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初めての完全体EMPATHYを通して見るBlack On Black【マシュマロ再考察①・前編】
こんにちはZhenfanです。
普段グローバルボーイズグループNCTの世界観考察をしています。
「マシュマロ再考察」シリーズの第1弾前編です。
前編ではEMPATHYというアルバムそのものに関してお話します。
NCTというグループが持つ前提条件やどのような意図で発足されたグループなのかという説明は第0弾をご覧ください〜!!!
私がこれまでいただいたマシュマロを見ていると、送っていただいた内容の中で一番多かったのがBlack On Blackの内容でした。
私は自分自身の考えが他の人の意見に靡いてしまいがちなこともありあまり他の人の考察を読むことがなく、恐縮ながら存じ上げたなかったのですが、このマシュマロの量、もっと言えば「マーク黒幕説」の量。多くの人が納得しうる説を唱えられた方がいらっしゃったのかなと思いました。(元ツイに辿り着けず、、、唱えられている説は私自身に届いた情報と二次情報としてネット上に上がっているものを参照します。もしもし一次情報元をご存知の方がいればご一報ください。)
今日はそんなBlack On Blackについて、楽曲と映像そのものが意図するものだけではなく、アルバムプロモーション全体からこの曲が作られた背景を考えてみましょう。
初めての完全体アルバム・EMPATHY
みなさんご存知の通り、NCTは普段ユニットごとに活動しています。
NCTの現在の恒常性ユニットは計4つで
127・DREAM・WayV(VISION)・WISH
に分けられます
💡ちなみに💡
127はソウルの経度(実際のソウルの経度は126/エンジェルナンバー的には「あなたの夢、目標、望みにあなたは導かれている」)
DREAMは夢(将来の夢・眠る時に見る夢・非現実的な未来)
VISIONは目標(将来的な予測・目の前に広がる世界)
WISHは望み(現実的な未来・将来に対する肯定的な祈り)
というように、目の前に見える世界に対して抱く信念や感情をテーマに作られていると私は感じています。
以上の4つに加えて、随時構成されるユニット:Uが存在します。
UはNCT全体から曲に合わせてメンバーが都度ピックアップされます。有名どころだとTHE SEVENTH SENSEやBOSS、Make A Wish等がありますね。
そしてこういったUの活動曲が収録されているのは、NCT完全体アルバムです。THE SEVENTH SENSEとWITHOUT Uは2016年にNCT全体のデビュー曲としてデジタルシングルとして公開されましたが、CDへの収録は2018年の初めての完全体アルバムEMPATHYとなりました。
EMPATHY発売時点でのメンバーの状況は以下の通り
EMPATHY参加メンバー(年齢順)
テイル(127)※
ジャニー(127)
テヨン(127)
ユウタ(127)
クン(無所属)(初登場*)
ドヨン(127)
テン(無所属)
ジェヒョン(127)
ウィンウィン(127)
ジョンウ(無所属)(初登場)
ルーカス(無所属)(初登場)※
マーク(127・DREAM)
ヘチャン(127・DREAM)
ロンジュン(DREAM)
ジェノ(DREAM)
ジェミン(DREAM)(活動復帰作)
チョンロ(DREAM)
チソン(DREAM)
本作(2018)がデビューとみなされている
※2024年12月時点脱退済み
プロモーションのフロー
Yearbookによるメンバー18人の紹介
NCTmentaryと呼ばれる5つの世界線映像
NCT UのBOSSを筆頭にU 3種類・127を1種類・DREAMを1種類・完全体1種類の計6つのMVが公開される
127のTouchをタイトル曲とし、TouchのMV公開日に合わせて音源公開・CDが発売される(同時に完全体ショーケースが行われる)
2018年の年始から四半期をかけて行われた壮大なこのプロジェクトには
「いい曲を出したい」「ヒットチューンを作りたい」以上の大きな目的があったというふうに考えています。私には大きく分けて4つの目的が感じられました。
NCT世界観の初めての詳細な説明
127とDREAMの置かれている状況の描写
完全体としての意味合いの強調
新しいユニットのキーワードのスポイラー
アルバムの意義①NCT世界観の初めての詳細な説明
この頃はNCTの世界線に関して、「夢がコンセプトになっていること」「一つの曲が一つの夢であること」「同じ曲を歌っているメンバーを同じ夢を見ているとみなすことができること」「インセプションに影響を受けている」などは考察をする多くの人にとって馴染みのある共通認識ではあったものの、
「この夢の共有が何を示すのか」「向かう先があるのか」「Uという存在は結局なんなのか」など、考察の判断基準となる部分が未だ不明瞭な時期だったことを覚えています。
