死者軸ナイトメアのすゝめ
皆さん、エボルヴしてますか──。
ブースターパック第12弾にて衝撃のカードが収録されました。
そう、グレモリーです。
うお、おっぱいでっけぇ。これは世界を取れるカードです。
何せやってることがスパルトイの完全上位互換。手出しでも2枚墓地加速。墓地10枚さえあれば1コストで2/3守護が飛び出しながらまた2枚墓地加速。1枚で4枚肥やしながら消えていく彼女は実質的なデッキの圧縮を行います。
ただ、どう使えばいいのかわからない──。
多くの人の事前評価は大半がD。テキストの強さに気付いた数少ない人間も「使うデッキが……」と零す始末。
しかし安心してください。グレモリーはやれる子なんです。
【死者軸ナイトメア】とは
これまでもちまちま追加されてきた死者系統のカード郡ですが、第12弾の荒野/死者カードの実装に伴い、ついにアーキタイプとして確立されました(※10弾まででも一応組めるには組めたんですが、環境レベルとは到底呼べない代物でした)。
特徴を簡単に言えば、要は墓地ソースです。
タルタロスからヘクターを踏み倒し、ヘクターから更に2枚展開してぶん殴るデッキになります。
自分のデッキを残り数枚になるまで削り倒し、最速7tに空盤面から脅威の17打点を叩き込む。それが死者軸になります。
【死者軸ナイトメア】サンプルレシピ
【死者軸ナイトメア】の戦い方
ナイトメアと言えば吸血鬼や機械といった展開系のテーマ、あるいはグッドスタッフに近い性質を持つコントロールでしょう。
しかし今回紹介する【死者軸ナイトメア】は墓地ソースです。別名NCナイトメア。墓地数に応じて強烈な効果を発揮するネクロチャージを戦術の中核に据えたこのデッキは、既存のデッキとまるで動きが異なります。
【死者軸ナイトメア】採用カード
・タルタロス
3投確定枠。
10コストだけど当然払うわけがないしこれは1コストか5コストと読みます。フィニッシャーでありながら初動を兼ねる脅威のカードであり、これによりこのデッキの1帯は実質14投になります。
マリガンは基本これを狙って全力投球。初手アクセラで掘っていきましょう。回収拒否でそのまま2枚肥やせることもお忘れなく。
惜しむらくは本人に死者がなくて拾えないこと。拾えたらもう訳わかんないくらい強かった。
・イルガンノ
3投確定枠。
不死身の1マナ獣。デッキ上を墓地に叩き込むことで手元に帰ってきます。ソルコンの弾にするもよし、ツルハシで砕いてもよし。何よりこのデッキにおいてフィニッシュまでの繋ぎを担うのがNC10条件のcip効果。後述する異形とかいう変なのを釣ってきましょう。
・ポルターガイスト
3投確定枠。
通称墓地ソ界のメンデルスゾーン。1コストで3枚墓地を肥やす脅威の加速札です。
とはいえハンドの消耗を加味し、11弾までは1〜2で調整していたカード。ただグレモリーの登場により状況は一変。最速で10肥やす事により、フィニッシュターンがぐっと縮まるようになりました。
4tまでに1枚でも引けば、4tにイルガンノが変身して異形が走り出します。
・デッドペナルティ
3投確定枠。
最強になったエンジェルスナイプ。打つだけで確実に被弾を減らすことが可能であり、かげろうの先1エルモの被害を最小限に留められる神のカードです。アンドゥーとかいうカスは早く拘置所にぶち込め。
・ソウルコンバージョン
1〜3の調整枠。
タルタロスと同じく貴重なリソース源。イルガンノに当てると気持ちよくなれる。自壊札としても強い。
元々グール採用を検討していたものの、やはりソルコンには勝てませんでした。1コスト死者が現状2種のみってマジ?グール追加するならそっちも追加して欲しかった。
・スカルドリーマー
3投確定枠。
このデッキにおける実質的なフィニッシャー。盗んだバイクで走り出す人だけど、ヘクターから呼び出されてもダッシュできる。何気にラスワで1墓地加速しながらバイクをプリッと配置するのが非常に染みます。
こっちも女体化プロモ配りません?無理か……。
・グレモリー
3投確定枠。えっちなので。
死者ではないものの、勝手に墓地から消えてくので特に気になるところもない。タルタロスのアクセラから拾えたらなぁーとたまに思うもののそれは些か強欲が過ぎるか。NCという今後一生強化されるキーワード能力を加味するとあまりに妥当な“魔界”枠。
