愛しのヴィヴィアン・リー
何度も見返したくなる映画の中に「風と共に去りぬ」がある。この映画は高校生の頃、世界史の先生のお気に入りとして紹介されて出逢ってから、それ以降数年に一回定期的に観たくなる映画だ。
高校の夏休みの課題、その世界史の先生が歴史に纏わる映画を観て、歴史的背景を調べたり、そこから推測される当時の人々の暮らしなどをレポートにまとめよという課題で、わたしは先生のお気に入りとして紹介されたこの、「風と共に去りぬ」を観ようと思った。その先生が好きだったというのもあるけれど、確かその紹介がとても魅力的で好奇心をかきたてられたのと、この紹介した映画のレポートも誰かがしてくれるのを楽しみにしてます。という一言で決心したと思う。
映画を見始めると、わたしは課題を忘れてすぐに映画に夢中になった。まず登場人物達がどの人もみんな魅力的だった。その中で主人公のスカーレット・オハラは、最初は何て女だろうと思っていたものの、すぐにドンドン引き込まれて気がつくと愛しくて大好きになってしまった。冷酷な中にも温かみがあって、純粋で真っ直ぐで芯が強くて逞しく生きている。
映画を前編、後編それぞれ2周観て、やっと課題に取り組み出した。ひとつひとつの翻訳と映像から読み取れる時代背景と、そこに生きる人々の苦悩や生活、黒人が奴隷として生きていた頃から南北戦争が起こり自由になるまで。クラーク・ゲーブル演じるレッドバトラーは本当にかっこいいし、幼馴染みのアシュレーに恋したスカーレットが敗北したライバルのメラニーとの友情が変化する様、なんだかすごく人間らしくて美しい。
わたしが色々なことで自信をなくして辛いとき、心の中のヴィヴィアン・リーはとても自由気ままにそして激しく、自分というものを生き抜くことを教えてくれる。なんとなくまた「風と共に去りぬ」を観たくなった頃なので、ヴィヴィアン・リーへの気持ちをnoteにしてみました。