日本の現役IB高校生にインタビュー
国際バカロレア(IB)教育が日本で導入されて、数年が経つ。そこで、今回は日本でIBディプロマプログラムを学んでいる高校生にインタビューしてきた。記事に掲載することを了承してくれたので、生の声をお届けしたい。
日本のIB校に通う現役高校生(16)
私の通っている学校では、国内受験コースとIBコースに分かれています。IBを選んだのは、これまで海外に8年間滞在し、英語での授業に慣れているというのが1番の理由です。また、将来的に海外で働くことも視野に入れているため、グローバルに通用する資格を取りたいと考え、IBを学ぶことにしました。
科目選択について
IBの学習科目については、自分の得意・不得意や、学習意欲を考えて選択しました。科目選びは、2ヶ月くらい悩みました。
科目
HL: 生物、英語B、経済
SL: 化学、数学、日本語A
科目のレベルについては、生物は中学時代から好きだったのでHLを選択し、英語BはHLのみ開講されるため、HLで学んでいます。
日本語で学ぶ日本語A(文学)のレベルは、海外歴が長いので、迷いました。最終的に、日本語AはSLを選択し、英語で学べて興味もある経済をHLで学ぶことにしました。
帰宅後の学習
日々の勉強については、17時に学校が終わった後、帰宅し、2時間ほど課題と復習に取り組んでいます。
課題については、英語Bではエッセイを書くことが多いです。生物や化学では、実験の作成や課題プリントを作成しています。日本語Aでは授業で扱う本を読んで、ディスカッションの準備をしたり、学習後はコメンタリーの作成を行ったりします。
クラスについて
クラスは約20人で、1/4が帰国子女、1/4がハーフや親が外国人で日本育ちの人、1/2が親が日本人で海外経験のない人です。中学で英語を学び始めた人が多いようです。個々人の英語力には、差があります。
授業は、主に外人の先生が担当し、数学のみ日本人の先生が英語で教えてくれます。
IBは、プレゼンテーションを始めとし、人前で話す機会が中学時代より増えたので、面白いです。エッセイも書く機会が多いので、鍛えられています。
CAS 課外活動について
休日は、CASの課外活動を行っています。
例えば、最近は月1で子どもに英語で絵本の読み聞かせをするボランティア活動に参加しています。英語の単語を日本語で解説するというような英会話形式で行っており、予想以上に多くの親子が参加してくれて、驚いています。
他には、高校生を対象に開催される、英語でのビジネスコンテストに参加しました。
CAS活動については、学校が力を入れているようで、コンテストなど色々な情報を教えてもらえます。
IBプログラムのスケジュール
2019年1月からIBプログラムの学習が始まりました。現時点では、特に苦労はありませんが、今年の9月ごろからIAが始まり、忙しくなると聞いています。最終試験は2020年11月に受けます。
他者の目
私のクラスの人は、国内受験コースの人から「IBコースは楽そうだよな。」と言われたそうです。他には、IBでは学習にパソコンが必要なのですが、「パソコンとか使えるのは羨ましい。遊べていいよなー。」とも思われているようです。しかし、IBは英語で学んでいて凄いという声もあり、特に批判があったりということはないです。
これからの夢
将来的には、国家試験を受け、外務省に入り、日本を代表する外交官になりたいと考えています。