2Tに2墓地加速しながら守護で顔面を守り、墓地10以降〜20到達までを上手く繋いでくれるカード。後述するアイシィとの相性もすこぶる良く、3マナ獣+2のくっつきで列車に乗車可能である上に守護がつく。
そもそも1コストで2/3守護出せる時点で破格だが、これは墓地からの踏み倒し。要はハンドリソースを減らさず、かつ墓地から不純物を減らしながら1コスト1枚加速する2/3守護。シンプルなテキストながら言ってることがヤバすぎる。NC20到達≒リーサルターンと解釈できるこのデッキにおいて、このカードはあまりに噛み合いすぎている。
・禁絶の一撃
3投確定枠。
ニコラ+禁絶は機械実装以来の強烈な除去パッケージとして機能しており、そのスペックは令和でも十分通用します。素で手から打っても4点、ニコラから打ったら6点。ニコラの対象になるカードはこれしか存在せず専用カードとなっていますが、このデッキは5tには墓地が15枚くらい溜まってます。ハンド含めて半分掘ったら1枚は大抵落ちているもんです。祈りましょう。
・異形
3投確定枠。
本デッキにおけるウルトラ過労死枠。3tに体当たりして自身含め合計3枚肥やし+バイク生成。その後4t以降はひたすらに5点+4打点を相手に押し付け続けるだけです。
基本的にはイルガンノから釣り上げて1+1コストで5点出しながら顔を4点詰めます。何言ってんだコイツ。しかも除去されると2墓地肥やしてバイクで後続の打点まで増やしてきます。序中盤の処理と打点と繋ぎの肥やしまでこなす大谷翔平みたいなヤツです。
本デッキはヴォイドリアライズまで搭載してるので、しっかり過労死させましょう。既に死者ですが。
・大ツルハシの骸
1〜2の調整枠。
若干腐りがちなカード。というのも、イルガンノが配置出来ていないと3で出せません。基本的にはリアライズから異形+ツルハシを釣ってきて、盤面のバイクを砕き4点+4点を振りまく事が多いです。あとはやはり墓地起動のグレモリーと合わせて2+3で列車コストにします。
ピン投でも十分な気がしなくもない。
・ニコラ
3投確定枠。
禁絶の一撃と併せてのパッケージ。先5ボーテックスをワンパンKOする男。異形と同様、自身含めて3枚肥やすためデカブツを処理しながらしっかり後続に繋げられる良カードです。最速の後3ニコラは流石に上振れ。まだまだ現役張れます。
・ヴォイドリアライズ
2〜3の調整枠。今回は2。
4コストで5〜6コスト踏み倒してくる中盤の展開カード。1枚で2枚出すカードが弱いわけない。
単体のスペックはまあまあイカれてるものの、墓地10枚前提のため序盤腐ることもよくあります。投げて中盤に1回、多くて2回なので抑えて2投に。
・アイシィ+魔導列車
3投確定枠。
強すぎるカード。何故か死者を持っている上に恒久的な回復打点を配置する。そして何気に強すぎるのが進化時の回収効果。落ちているタルタロスを回収出来ます。本当にこれは革命でした。
ただこれに依存しすぎるデッキもまた脆い。死者軸は別に引けずとも戦えるデッキにはなっています。最悪タルタロスから出せばよし。
・ミルティオ
0〜2投調整枠。
ゼルガネイアを入れるならこの枠。ただ今回は前寄せの死者なのでこっちを採用しています。
NC20到達を目指すという点でも噛み合っており、7tにぬるっと着地することもままあります。ただ通す余裕があれば普通に先5で投げることも多かったりします。
何せこのカード、実は脅威の3面展開札です。ハンドを切る効果も含めて4〜8枚墓地を加速させると考えると、割ととんでもないこと言ってます。これ以上ないくらいには死者軸と噛み合っており、NC20の盤面リセット+体力強制6も相当に強力です。アミュ軸ビショップのような回復過多なコンシード寄りのデッキに叩きつけたら基本勝ちます。
・ヘクター
2〜3投調整枠。
主軸のフィニッシャーではあるものの、1枚落ちれば十分なので2投でいいかなと考えています。コントロールに寄せるならピン投にして祝福&デスブリを2枚追加したり。
貴重なNC20持ちであり、その効果は脅威の3バフ。スカルドリーマーの登場により10打点の即時形成が可能になります。
しかしここに魔導列車が絡むと……?
