あたりはわたしには縁がないから、きっと合わない気がするが、今度歩いてみたい。

大人になるにつれ、色んな場所が好きになってきて、でも結局のところ最後はいつも下北沢の懐の深さに安心して、溶け込んでしまう。

そんな大好きな下北沢から、三軒茶屋へ通う時期があった。
少し前にnoteのお友達のひまわりさんが三茶散歩されていたので、わたしも久しぶりに三茶を歩くことにしてみた。
今回はいつも利用する世田谷線ではなく、前に溝の口での用事があったので高津駅から田園都市線に乗って三軒茶屋まで向かうことにした。

まず、駅に着くとわたしのお気に入りの『今川焼』のお店へ向かった。
ここのお店の今川焼を食べてから、大袈裟かもしれないが人生で初めて、今川焼の美味しさに目覚めた。
わたしはいつもここの、白いモチモチした今川焼が大好きで、たまに白い今川焼の日にあたると、今日は特別ラッキーな日なんだと思っていた。
この日は、ふつうの今川焼の日だった。
「白は明日だからねー!」
とお店の人に言われたが、チーズクリーム味のスタンダードな今川焼も、相変わらずとっても美味しかった。

そして今川焼で少しお腹を満たしたところで、恒例のキャロットタワーにのぼる。

この日はとても不思議な空模様で、雲がもこもこと厚みがあって、なんだか壮大な景色だった。
雲間から射す光と、オレンジ色の夕日が綺麗で見惚れてしまった。

キャロットタワーの後は、よく呑みにいった地帯へ。
ここらへんでは居酒屋の『ほしぐみ』がお気に入りだった。

三茶の好きなところは、路地がたくさんあって、路地裏に面白いお店がひしめき合っているところ。
空き瓶がたくさん

この日も色んな人が歩いていて、美味しそうなお店へとぞくぞくと皆が吸い込まれていった。

新しく出来たような知らないお店も、元から知らないお店も沢山あるのだ。
わたしが、当時恋人になにかの作品で俳優の古田新太さんに注目していたようなお話をしていると、三茶の飲み屋さんにご本人が偶然登場して驚いた記憶がある。

私が今住んでいる町は、とっても小さな町で飲食店もカフェもいつもほぼ決まったお気に入りの場所に行くことが多いけど、三茶はご飯選びに困るくらい、どんなジャンルもあるしグルメで良いなぁ~なんて目移りしながら、この日も歩いていた。

寒い冬にニットを買ったいつかの可愛い服屋さんはなくなってしまい、代わりにまたとっても可愛いTシャツがあるお店屋さんを発見した。

日がどんどん暮れ始めてきたけど、この路地裏の雰囲気が好きだなーと見つけたのでパシャリ。
岩手の郷土料理

ここは、駅から少し離れているけど野沢方面で行きつけだった岩手の食材を使った定食屋「さくら茶屋」さん。

ご飯が健康的で美味しかった。
とくに郷土料理のひっつみ汁はお気に入りだった。
岩手といえば大好きな宮沢賢治で、いつか岩手も旅してみたい。

 三軒茶屋の古着屋さん


帰りは下北沢方面へ。
昔なんとなく、フラっと入り面白い柄のシャツを買った古着屋さん。
お店の方がとても気さくで親切だった思い出がある。
しばらく歩くとよく通った沖縄定食屋さんも無事に健在だった。
今回は三茶のビレバンは行けなかったけど、TSUTAYAが変わっていたり、綺麗なドライフラワーのお店を見つけたり、エコー仲見世商店街も歩いたりして、(写真を撮り忘れた)
いろいろな三茶での発見があった。
次回はもっと明るいうちからまた歩きたい。

帰り際、ここの通り沿いのお店が面白そうで、まだ行ったことがないお店ばかりなので、いつかご飯に行きたい場所になった。

とっても可愛いドッグカフェもみつけた。
外観からワンちゃん連れの方にも、ワンちゃん連れじゃない方にも、居心地よさそうなアットホームな雰囲気が伝わってきた。

ここずっと気になってるお店

三茶で色々とご飯する予定だったのに、なかなかご飯やさんが決められない優柔不断モードで、結局心落ち着く下北沢へと帰ってきてしまった。

この日は下北沢の新潟料理のお店で、おいしい魚沼コシヒカリのイクラごはんと、地酒のゆずのお酒を呑んでほろ酔い気分でお家へ帰宅。

三茶は相変わらず自由でしなやかな風が吹いていた。
なんだか町を歩く人も人情味溢れるような、でもどこか猫のようにサラリと掴めない感覚もあるような。歩くたびに新鮮で面白い町だ。

最近は、この土地は合うなーとか、合わないなとか肌身で感じることが増え、土地と人との相性もあるなぁと感じる。

なかなか遠くへ出掛けられない日常だけど、これから少しずつ色んな知らない町や、異国へも行ってみたい。

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KOKAGE
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