【2021年版】台湾ECサイト出店費用徹底比較とメリット・デメリット
こんにちは、台湾でウェブマーケティングのサービスを提供する applemint の代表を務める佐藤 (@slamdunk772) です!
2021年5-9月にかけて台湾でもコロナウイルス感染者がちょこちょこ出て拡、ECサイトを検討し始めたという方がいます。
日本だと ECサイトを始めようと思ったら、Amazonや楽天に出店するか、 Base や Shopify を使って自社ECサイトを立ち上げることになると思います。では台湾ではどうでしょうか?台湾で EC サイトを開こうと思ってもどうやって始めたらかわからない人が多いのではないでしょうか?
そこでこのブログでは台湾で始められる EC サイトの出店費用や、各ECサイトのメリット/デメリットをご紹介します!
他社のECサイトを紹介したブログはECサイトの概要しかありませんが、このブログでは各ECサイトの事を詳細に書いているので本気で台湾のECサイトを考えている方には最高のブログです!
台湾ECサイトランキング
まず、台湾にはどんな EC サイト (ECモール) があるかというお話から進めたいと思います。以下をご覧ください:
参考:生活 Top 10台灣十大網路購物電商平台排名(2020.05最新)
後ほど詳しくご説明しますが、台湾でトラフィックが一番多い ECサイトは Shopee です。Shopee はシンガポールに本社を構える EC サイトです。次に PChome、3番目がmomo と続きます。日本の楽天は7位と少々苦戦しています。
それぞれ出店費用を見ていきたいと思います!
SHOPEE 蝦皮出店
Shopee は元々メルカリのような CtoCのモデルからスタートし、現在はCtoC、BtoC 両方可能な EC サイトになりました。以下が出店にかかる主な費用です。
参考:http://loveprint.com.tw/paper1.php
「蝦皮拍賣」とはオークションの意味で、「蝦皮商城」はショッピングモールを指します。それぞれ手数料が少し異なるのでご注意ください。拍賣が個人用、商城が企業用みたいな位置づけです。
また、Shopee にはビジネスアカウントというものがあって、企業用に複数の商品を複数の人で管理するためのアカウントがあります。これは半年で899NTD (日本円:3600円ほど) です。 なので、1年間使うと1,798元 (7,000円ほど) です。決して高い費用ではありません。
手数料が安くて出店しやすい一方でいくつかデメリットもあります。
デメリット
・顧客データは Shopee のもの
・偽物が結構出品されている
メルカリのように個人で何かを売るにはとてもいい ECサイトですが、僕は企業向けにはあまり向いていると思っていません。なぜなら顧客データが Shopee に属し、偽物が結構出品されているので、出店がマイナスイメージに働く場合があるからです。
*少なくとも大企業や認知度があるブランドにはあまり適していないと思います。
ただ、他と比べてコストはかからないので、例えば起業したばかりの会社などは初め Shopee からスタートするのも悪くないかもしれません。
また、香港 Shopee はなんと台湾に越境で配送してくれるサービスを始めたようです
PCHOME出店
次に台湾版の Amazon とも言える PC HOME の主な出店費用ご紹介したいと思います。以下が主な費用です。
参考:http://loveprint.com.tw/paper1.php
PChome といっても色々な出店形態がいくつかあります。まず一番上の『PChome 24h 購物中心(入倉)』ですが、これはPChome の倉庫に商品を入れて、PChome にフルフィルメントをお願いする形になります。
次に『PChome購物中心』もPChome の倉庫からの配送になります。PChome 24h 購物中心(入倉)との違いは24時間以内に出荷するサービスをつけるか否かと思われます(詳細は問い合わせが必要)
PChome にフルフィルメントをお願いするプランや出店費用は商品カテゴリーや商品数によって異なるため、個別にPChome に聞く必要があります。PChome 商店街は自社倉庫からの出荷です。
台湾人の利用者が非常に多く、物によっては24時間で届くという素晴らしい利点がある一方で、出店することになるといくつかのデメリットは有ります。
デメリット
・埋もれる。商品数が多く、探してもらうのは一苦労
・基本的にコスト対決になる
・LP との共存が難しい
後ほど説明しますが、LP との共存が難しいので出店は注意する必要があります。正直今の所 PCHOME に出店をする企業とはあまりお話をしたことがないです。
MOMO出店
次に、台湾版の楽天とも言える momo に出店する場合の費用ついてお話をしたいと思います。
参考:http://loveprint.com.tw/paper1.php
僕の超個人的な感想ですが、momo は基本的にPC home に在庫がない場合か、PC home より同じものがmomoで安く売っている場合しか利用しません。絶対に momo じゃないといけない理由はほとんどないです。
メリット・デメリットは PC home とほぼ同じです。なんだかんだ言って台湾の人は momo のアカウントを持っているので、PC home か momo のいずれかに出店をすれば台湾の ECモール利用者にアプローチできます。
わざわざ両社の手数料を払って、2つの EC モールに出店する必要はないでしょう。
YAHOO 出店
次はYahoo モールへの出店についてお話しします。まずは以下が主な費用です。
参考:http://loveprint.com.tw/paper1.php
『Yahoo奇摩購物中心』はBtoCで、『Yahoo超級商城』はBtoBやBtoCを扱い、『Yahoo奇摩拍賣』はオークションサイトです。