【死者軸ナイトメア】基本運用
・着地点&リーサル盤面
最初に述べたように、最高形は17打点の形成による押し込みです。これを7t〜9tに成立させることを目指しましょう。
これ実は非常に簡単で、前提条件は魔導列車設置済&墓地21枚です。
この魔導列車、本来はヘクターのバフが乗りません。ですがあら不思議、タルタロスを出して捻るとフォロワーに変身してくれます。
あとは進化してヘクターを墓地から引っ張るだけです。ヘクター自体が墓地から消えるので、墓地条件が21であることには注意。
最終的に7/8 5/6 5/6の疾走打点&突進可能な5/6が並ぶ脅威の盤面が成立する訳です。必要コストは5(タルタロス)+1(乗車)+1(進化)の計7pp。こんなものが最速で成立してしまえば相手は粉砕されること間違い無しです。
ちなみに前ターンに不法投棄バイクが盤面にあれば、更に魔導列車がでっかくなります。過剰打点ですけどね。
・先後選択
相手次第……ですかね……(無知)。
基本的には後手が欲しいかなとは思います。
やはりハンドが枯れやすいデッキではあるため後手の方が丸く動きやすいです。後6アイシィでしっかり動いていきたいですからね。
ただ、荒野ロイとか荒野ビショのようなとにかく速いデッキには先手を取らないと勝負が成立しない場合もあります。先手でも動けないことはないので、対面によって切り替えていきましょう。
・マリガン基準
タルタロスです。兎にも角にもタルタロスです。
ただし注意すべき点としては、このデッキはヘクターからのコンボを目指すデッキです。8〜9tにデッキ枚数5枚くらいまで掘りきれますが、にしてもスカルドリーマー2枚とかがボトム4枚に行ったら本当に不味いです。時と場合によっては血涙を流しながらキープしましょう。
ただタルタロスさえあればなんだかんだ動けます。本体に死者があれば100点満点だった男、それがタルタロスなので。
・序盤(1〜4t)
理想形は1tタルタロス 2tグレモリー 3t異形突進自壊or進化ニコラ(後手)とか。
目指すべきは4tのイルガンノ起動あるいは最速リアライズになります。上記の場合、本体含めて1+3+3の計7枚で4tに突入可能です。ここでポルターガイストが手札にあれば、4tにポルターガイスト→グレモリー(墓地起動)→イルガンノcip異形蘇生&進化が成立するわけです。
2/3守護裏の4/3疾走かつ5点でどこかしらの面を取られている状況は、相手視点では厄介極まりないですね。
ちなみにリアライズ√の場合、そこそこ要求値が上がります。3tにポルターガイストを絡める必要があるという訳です。3tに更にグレモリー+ポルターガイストを通した場合、1+3+(3+3)でギリギリ10枚に到達。4tリアライズで3tまでに背負ったボード負債をしっかり切り返していきましょう。
・中盤(5〜6t)
理想形で盤面を返され5tに到達した場合、墓地は13枚。相手は処理を要求される一方で、こちらは確実に墓地21に近づいていきます。ここからは処理を常に要求し続けることが要になります。
更なるグレモリー蘇生+イルガンノを絡めてのボード形成が理想的ですが、5tに縦置きニコラで墓地加速しながら処理を強請るのも悪くはありません。勿論グレモリーは添えます。2面展開で常に圧をかけていきましょう。
また、ミルティオをとりあえず投げるというのもありです。3面展開からの墓地加速が成立すれば、7tタルタロスヘクターがいよいよ現実的になります。
後手ならここで一息入れるのもありです。魔導列車を着地させ、進化で墓地のタルタロスやイルガンノを拾ってきましょう。ここで相手が回復過多なコンシード寄りのデッキ(例えばアミュビショ等)であれば、しっかりミルティオを拾いましょう。盤面処理を行いながら1ターンで体力を6から18以上にまで盛り返せるデッキはこの世界に存在しません。7〜8tミルティオからのヘクターで消し飛ばしてやりましょう。
