親から子へ、受け継がれる家具のぬくもり
デービッドが2017年に完成させたサマーハウスには亡くなった義父のレンの名前がつけられている。完成時に名前入りの看板を従姉のジルがプレゼントしてくれた。
自然な木材が使われた屋内にいるとやさしい木の香りで癒される。この中の空間にいるだけで穏やかな気持ちになれる。
明日から天気が下り坂、今日のうちに改築中のバンガローの家具をサマーハウスに移動させる事にした。傷がつかないようにタオルでくるみ、手押し車に乗せて、そ〜っと運ぶ。
友達からオランダ土産にもらったチューリップ、毎年この時期になると綺麗に咲いてくれる。
レンが生きている間にサマーハウスの完成は叶わなかったけど、きっと天国から見守りながら喜んでくれてるだろうな〜。
何度転んでも毎朝のルーティーンの新聞を買いに行くのをやめなかったレン、転んでも意識がはっきりしてたので、発見した人が家に送り届けてくれることも何度かあった。
帽子、ネクタイ、革靴にステッキとダンディーな風貌のレンは、誰でも知っているおじいちゃんで、近所でも有名だった。
救急車にお世話になった時のレン、いつもと変わらない笑顔で記念撮影、この後もまた新聞買いに行ってたな〜😁本当にガッツがある90代だった、懐かしい!
ドリンクキャビネットの中のグラスやアルコールのボトルを全部出し、デービッドとゆっくりゆっくり慎重にサマーハウスまで運んだ。
家具の中で一番大切なのが両親(レンとドリス)が大事にしてたこのドリンキングキャビネット、デービッドが子供の頃は鍵がかかっていて開けてもらえなかったらしい。。。
レトロな家具はサマーハウスの内装にもマッチ
レンが最後まで愛用してたテーブルもよく馴染む
照明はデービッドのセンスで選んだモダンなチェリーレッド
世代を超えて受け継がれていく家具たちはぬくもりを感じる。たくさんの家族に愛されてるせいか、年月がたっても輝きが変わらない。
イギリス製の昔の家具はとても丁寧に作られている。デービッドが受け継いだクローゼット、テーブル、椅子は、何十年経ってもびくともしない。数年前に家具屋で買った椅子はすぐに足がグラグラしてきて傾いてるのに。。。
アンティークな家具が高価なのも頷けるし、人気があるのも納得できる。デービッドの両親が大事に使ってきた家具たちに、なぜか私の方が愛着を感じてて、彼が売ろうとしても私が止める、とう不思議な現象が起きてる。「いったいどっちの親の家具なの?」って突っ込みたくなるけどね。笑
日本の実家にある家具で代々受け継ぎたい家具など存在しない、けどイギリスにはそれがある、だから、私は何がなんでも守ろうと思う。きっとレンも天国から応援してくれてる。「僕の座ってたグリーンのソファーも売らないでね」って、笑
森を素敵にするために使わせていただきますね!