アメリカのファッションレンタルサービスを調査してみた!
こちらのnoteではファッション業界の最新ニュースを1週間に5本程度解説し、その先に起こり得る事や豆知識を盛り込んでご提供いたします。
先週のピックアップニュースは下記の通りです。
アメリカのファッションレンタルサービスを調査してみた!
若い消費者の"所有"に対する姿勢が、ファッション業界に大きな変化をもたらしつつある
アメリカでは、独自のレンタル・サービスを立ち上げるアパレル・ブランドが相次いでいる。 実際、服は買うよりも借りたいという若い消費者のニーズを確信しているからこそ、ブランドはそれに応えるため、新たなビジネスを立ち上げているのだ。その直近の例が、アーバン・アウトフィッターズが今夏、スタートさせる「ニューリー(Nuuly)」だ。ニューリーでは、アーバン・アウトフィッターズ以外にも、同社が展開する「アンソロポロジー(Anthropologie)」や「フリー・ピープル(Free People)」のほか、リーボック(Reebok)やリーバイス(Levi's)、ラングラー(Wrangler)といった100を超える第三者のブランドからアイテムを借りることができる。
日本でも乱立しているファッションレンタルサービスですが、どちらかというとテック系が多い印象で、既存のブランドやセレクトショップが展開しているイメージってありません。思い当たるところだと、
こことか、
ここくらい。
そんな中、アメリカではファッションブランドやショップがどんどんレンタルサービスを開始しているとの事だったので早速調べてみました。有名どころだと、
Rent the runwayなんでしょうけど、「アーバン・アウトフィッターズ」や「アメリカンイーグル」、「エクスプレス」といった多店舗展開していて有名なショップまでもサービスをスタートしています。
※ちなみにrent the runwayのプランは、月額159ドルで1回にレンタルできるアイテムが4つ。最近ではリアル店舗も増やしています。
○Nuuly(アーバン・アウトフィッターズ)
詳しい情報はプレスリリースにあって、サービス概要が掲載されたWebサイトには情報が少ない状況。内容としては上記記事にも掲載はありますが、レンタルできるアイテムはアーバンアウトフィッターズが取り扱うUrban Outfitters、Free People、Anthropologieを含む100以上のブランドから選べるようです。月額費用は88ドルで1か月に6アイテム送られてくるとの事。送られてくるアイテムの総額はおよそ800ドル程度。展開ブランド数が多いからこその付加価値はありますね。記載の限りでは交換は1ヶ月に1回という頻度のようです。
○STYLE DROP(アメリカンイーグル)
アメリカンイーグルが提供するレンタルサービスは月額49.95ドル。一度に3つの商品がレンタル可能です。レンタルした消費を購入する場合は、25%以上の割引価格で購入できるようです。
発送も交換も洗濯も全て費用に含まれているようで、これは使いやすそう。しかし、そもそも商品が安く、単サイクルでMDを回すファストファッションがレンタルサービスを始めるのは、購買に影響を与えないのでしょうか。今年から開始しているサービスなので、来年にはどうなっているか結果が出ていそうですが。
○Style Trial(エクスプレス)
アメリカで600店舗ほど運営しているエクスプレスからは、2018年と、他のサービスより早い時期にレンタルサービスがリリースされています。こちらのサービス内容は、毎月69.95ドルで3つの商品をいつでもレンタルというもの。内容はアメリカンイーグルとほぼ一緒ですね。
Webサイトの見せ方もStyleDropと全く同じ概要。アメリカンイーグルがサイトの構成パクったんではないかと思うくらいです。
それぞれ内容を見てみましたが、日本のレンタルサービスと違って「選んでくれる」サービスでは無いようです。アメリカで選んでくれるサービスと言えば、
スティッチフィックスですが、こちらは購入が前提。「選んでくれる」サービスを付けたそうと思うとスタイリストの人件費が乗っかってきますから、その分コストが上がります。スティッチフィックスは購入が前提ですが、買わなかった場合はスタイリング料20ドルを徴収する仕組みです。これを見る限り、日本とアメリカではレンタルサービスのターゲットが異なるのでは?という印象を受けます。確かに選んで欲しい人ってロイヤルカスタマーが多そうだから、購入を促すか価格設定を上げるかした方がいいかとは思います。しかし今更、日本のファッションレンタルサービスがスタイリングという付加価値を抜く事は難しいのでしょうけど。
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