・終盤(7〜9t)
魔導列車が着地していれば、正直ボード処理さえしておけば墓地が勝手に貯まります。ここで役立つのがグレモリーです。2+3でニコラやツルハシと絡めるだけでコストになってくれるのは非常にありがたい。
あとはリーサル盤面を作るだけです。盤面を埋めすぎないことに注意しながら、タルタロス+列車起動+進化ヘクター蘇生で17点を叩き込みましょう。もし魔導列車が無かったとしても、異形で道中ゴリゴリに削れていれば素のヘクター10打点(+バイク1〜2)で終わるケースもままあります。
【死者軸ナイトメア】対面相性
自然ドラゴン⋯五分
先手を取りたい相手かもしれません。互いにどれだけブン回るかの勝負になる事が多いです。何せ、どっちもそんなに回復がありません。
自然ドラゴン側は疾走打点による突然の削りを嫌がりますし、こちらも回復は少ないのでバーンで詰め続けるプレイをされれば瀕死になります。7tでの決着、これを目指していきましょう。
荒野ロイヤル⋯微不利
先手を取りたい。グレモリーの守護がかなり有効に働く対面ではあります。やはりデッキの性質上、自分より早いデッキには苦しくなることが多いです。
いかに異形を走らせ続けてアイシィに繋げるか。速いデッキはとにかくそういう勝負になります。
機械ウィッチ⋯有利
反逆あるから不利じゃない?との意見も多いと思います。ただ、ぶっちゃけそれまでに決着してる事が多いです。
そもそも道中の面処理で相手のリソースが枯れきって、処理漏れがよく発生します。あとは適当に列車走らせておけば普通に勝てます。結局反逆は既に並んでいるボードに対しての処理能力が無いのがネックになる為、7t到達時点で勝負を終わらせてあげましょう。異形疾走が賢すぎる。
コントロールナイトメア⋯有利
カムラが厄介ですが、処理ばかりのコントロールデッキはミルティオのお陰で余裕をもって戦えます。如何にゼルガネイアが強いと言えども、6点から持って行けるのは精々が乗車絡めての7回復13ライフ。まあ、普通にリーサルが決まります。
かげろう⋯微不利
思ったよりはやれます。ただ先1エルモのアンドゥーバフはデッペナ要求です。無ければ死にます。ふざけてんのかアイツ。ボーテックスにはニコラをぶつけ、アイシィを着地してコントロールの動きにシフトしましょう。削り合いの勝負には除去+疾走が早期から可能な異形が強く出れます。かげろうが多いようならミルティオoutカムラinも検討しましょう。
最後に
死者軸はぶっちゃけマジレスデッキ寄りだとは思います。中速以降のボード勝負をまともにするデッキは刈り取れるものの、搦手が少ないデッキではあるのでかげろうのようなカードパワーの暴力みてぇなデッキに対しては苦戦を強いられるかと思います。あとは速いデッキはそれこそグレモリーで誤魔化していくしかありません。
個人CSではあまりオススメ出来ないですが、トリオCSでの選択肢としては大いにありなんじゃないかと考えています。自然ロイ、自然エルフといった対面は刈り取れますし、何よりもグレモリーをしっかりと使えます。本当にここが大きい。好きなカードで勝つ、何よりも大事な事です。
墓地ソースを使いたくて使いたくてしょうがない、ないしはロリ巨乳グレモリーを強く運用したいプレイヤーがいれば非常にオススメです。
皆さんも是非回してみてください。思ったよりも味がしますよ。
では。
最終更新日2024/10/20
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