会社側から追加のヒントのような形で出されたのがYearbookとNCTmentaryという存在でした。ここで初めて「NCTのメンバーたちはDream Labと呼ばれる場所で実験を受けている存在であること」「夢に入るときにはブラウン管を介することがあること」「夢を行き来することができる人がいること」などが一人ひとりの証言によって明るみになりました。
アルバムの意義②127とDREAMの置かれている状況の描写
Uの活躍が目をひく本アルバムですが、ファンの中でも有名なのが127とDREAMのコンセプトを交代したような雰囲気。この雰囲気の差異に注目してしまいますが、本作では今後の彼らの方向性において重要な要素が描かれています。
DREAMが歌うGOでは「従順だった子供の反抗」を描き、これまで彼らが乗り継いできた電車を拒否して、 My First And LastやDunk Shotで求めていた赤い車を手に入れることで、「人に流されず自分の意志で考えて動くことによる目標の達成体験」を表象しています。この曲を以てDREAMの楽曲は青年期のモラトリアムのように不穏な雰囲気を一時纏うことになります。
127が歌うTouchは身体的接触以上に心の接触、つまりは共感を主題としていて、まさしくEmpathyのテーマとなる曲です。「君の手に触れる」ことで違う場所にいるのに同じ空間のように感じられる、触れた瞬間から君についていく、たくさんの時間を一緒に過ごす。NCT世界線では共感や共鳴という状態を作る多くの場面で違う次元の人間同士手を触れ合う様子が見受けられます。それをもとに考えると「手を触れて共感をすることで同じ夢を見ることができる」ことを表象しているようです。”Stay oh 너와 나 지금 이대로/Baby touch me” (そばにいて、君とぼく今このまま共感していよう)という歌詞に合わせて、ウィンウィンとそれ以外のメンバーで綱引きをしている様子はこの後のウィンウィンの活動状況の変遷を踏まえると鳥肌ものでしょう。
↑Touch以降のウィンウィンの活動状況の変遷はこちらから(1:18〜)
アルバムの意義③完全体としての意味合いの強調
2018年、18人。18に執着をしたEmpathyというアルバム。
18という数字に意味があるのなら、それは仏教用語の十八界を差しているのではないでしょうか?
十八界とは、人が感じる6つの感覚(例:鼻識)・感じるための6つの器官(例:鼻)・対象となる6つの存在(例:香)を合わせたもので、人間が感じ取ることができる万物を表現するものです。
第7感(KOSMO)を感じることができているのならば7×3=21となるので、この時点では第7感(KOSMO)を感じていないという状態でしょう。
(この次の完全体アルバム収録曲である90’s loveに「もしかしたら手に届きそうなKOSMOを感じたんだよ」という歌詞が現れました。2020年のことでした。翌年には既存メンバー2人の活動が不可能な中、新メンバー2人を追加することによって完全体活動は再度行われています。2021年、21人での活動でした。準えて二十一界とこれを呼ぶのであれば、この時点でKOSMO(第七感)に届いていたはずです。)
以上から、2018年の時点では「まだ目的を達成する最中にある」といった意味合いを持っているといえるでしょう。また、このアルバムを18人が共にすることによって、”共感(Empathy)”することが集合の合図だと明示されました。共鳴することでUへの行き来が可能になり、18人で行うBlack On Blackが可能になったということです。
アルバムの意義④新しいユニットのキーワードのスポイラー
このアルバムはIntroとOutroが存在します。
IntroはNeo Got My Backというタイトルであり、意味としては「ネオが僕の味方である」ということ。
ネオはNCTそのものを示すものでもありながら、マトリックスの主人公(非現実世界の救世主)の名前でもあります。この曲の存在によってマトリックスの影響を受けているという認識が大きく広まりましたね。
OutroはVisionと名付けられ、盛大なオーケストラサウンドの最後に「I See The Vision」と男性が声を上げて終わる非常に不思議な曲です。まるで映画の終盤に次回編があることを示されているかのようです。
I See The Vision(僕はVisionをみた)、このとき示すVisionは、みなさんご存知WayVのことです。(ちなみにWe Are Your Vision(僕らが君のVision)の省略がWayVとなっています)
この映像の後、2019年1月1日にはSee The V(Visionをみろ)という名称で映像が上げられた新しいチャンネルが開設され、WayVはデビューしました。
このOutroはWayVのデビューを知らせるものでした。
次回は 後編としてBlack On Blackの楽曲と映像にクローズアップして見ていきます。(その前に、EMPATHYの楽曲の世界線を踏まえた解釈歌詞noteもいくつか出してみようと思います。)
考察関係の質問やBlack On Blackに関する質問、こういう考察があったよ(要引用元明記)などぜひ送って下さい!