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読書会記録#13 ミュージカル「レ・ミゼラブル」で人生を語ろう!

2019.09.14(土)10:00-12:00

演劇ワークショップを開催してもらった劇団員のMayoさんをお迎えして、「レ・ミゼラブル」について語ってもらう読書会を開催しました!

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レ・ミゼラブルについて

原作:1862年刊行 作者:ヴィクトル・ユゴー(1802-1885)
ミュージカル:1985年の初演以来、ロングラン記録を更新

あらすじ:貧しいジャン・ヴァルジャンはパンを盗んだ罪で監獄に送りこまれて十数年ものあいだ苦しみ、さらに出所後も差別に悩まされる。しかし、ある司教に出会ったことで生まれ変わった彼は、まったくちがう人生を歩きはじめる。そして、不幸な美女ファンテーヌと出会い、彼女を救おうとするが、執拗に追いまわすジャヴェール警部が行く手に立ちふさがる。


レ・ミゼラブルを通して描かれているもの

レ・ミゼラブルの登場人物たちの姿を簡単に描くならば、

・自分がどんな環境に置かれても絶対に娘を守り抜く母親

・実の子ではないが無償の愛を注ぐ主人公

・片想いの人のために自分を犠牲にする若い女性

・何としても自由を得ようと革命を起こす学生たち

・自分がおっていた盗人が自分の命を助けてくれたことを通して善とは何かを考える警察官

この姿を通して「真実の愛」とは何か?本当の善とは何か?について深く考えさせられる作品です。

19世紀フランスはどのような時代だったのか?

フランス革命直後の混乱期で、貧困、女性・子供の人権、自由、平等が叫ばれる「時代の転換期」古い体制や現状を脱却し、新しい生や理想世界をみなが求めている時代でした。

物語の軸となるキリスト教の世界観

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作品に込められたメッセージや登場人物の心情を理解するうえで文化的・宗教的な背景は重要です。フランスは人口の70%がカトリック教徒であり、人々の生や人生の中心にキリスト教の信仰や教えが根本にありました。主人公も司祭さんの愛に触れ、大きく人生を変えていくことになります。

レ・ミゼラブルを多くの人々を魅了し感動させるわけ

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絶対に成し遂げようとする強さ、困難にも屈することなく前進する姿が現代を生きる私たちにも通じるテーマだからです。勇気、前進する力、愛、自由、真理とは?登場人物の生きざまを通して生きる原動力を与えてくれる作品です。

レ・ミゼラブル ミュージカルのポイント

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同じメロディが繰り返し使われている!同じ登場人物が別のシーンで微妙に違う曲調で歌うことで、登場人物の成長、心の転換をあらわしていたり、他の人物が同じメロディを歌うことで共通点を表現したりしています。

この観点を押さえ、Mayoさんが解説してくださりながら、実際にレ・ミゼラブルを鑑賞しました。時間の関係上とばしながらでしたが、今回取り上げた曲は以下のものでした。

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・独白
・夢破れて
・フーアムアイ
・幼いコゼット
・乞食たち
・ブリュメ街
・ワンデイモア
・民衆の歌
・彼を返して
・自殺
・民衆の歌リプライズ

最後にどの歌が好きだったか、どんなことを作品を通して感じたのかを共有する時間を持ちました。

司祭さんの愛で主人公が変わったように、人を変えるのは愛だという感想や、幼い時に見たときはわからなかったけれど、成長してから見るとより作品の深さがわかったという感想がありました。

人生について深く考えさせられる作品、土曜日の朝からヘビーな内容ではありましたが、大満足の時間でした。

※実際主催者のayumiは博多座でレ・ミゼラブルを実際に見てきました。(東京公演のチケットが取れなかったため)生歌に感動し、最後は嗚咽でした。わたしが一番感動したのは、主人公が「彼を返して」を歌った時で、他人のためにそこまで切実に祈り求める姿に涙が流れました。好きな歌は「RedBlack」と「民衆の歌」です。力がたぎります笑

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