僕は Yahoo に出店したことはありませんが、この費用だけ見ると全然出店する気になりません(苦笑)Yahoo の強みってニュースサイトがあってトラフィックが安定していることだったと思いますが、最近の若者はヤフーをあまり見ません…
なので、上記の出店手数料はちょっとどうかなーって個人的に思っています。
参考:http://loveprint.com.tw/paper1.php
PINKOI出店
最後に EC モールの中では少し例外的な位置付けである、Pinkoi についてお話をしたいと思います。
Pinkoi はおしゃれなものしか売らない ECモールです。彼らの「おしゃれ」の基準はわかりません(笑)恐らく社内にマニュアルがあるのだと思います。
すぐに出店できるわけではなく、Pinkoi の審査があります。この審査が結構厳しいらしく、合格率は10%以下とも言われています。
そんな Pinkoi の費用は以下です:
参考:Build Your Online Business with Pinkoi
年会費がかからず、デポジットが安い分、手数料が結構高い印象を持ちます。なのでデメリットは手数料でしょう。高額商品を売るような場合は特に注意が必要です。
ではメリットは何かと言うとブランディングかと思っています。Pinkoi に出店出来ればそれは Pinkoi におしゃれと認められた事を指します。また、Pinkoi のユーザーはおしゃれに敏感な若者なので、おしゃれな若者にアプローチできます。
91 APP/CYBERBIZなど (自分でECサイトを構築)
次にお話ししたいのは自社サイトにショッピングカートの機能をつける場合のオプションや自社ECサイト構築です。台湾だと 91App、Cyberbiz、Xapp、Shopline、Meepshop 等があります。
91app は年会費用を公開していませんが、販売手数料は5.5%と、割と高めです。参考までにお話しすると、最近僕の知り合いが91app から shopee に切り替えていたので、91app の手数料は決して安くはなさそうです。
Cyberbiz は手数料が27,000NTD – 64,800NTDと比較的に安く、最近 Cyberbiz を使用する会社をよく見ます。
僕の周りだと日系の越境ECを行う会社は Launchcart を使用している会社が多く、現地のショッピングカートを使う会社は Cyberbiz かなーという印象です。ただ、最近は Shopify も増えてきました。
参考:http://loveprint.com.tw/paper1.php
SHOPIFY (自分で ECサイトを構築)
最後に Shopify について話します。実を言うと、僕らは2年前の2019年に Shopify さんとお仕事をしていて、その当時はShopify のリード数をどうやって増やせるかが課題でした。
その後コロナウイルスが世界を襲い、自社ECサイト制作の需要が急激に高まったことからリード獲得の心配なんて全くする必要がなくなりました。あの頃の悩みはなんだったんでしょう…(笑)
台湾では日本の某大手化粧品メーカーが自社の EC サイトに Shopify を使っていますし、手数料も全然大したことありません。
また、日本で海外越境支援をしている世界へボカーンの徳田代表も Shopify は海外越境 EC として優れたサービスとおっしゃっていました。
なので、うちも何か始めるとしたら Shopify かなーなんて思ってたりします。
EC モールがいいの?自社構築型がいいの?
最後に EC モールがいいか自社構築型がいいかお話をしたいと思います。もしも自分達で顧客のデータを活用してマーケティングに生かしたい場合は自社ECサイトをオススメします。
もしも顧客のデータを活用する方法を知らない場合は、ECモールでいいと思います。
一番やってはいけないのはECモールに出店し、尚且つ自社ECサイトを構築して広告費をかけてユーザーを自社ECサイトに誘導させる事です。自社ECサイトに注文が全く来なくなります。
なぜ注文が全く来ないのか? 例えば私が『SATO』という化粧品を売っていたとします。私はECモールに出店していて、尚且つ自社LPを持っています。広告費をかけたら、当然自社LP に誘導させたいと思います。販売手数料が少なくて済みますし、ユーザーデータが取れるためです。
しかし広告を見てLP に流入したユーザーは聞いた事もない SATO に警戒感を示します。そこでユーザーは『SATO』を知るために、『SATO』と検索します。もしも EC モールに出店をしていたら、この時検索結果で ECモールサイトが1P目に出る可能性が高いんです。
すると、どうなるか?このユーザーは LP ではなく、ECモールで SATO化粧品を購入します。理由はECモールでの購入の方が便利で安全だからです。
その結果、自社LP 制作にお金をかけて、尚且つ毎月自社ECサイト用のカートシステムにお金をかけているのに、注文が何も来ないという事態が起こります。LP が何の役にも立たないという事です。
このようにECサイトへの出店や自社LP の展開はデジタルマーケティングの専門家がきちんと企画する事が望ましいです。しかし顧客の中にはこのアドバイス料をケチって結果的に数十万円を損するパターンが見られます。
ECモールとLP を両立している企業は当然あります。また、LP だけで売り上げを伸ばしている会社もあります。今まで弊社では適切なアドバイスを何度もしてきました。
もしも applemint の台湾EC戦略やウェブマーケティングに興味がある方はいつでも以下からご連絡ください!
以上台湾から、台湾の EC モールについてでした!!
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