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我が家の鳥ブーム

我が家は昨年から、いきなりの鳥ブームが到来。
今10歳の息子、もともとはペンギンが好きです。一番好きなのは皇帝ペンギンのヒナですが、見られる場所はかなり限られているためまだ本物には会えていません。
動物全般には興味が薄く、通っていた幼稚園のモルモットのケージも(けっこう自由な感じ)息子はいつも素通り。
何度、どこの動物園に行っても、動物を見るより併設の遊具や水辺で過ごす時間が多く、そのたびに公園でよかったんじゃ?と苦笑しながら帰宅して。毛が生えている生き物はなんでも大概好きだった私は、そんな息子が不思議というか物足りないというか…
しかし、そんな息子もなぜか鳥は好きなようで、しかもペンギンは特別で。水族館のペンギンコーナーだけは少し長くいられたのです。
黒と白のクールな外見と、短い脚でよちよち歩く、たまに転ぶ可愛らしい動き。幼いハートを撃ち抜かれたようです。
葛西臨海公園の水族館の売店で、おじいちゃんが何でも欲しいものを買ってくれると言った時。「何でも」なのに、これがいいと選んだのは、ほんの10センチほどの小さなペンギンのぬいぐるみでした。
それは息子の一番のお気に入りになって、宝物、そして友達になって一緒に寝たり遊んだり。
出かけるときも持ち歩くので水族館に忘れてきてしまって、次の日あわてて取りに行ったこともありました。
似たようなぬいぐるみが並ぶお土産屋さんに忘れるという紛らわしい忘れ方でしたが、どう見ても新品ではない見た目だったため、無事に発見されました。スタッフさんにはお手数おかけしてしまいました。
手にペンギンのぬいぐるみを持って笑う写真が、色んな場所で、何枚もあります。
少し変色しくちばしも破れて縫って修理しましたが、今でもとても大切にしています。
さすがに小学生の今、持ち歩いてはいませんが…

ママ、ペンギン飼いたい〜

かわいい一人息子が寂しくないように、相棒がいてもいいかもしれない…とは思いました。でもペンギンは無理。
そんな時、とある子育て本に、ペットが子供にいい影響を与えるというようなことが書いてありました。人間関係や勉強、何かと難しいことが多い中、つまづいたときや不登校や引きこもってしまった時、そっと無言でそばに寄り添ってくれる小さな存在が救いになる時もあると。犬や猫、文鳥もおすすめ…うん?文鳥ってどんな鳥?何気なく調べ、桜文鳥の画像を見てびっくり!
息子のペンギン好きが、親の認識機能にも多少影響しているかもしれません。

これは小さいペンギンじゃない?

文鳥=ミニペンギン

黒、白、グレー、桜文鳥ってペンギンカラーなんですね。
初めて知りました。

…これなら!

きちんとお世話をすること、飼うからには責任があること、いつかは先に死んでしまう可能性が高いこと、色々話し合い、ついに10月、桜文鳥のヒナが我が家の一員になりました。
まだ生えそろっていない茶色いヒナ毛の間から赤い肌が見えるほどの、オスかメスかもわからない、20数グラムの小さい小さい文鳥のヒナがやってきました。
黒いくちばしに白いパッキンをつけたヒナはえさをねだって激しく鳴き、手に乗せるととっても温かくて。息子はもちろん、あっという間に家族全員が夢中。衛生面で若干の難色を示していた旦那でさえも、猫なで声で名前を呼ぶ始末でした。
かくいう私も、飼育本を読みあさり、似顔絵を描き、ペットショップに入り浸り、ユーチューブで文鳥動画を見るとやめられなくなりました。
私自身は元々犬好きの人間なので、この先の人生で犬を飼うことはあるかもと思っていましたが、まさかの鳥。鳥なんて全く予想外です。自宅の中で鳥のさえずりを聞くなんて。すごい贅沢に感じます。まるで軽井沢みたい!(かわいすぎて完全に舞いあがっています)

ヒナは換羽を経て、上品なグレーのボディにピンクの足、黒い頭と白い頬に目の周りとくちばしは鮮やかな赤、典型的な?桜文鳥の姿になりました。想像通りの小さいペンギンです。
ジャンプをしながらさえずる求愛行動も見せるようになって、オスだということが分かり、弟だと喜ぶ息子。でも鳥は人間より早く年を取るから、そのうちお兄ちゃんになっちゃうのかと複雑なところもあるようです。

先日、息子の所属するサッカーのチームで新ユニフォームを作ることになり、お店からの提案と子供たちの考えたデザインそれぞれを候補に、多数決で決めることになりました。
デザインは、ネット上で形や色など選んでサンプル画像を作成するもので、様々な選択肢がある中から各自好きな配色の組み合わせを形にしていきます。…息子が作ったユニフォームのデザインは…グレーの地に襟が赤、正面に黒の太いライン。まさかの桜文鳥ユニフォーム。我が息子ながらすごいセンスです。しかもそれが意外とかっこいい!
しかしそう思ったのは家族だけだったようで、多数決の結果、残念ながら採用には至りませんでした。
もしあのデザインがチームのユニフォームになっていたら…ピッチを縦横無尽に駆け回る、勇ましくてかわいい文鳥軍団が誕生だったなあ。

息子が、クラスメイトの女の子が文鳥を飼っていると聞いてきました。文鳥の話をたくさんして、仲良くなったようです。お母さんも気さくな方で、連絡先を交換してやり取りしたり、お宅にもお邪魔させてもらいました。一緒に作ったプラバンの文鳥、毎日水筒に揺れています。
また健康診断のために行った鳥の病院では、その場に居合わせた、文鳥を連れて来ていたおばあちゃんと駅までお話ししながら歩いて帰りました。鳥の保険があるよと教えてくれたり、もう年だからこの子が私の最後の文鳥よっておっしゃって。何だか泣きそうになりながら色々お話を聞きました。

ことり万博というイベントが、静岡県の掛川花鳥園というところで開催されることを知りました。鳥好きの作家さんたちの展示即売会のようです。
行こうかな、行きたいな。
散財の予感です。

息子のおかげで足を踏み入れた鳥の世界は、新しいこと楽しいことがたくさん。家族全員どっぷり鳥の沼です。
鳥がこんなにかわいいなんて知らなかった…
こんなことした、こうだった、一日に何度も彼の話題で盛り上がり、我が家の毎日をとても明るくしてくれています。
Pちゃん(ペンギンにちなんだ名前になっている)、我が家に来てくれてありがとうね!
我が家の鳥ブームは終息の気配無しです。

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